764話 朝から配信。そして一騒動


 おはようございます。今朝は特製厚切りトーストと目玉焼き、ベーコン、かいわれサラダ、そしてトマトスープでした。

 寝る前にパンは仕込んでおいて朝5時前から発酵させたものを型に入れて少し休ませて…焼く。焼く。焼く!ふははははは!今回は3斤食パン型8箱分だけだぞぅ!

 だけって言ってもかなりの重労働だったんですけどね?毎度のことですけど。


 休みます、ではなく職場都合で待機。

 さてさて…

「どうしようか悩んだ結果、配信することにしました。おはようございます。日本時間での時刻は午前8時30分です」


『朝のニュース番組調配信助かる』

『巫女様おはようございます』

『寝てたけど配信アラートで起きた』

『有志の皆様方ありがとう!アラート助かる!』

『配信開始1秒で全世界に配信お知らせを手動でしている方々ェ…』


「…いやなにそれ怖いんですけど?」

 流石にそれは怖いんですよ…

『お父様』

「あっ、今日のゲストはリムネーです」

『短い時間ですが、よろしくお願い致します』

 リムネーが隣に座り、一礼する。


『キマシ?』

『キマシ!』

『もうこのコンビを見ただけで今日は最高』

『リムネーお姉様!』


「リムネー人気だねぇ」

『この姿はお父様の元の姿ですよね?』

「元というか、今の姿からその姿になって元に戻ったんだけどね?」

『私はお母様と同じこの姿が大好きです』

『マイヤも!』

 あっ、マイヤも出て来てリムネーに抱きついた。


『今日は神吉日かな?』

『てぇてぇ過ぎてブラックコーヒーが欲しい』

『お爺さん、カフェインは興奮剤ですよ』

『トンデモねぇ!あたしゃ婆さんだよ!』

『麦茶が美味い』


 コメント欄がカオス…

「さて、何をしようかなぁ…雑談でも良いんだけど」

『ニュースは?』

「んっ?マイヤ?」

『さっき朝のニュース番組ってコメントさん言ってたよ?』

『そうですね。コメントさんがそう仰っていましたね』

「うーん…ニュースになるようなことといったら昨日妖怪がマンションに侵入しようと試みて無事捕まって消滅したとか?」


『なにそれ怖い』

『消滅て』

『なんというチャレンジャー』

『悪意とかあるのに結界内に居たって事?』

『無事捕まってって…』


「まあ、悪意も害意もほぼ無いチャレンジャー妖怪というか…このマンションの結界構造がどうなっているのか含めて理解出来てなかったんだろうね…神をも殺す警備員に捕まったわけですが」

『パパ、なんかメッセージ入ってるよ?』

 マイヤに言われスマートフォンを見る。

 どうも職場からのメールみたいだけど…

「───探索部長、長谷川優子と特務課長、藤岡博子が探索業務法違反及び労働基準法違反で書類送検される可能性アリ?

 なんで?あの状況を無理繰り回していたのは上が何も出来なかったからでしょ?以前なら前会長が問題だし、最近の諸々の問題だって部長と課長がひたすら出勤していなかったら崩壊していたのに?

 皆に謝りながらやっていたのに?今更それ言うの?と言うか疑いすらすっ飛ばしたって…」

『お父様落ち着いて…』

『パパ、落ち着こう?』

「あ、ごめん。落ち着いているんだけどね?思わず突っ込んじゃったよ。だって探索業務法違反というのなら緊急事態時に第三条で関係省庁から許諾得ているんだよね」


『うーん、これは悪い意味で勘違い忖度』

『馬鹿な輩が胡麻擂り忖度したんだろうなぁ』

『うん。神子様の感情にブレがないから怒りとかよりも予想はしていた感じ?』

『まあ、部長さんと課長さんが居なくなったら巫女様辞めそうだしなぁ…』

『それが狙いじゃね?』

『100%倍返し喰らうぞ?中務省みたいに一斉退職祭りとか』


 今回の件、場合によっては本当に大量退職でそうだなぁ…監査官、乙。

「よぉーし、とりあえず退職届を今書いちゃおっかな」

 出すかどうかは別として。ね?


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