784話 お二方の世界の状況(カオス)


「「うわぁ………」」

 以上、現場から女神様方の声をうかがいました!

「ゆーちゃん。これは無い」

「中を1,300~1,400抜き取って水を入れ、ギリギリ人体に影響のない状態にして各ダンジョンに向けて散布すればいいか…それなら2~300ヶ所に散布出来る」

「でもみっちゃんの所、信仰が…」

「巫女にゃんこ教が出来ているから大丈夫。巫女神が世界を越えて助けてくれたと」

「それなら安心だね!」

「僕は全然安心出来ないワードなんですが!?」


「言い方が悪かったな。巫女にゃんこ教ではなく巫女神教だ」

「似たり寄ったりだよ!?」

「私が世界に掲示し、あの脳筋共がゆーくんに傾倒した結果、争いが激減し私にも信仰が増えたんだぞ?」

 その「ないよりはマシ」という虚無顔で言わないで?

「私は信仰心よりもお姉ちゃんパワーで生きているから」

「あ、私も私も!」

 自信満々なドヤ顔でそう言ってくる二柱の女神様。

 アカンこの神様方…方向がズレてる…

「しかしなゆーくん、あの映像に関しては我々は一切馬鹿に出来ないんだ。心が直感的に理解するあの映像はな…他の世界で君のお兄さんがやらかしているようにこの世界の映像コンテンツ含めた娯楽は凄まじいぞ?」

「私の所も大神殿にロアステーアがハマった感動ドラマとアニメを送りつけたら大惨事になったもん」

 大惨事てあーた…

「近代から現代までのある女性の半生を描いたドラマと江戸時代の時代劇。これが神官達にクリティカルで私に続きを嘆願する祈りが届く事態というね…」

「視聴は1日一時間って言ってあるわ」

「あー…うちもそうしておけば良かったぁ…」

 いやこれもう何の話をしているのか…カオス。

「話を戻すけど、これらの施策を行ったらゆーちゃんへの傾倒が凄くてね?「巫女神様のために!」って一致団結してダンジョン侵攻にぶち当たっているんだ」

「僕を御旗代わりにするの止めて!?」

「無理」

「無理なの!?」

「だって一度ロアステーアが戻ったときにゆーちゃんのすごさと功績をこれでもかと布教してたし」

 ロアステーアさん何やってるんですか!?最近1階で大人しいと思ってたのに!

「今は食と巫女神様の素晴らしさを世界に布教する巫女もふ教を提唱しているくらいだから…」

 周りが、周りが自由すぎるっ!

 目を離した隙にとんでもない方向に!

「……まあ、うちはまだマシか。巫女神の神格化が凄いことになってはいるが」

「そろそろそっちも人をここに派遣することになるんじゃない?」

「どうだろう。まあ、護衛として神殿騎士を回すというのもありか」

「え゛っ!?それ大丈夫なの!?そっちの武力って尋常じゃないんでしょ?」

「今なら箱庭もあるし白城達がいるから問題無いだろ」

 あっ、一応神殿や信仰者いるんだ…かなり前に居ないみたいなこと言ってた気がするけど…良かった。

「それに巫女神神殿だからな…巫女神のお言葉を聞けば奴等も大人しく言うことを聞くだろうし」

 ちょっと、僕の意識が、トオノイタキガシマシタヨ?

 ───よし。もしその騎士の人が来たら、ミツルギ姉様の素晴らしさを目一杯伝えることにしよう!


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