902話 出張配信!


「ふい~…巫女の食事や食堂以外では久しぶりの人の食事。堪能させて貰ったぞ」

「突然呼ばれて何事かと思えば、この様な歓待を受けるとは思ってもいなかった」

 大山祇様と大物主様は満足げにお酒を飲んでいる。

 リムネーはマイヤに魚の身を解して食べさせ、その様子をハヴァスターイ様がガン見している。

 ハヴァスターイ様?うちの子に対してヤンデレが過ぎませんかね?あげませんよ?

 タイムさんとフィラさんは仲良く肉魚戦争をしている。

 さっきは醤油味噌戦争をしていたのに…

 みんな楽しく食べている中、課長と巽さんはそんなに食が進んでいないようだ。

「お二人とも大丈夫ですか?」

「神威がLRでビシビシ来るんですが…」

「常在戦場気分で食事というのはどうなんだろうなぁ…」

 いや、左右に問題児はいませんからね?

 神様が吹き飛んできても対処できるように白城さんとメリアさんを二人の両サイドに座らせていますし。


「というわけで僕は今京都に居ます!」


『浴衣巫女様イイ!』

『鎖骨チラリズムがセンシティブですっ!』

『いやそれ以上にその後ろの面々がおかしくない?』

『祓戸様やユグドラシル様どころの話じゃないんだが?』

『早めの忘年会?』

『課長さん達の悟ったような顔を見ろ。絶対ご褒美じゃ無いぞアレ』

『耶蘇教の者達よ、見なさい。奥でパラパラを踊っている者こそが神道の主神です』

『天之御中主様何やってるんすか!?』

『ムwスwカw』

『待って待ってwゴールデン神様何やってるんすかwww』

『いま舞っとるやろがw』


「えっとですね。お仕事と言いますか、早朝に京都のとあるダンジョンに仏様方を送り込むお仕事と…神様方のお酒を買い付けるお仕事していました。

 この飲兵衛達、恐ろしくお酒飲むので飽きたと言われないためにも品数を増やそうと…こうなるとお酒買ったのがメインになっていそうですね。因みに試飲は神様方が直接行いました」


『お店の人アウトw』

『何というスキルの無駄遣いw』

『マジで!?何人死んだんですか!?』

『神様の試飲…グラスではなく瓶単位ですか?』

『本気呑兵衛ですやんそれ』

『それあかんやつw』


「複数で試飲したのは1ヶ所目だけですね。2ヶ所目は入ろうとしたらチャラいおじさんが出迎えてきたんですけど、課長と巽さんの胸をガン見しながら駆け寄ってきたので入らずに引き上げました。

 3ヶ所目は天之御中主様だけ試飲していただきました」


『2ヶ所目w』

『無礼千万やね』

『英雄になんてことを…』

『おいくらくらい使ったんですか?』

『せや!一蔵おいくら使ったんですか?』

『でもそんなには買わないだろ買って2~3万位じゃね?』


「えーっと、早朝開いているスーパー3ヶ所で数万円…一蔵目で200万いかないくらいで、三蔵目は7万円と、米俵10俵渡して御神酒作成依頼をしたんですよ。後は関係省庁が対応してくれるとのことでしたのでお任せです」


『すげぇw』

『大人買いw』

『蔵ごととか言わないだけマシかw』

『そうなると2ヶ所目は最悪なことしでかしたなw』

『下心隠さなかったせいで数百万パーw』

『そういった所の酒って美味いんかな?』

『どうだろうな?』


「あっ、前に行き付けの酒販店さんが蔵買いは止めて欲しいって言われました。選民意識的な物を持つようになって進歩しなくなるかも知れないからと」


『そこまで言う酒販店凄い!』

『酒屋の傲慢じゃねぇ?』

『そうとは言いきれないのが日本酒業界なんだよなぁ…』

『この20年で何軒潰れたことか…100は超えるぞ?』

『マジか…でも神様方が日本酒需要を爆上げしているからイケルイケル!』

『巫女様が破産しちゃう!』


 出張配信は大騒ぎです…


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