772話 邪幼女神様の憂鬱
とりあえず6種類5セットずつ袋に入れ、穏茶nextも5本ずつセットで磯部課長宛にメッセージ添付で送る。それぞれの効果効能もしっかり書いたからきっと大丈夫!
さてさて、残りをどうするか…
とりあえず6種10セットはそっと確保。
神様方用は6種14セットで、残り1セットは…そうだ。6種類あるわけだから部長、課長そう決めてすぐに仕分けをし、添付送信をした。
そっと配信を終了し、マイヤの方を見る。
「そう言えば、マイヤ」
『なぁに?』
「その焼きごて、他に利用できるの?」
『うん。書き換えられるように作ったの!』
「そっかー…じゃあメッセージクッキーとかにも良さそうだね」
『マイヤメッセージクッキー作る!』
あっ、今作るんだ…
作る気満々なマイヤに駄目とは言い切れず、どうした者かと考える。
「でも作る前にメッセージ考えた方が良いんじゃないかな?」
佑那がマイヤに優しく問いかける。
『!そっかぁ…マイヤ考える。パパ、クッキーは次ね』
「うん。次作ろうね」
そう言ってマイヤの頭を撫でる。
…みんなが物凄く笑顔なんですが?
微笑ましいものを見るような…そんな笑顔。
「兄さんの尊さが5割り増しだからね、しょうがないね!」
尊さってマシマシできるんだーと思いながら神域へと向かった。
「もぅマヂ無理ぃ…尊さで死んじゃう…」
神域であんパンを広げたらミツルギ姉様が膝から崩れ落ちた。
「尊死というよりも…悶え尊死?」
ゆる姉様までそんなことを言い出したのでちょっとイラッときた。
「危険物扱いするなら回収します」
「「待って!!」」
そんなに慌てるなら言わなきゃいいのに…
「全6種類14セットあるのでお召し上がりください」
「みんなで分けて食べるよ…ところで、ちゃんと休んでる?」
「はい。ちゃんと寝てますし、食事もしてますよ?」
「そっか。それならいいんだけど…」
「あの、何か気になることでも?」
「えっ?あー…うん。そ「ふぁあああああ!?」ぅえ!?ハヴァスターイ!?」
「これっ、これえ!」
ハヴァスターイ様があんパンを指差し震えている。
というよりもあんな大声出せたんだ…というのがおそらくここにいるみんなの総意だと思う。
「あ、はい。6種1セットで14セットあるので1セット取って下さい」
「…いい、の?」
えっ?今までそんな遠慮してこなかったのに、どうしたんだろ。
「いつも通り神様方向けですよ?」
「…でも、邪神だし」
「えっ?今更?前もこれに似たやり取りした気が…」
「あー…たぶん今精神的にダウンしている時期なんだと思う」
なんですと?
「メンタル的に鬱な状態と?」
「鬱ってほどでは…あー、うん。根は真面目でいい子だから自世界の事とか色々な不安が溜まりに溜まって溢れ出した的な感じ?」
いやそれが鬱じゃね?
「実は先ほどいくつかの世界がダンジョンに呑まれ消滅したと連絡があってな…それで不安になったのだろう」
「えっ?兄さんがダンジョン侵攻、一時的に停滞しているって」
「ほとんどの世界でであって全てではないだろうし、再び活発化…とまではいかないが動き出したという事だろう」
「私とみっちゃんの所はすぐに確認できるから問題ないけど、ザルカンはねぇ…」
「また里帰りしたらいいと思うんですけど…支援物資持って」
「!?」
ハヴァスターイ様がすごい勢いでこっちを見た。
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