814話 神である事、人である事
『いまね!いまね!世界さんががんばってるの!世界がもうちょっとおっきくなるって!』
「僕、この世界何処まで広くなっているのか把握出来てないんだけど…」
『!?パパ!世界さんがえーせーができるって!』
「衛星!?月みたいな感じかな?…うわぁ…何かゴメンねぇ!?」
癒やすためにって頑張ったらとんでもない事になってるよぉ!
…あっ、佑那大丈夫かな?圧でやられてないかな?
全然大丈夫じゃ無かった。
縁側でダウンしていたので救命士の人達が僕の部屋へと逃がしたらしい。
なんでも濃度が一気に1.2倍になったようで全員が一瞬身構えるレベルだったと…佑那はそこら辺気を抜きすぎていたんだね…
『でも、パパすごい!』
「?何が?」
『パパの力がすごく強くなったのに平気な顔してるから!』
「?地球の神様や精霊さん達からでもここまではならない気がするんだけど…」
『?』
えっ?マイヤが首をかしげたよ?
そして何か調べ始めたけど……
『パパ。何したの?あっちこっちからパパに祈りと感謝が集まってるよ?』
え!?
待って?どういう事?
僕は何をしたの?
確か───あっ、もしかして…この星の神として全ての世界に少しでもと力を振りまいた?
でも屋敷の水だよ?大盃の量から考え…うん。10リットルくらい入るね、アレ。
3杯だと30リットル?いやでもそのていd…
「あっ、最後手持ちの水って…泉の水だ」
これは、とんでもない事をしてしまった?
結果的に他の世界の力になったのなら良いかな?そう考えよう。
僕は前向きに考える事にした。
「とんでもない事をしてくれたね?」
はい。現在ユルフテラ様から注意を受けています。
「まあ、いつかやらかすとは思っていたけど…誤魔化すの大変だったんだよ?」
一番誤魔化しちゃいけない部署の責任者が助けてくれた事に感謝!
「感謝の念は良いから…今回の件、どういう事でそうなったのか教えて欲しいな」
ユルフテラ様にそう言われたら…佑那の件から説明しますけど。
~~巫女神説明中~~
「…うん。人であるから神の手法が分からず、神であるから限度がない。それに尽きるという事だね」
ユルフテラ様に思い切りため息交じりでそう言われた。
「泉についてもそうだけど、ここの情報は基本秘匿ということにしているから今回もそれで押し通したけど…下手をすると一部開示は避けられなくなるから余り無茶しないでね?」
「今回で懲りたので色々限定します」
僕はそう言いつつも、どこかでミスをしそうだなとちょっと落ち込む。
「うん?限定とかは良いよ。無茶しなければ良いだけ。今回の件もどちらかと言えば手が足りない本部のサポートをしてくれたと言ってしまえば通る話なんだ。
ただ機密が多すぎて色々言われるだけであって…まあ、岩崎家関連だからといえば騒いだ連中も大人しくなるし」
「異世界にまで岩崎案件扱いッ!」
「本当に君達は驚かせてくれるよ」
苦笑するユルフテラ様の気配が何となく磯部大臣を思わせてしまい、苦労人って何処にでもいるんだなぁ…なんて他人事のように思ってしまった。
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