877話 にゃんにゃかにゃん♪


「野郎のエプロン姿で欲情ですか?」

「見た目は裸エプロンだぞ?」

「ええ。見た目は美少年の裸エプロン姿ですね」

「僕二十代中盤なんですけど…見た目かぁ…」

「美少女にも見えるから色々バグるな。美少女の裸エプロンと言われれば」

 いや本当にどうしろと!?

「「服を着ろ!」」

 ゴタゴタの後急いで料理していたんですよ!


 みんなで美味しいお夕飯〜

 そんな中で佑那はというと、

「……あの、友紀お兄様?これは一体…」

「佑にゃは甘いものは別腹言ってたにゃん?」

「えええええええっっとぉ……かなーり前に言ったことありますねぇ」

「だからたーくさん作ったにゃん!」

「カワッ…いえ、あのですね?」

「僕の思いがこもったデザート、食べられにゃい?」

「っぐ!ヨロコンデー!」

 生クリームたっぷりのデコレーションケーキ5段。

 チョコバターケーキ2個

 ドーナツ20個

 さあお食べ?たーくさんお食べ?

「ニャウニャウ食べてニャウニャウぷくぷく」

『パパにゃんこさんだ!』

 マイヤが目を輝かせて僕に抱きついてきた。

「そうにゃん佑にゃがお残ししないかじっと見つめているにゃんこにゃん」

『あの、流石に無理では?』

 心配そうな表情でリムネーがやってきて、僕を後ろから抱きしめる。

「佑にゃは甘いものは別腹らしいにゃ。だからご飯とデザートを一緒にしたら食べれると思うにゃ!」

「ムリッス…ヤ、マジムリッス」

「僕に無理難題吹っかけておいて自分無理ですはどうにゃのかにゃ〜?」

「ふグゥッ!?」

 佑那グウの音も微妙に出な…出てるな。余裕あるなぁ。

 僕も鬼じゃない。にゃんこだ。

 なのでまたたび茶を…と思ったけど流石にかわいそうなので、特別に苦丁茶をご用意しました!

「甘味には苦味にゃん!このお茶は貴重なお茶にゃので心して飲むにゃ!」

 苦味は強いがほのかな甘味も…2級以上なら。後甘いものを食べなければ。

「!!??」

 うん。そろそろいいかな?

「スタッフの皆さーん」

 僕の掛け声と共に神兵さんたちがワラワラと集まってくる。

 そして今回参加した救命師団の皆さんもやってきた。

 追加でバウムクーヘンを出して…


 残った食べ物はスタッフが美味しくいただきました。



「ニイサンヒドイ」

 虫の息な佑那が横に倒れた状態で文句を言ってくる。

「お腹ぽっこりだね」

 にゃんこな服装をやめ、私服に着替えた僕は佑那の前に座る。

「で、何を試したかったの?」

「……結羽人兄さんが、来ないかを」

「結果は?」

「……注意の連絡も、何もありません」

 まあこんなアホなやり方で来たら来たでどうなんだろうって僕思うんだけど?

 ただ、佑那的には何か不安があるんだろう。

「何か不安事項?」

「………」

 あ、顔色悪くなってる…あ、治った。

「もしかすると…とんでもない事が」

「兄さんに?」

 佑那が小さく頷いた。

 それはあり得るだろうけど、それでも信じて待たなきゃ。

「今下手に兄さんを心配して連絡送りまくっても兄さん戦闘中だったら危険だから…信じて待とう?」

 小さく何度も頷く佑那の頭を撫で、

「明日の体重計、楽しみだねぇ」

「!!!!!」

 とりあえずトドメを刺した。


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