801話 全身全霊魂込めて!
秘密はないけど知らないことがありすぎるという事で話を打ち切る。
で、今問題なのはその光の柱が立ち上った大聖堂にユルフテラ様がいらっしゃるはずなんですよねぇ…
【なんか光の柱が立ったけど、マイヤとユルフテラ様は大丈夫?】
マイヤにそーしん。
【マイヤだよ:ユルフテラおねーちゃんが「とおとい、無理とおとすぎる」って叫んでおがみ始めたら辺りが真っ白になったの!】
───ユルフテラ様のせいだったという…ぇえー?
「いやぁ…あまりにも尊くて全てを投げ打ってでもと思ってしまったよ」
ユルフテラ様、爽やかな笑顔でそう仰っていますが、普通に消滅案件ってくらい色々込めていましたよね?
マイヤから聞きましたよ?体が一瞬透けたって。
貴女今本体でしょうが。
「どうしよう…私と同じ雰囲気だ…キャラ被り?」
「前回もそうだけど、なんだろうこの自由すぎる気配は…」
あー…確かに佑那と同じ残念属性かぁ…
「「今なんか凄く残念な人扱いされた気がする」」
「そういうところやぞ佑那もユルフテラ様も…」
「…ほら、佑那ちゃん。僕の事はユルフテラお義姉さんと…」
「なんか言葉のニュアンス的に義理の姉って雰囲気がしたのでお断りします」
ああ、だから兄さん、佑那と似たような対応していたのか。
「話を戻すが、本当にアレはなんなんだい?」
「マイヤ達が僕が居ない寂しさを紛らわせるために作った巨大像としか言いようがないのですが…」
「あんな大量巫女沼尊死兵器、見たら尊死、慣れている者達の場合は3日、本人もしくはあの像から離れると禁断症状を起こすとか…禁忌の像だよ」
「「なにそれ怖い」」
いや、それよりも…それは兄さんがヤヴァいのでは?
「あー…これ結羽人兄さんがヤバいですわ。具体的に言うと仕事終えて戻って来たら友紀兄さんに抱きついて薄い本がアツくなるくらいヤバいですわー」
「ぅえっ!?そそそ、そんな…結羽人さんが友紀くんに!?」
「ちょいとこちらへ…実は夏コミ……………」
「ぇえー?…うわぁ…友紀くんが…うわぁ…」
なんだか分からないけど、雰囲気がオタ沼に引き摺り込もうとしている香也のような雰囲気がする…
うん。暫く佑那へのご飯は別で作ろう。
特別待遇だよ佑那。
白城さんや板額さんが買った時、僕も買ったおつまみ用のお漬物。
暫く佑那のご飯は三分粥とお漬物で。お漬物の下に笹を敷いておくからそれをデザートに食べれば栄養価バッチリ!やったね!
「───佑那ちゃん、物品取引という事で。連絡先はこれを」
「ようこそ、腐海の園へ。歓迎しますよ」
ガシリと握手をする2人。
「…ユルフテラ様、お仕事は大丈夫なんですか?」
「ああ、急がないと…お土産までありがとう、マイヤちゃんに改めて礼を言いたいけど…本格的に時間がないや。じゃあまたね、友紀くん」
ユルフテラ様はにこやかに手を振って姿を消した。
「───さて、今日の配信は食事の後ということにしよう。佑那の分一手間掛けなきゃだし」
「え っ? 待ってください兄さん。兄さん!?」
知らぬ。
神様を変な道へ引き摺り込もうとする子は罰せねばならないんですよ。
明日、別の漬物も買うことにしよう。
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