835話 危険物処理(笑)
───なんか箱庭に入ろうとしたらバチバチいってて入れない件について。
「…どうなってるの?これ」
「あの矢が問題なんじゃないの?」
「あー…セキュリティが強化されたから問題のありそうなものは弾いているって事かぁ…んんっ?ということは?」
矢を取り出して鑑定をしようとしたけど、どうも嫌な予感がしてそれを止める。
「これが弾かれている理由って何かマイヤ聞ける~?」
『世界さんがトロイの木馬みたいなものだから入れると大変な事になりますって!』
おおう…であれば更に厳重に封をして…配信の時に浄化配信してみようかな?
「気持ち悪いよぉ…なにこれ洒落にならないよ!?」
「うわ、これ?……ここまでしないとブロック出来ない代物は…ぅええええ?これ、万単位の人の色々な煩悩を濃縮還元した代物?あれ?なんかこれ……」
ゆる姉様とせお姉様がどん引きしていた。
「これ年単位で作り上げた代物だよ!見ている視界から汚染しようとしてくるし!」
「……あ、これ駄目だ、核に何かの魂入れてる」
んんんっ?もしかして、それかな?弾かれているのは。
「あの、お二方に質問ですが…これ持って箱庭に行こうとしたら思いっきり弾かれたんです。で、マイヤに聞いたら世界からトロイの木馬判定を受けているって」
「ちょーーーーっと結界を強化しようか!」
「そうだね!あと二重くらいは!」
えっ?
そこまで警戒するレベル?
「ゆーちゃん、その神がここに乱入するくらいならまだ良いんだ。問題はここにダンジョンが直接乗り込んできた場合がかなりマズイ!」
「瞬時にこの周辺一帯が取り込まれるんだよ!?」
……多分それ狙ってはいたんだろうなぁ。
「でも、今現在それが成されていないので、多分既に阻害されていると思うんですよねぇ」
「「……確かに」」
ですよねー
「………ナニコレ」
アディエーナ様も混ざってきた。
「矢の中心部で概念空間振動が起きているんですけど!?」
「「ぅえっ!?」」
慌ててゆる姉様とせお姉様が矢の方を視る。
これ、ヤバくない?
「ゆーちゃん!それポイして!ポイ!」
「えっと、えいっ!」
結界を更に4重にしてプライベートボックスに放り込んだ。
「「「ちょ!それは待って!?」」」
皆に止められたけど、もうやっちゃったんだよねぇ…
「…えへっ?」
とりあえず笑って誤魔化す。
「「「いやいやいやいや!誤魔化さないで!?」」」
直後、ゾワッともの凄く嫌な気配を感じ…プライベートボックス内の空間が軋んだのを感じたけど…あれ?
取りだしてみる。
結界は2つだけ残っていたけど…普通に耐久できるんだ…
僕が普通に取り出したのを見てゆる姉様方が即座に矢に対して更に結界で覆う。
「…えっ?待って?なんで矢が普通に残って?なんで他の全てが無くなっているんですか?」
アディエーナ様が混乱してる?
「「……なんで?」」
うわぁ…ゆる姉様もせお姉様もチベスナ顔で僕を見てるんだけど…
「ナンデって言われても…ちょっと待ってくださいね?」
プライベートボックスを確認する。
うん。特に問題は…泉の水を入れたペットボトルがなんか駄目になってるぅ…なんで?概念的には干渉出来ないんじゃなかったっけ?
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