709話 えっ?あぁそう。
SIDE:世界・配信
翌朝報道各社が緊急会見を放送をした。
政府を糾弾する者は多かった。
ただ世界中が日本という国を糾弾する───事はほぼなかった。
数カ国は糾弾したものの、見当違いのものだったり、国内の己を省みることの出来ない者達を何とかしろというものだった。
各国スポークスマンの冷たい対応に国内の反発も「お前等が異常だ」ともとれる事を言われ急に尻窄みとなった。
「僕、祓戸。今、天罰与えてるの」
「いや、目がマジすぎて怖いんだけど!?」
『笑えない』
『いやマジで天罰執行中らしいからね?』
『えっ?』
『神の力なんて要らん!とか宣った連中、ガチで職とスキル失ったらしいよ?』
『尚、本気で不要と思って神社で返上した変わり者がいた模様』
『そう言った人って、己の力で道を進みたいって求道者だから…』
「いやあ…馬鹿な子が多くて笑いが止まらないんだけど?」
「私はどん引きだよ?」
「なんで!?もう皆与える意味なくない?って事で決まったし、要らないって言うなら返してもらうだけだって決定したんだよ!?」
「そうだけど…ゆーちゃんがね…」
「僕としてはそれはそれかな。我慢に我慢を重ねていたけど、奴等には愛想尽きた」
「まさかの焼き討ちとかね…」
「神社仏閣を焼き討ちした奴等の中で全件主犯はその場で落雷で死亡。地獄直葬だったねぇ…僕じゃなかったら見逃してたよ!」
「関係者も全員死後は地獄直葬らしいけど…生きている間見る夢は全て主犯の人の地獄での生活のみだってさ」
「あ、僕優しいから先方と掛けあって年2回、新盆と旧盆には夢の中で体験ツアーしてもらうことになったから!」
「うわぁ…まあ、謝ろうが何しようが手遅れだけどね」
『焼き討ちって…ええ?』
『マジで西日本2県3箇所の神社仏閣で火災があったんだよ』
『日本人、神様に対して今更反抗期?』
『世界の大多数ではそれぞれ神が居るのは間違いないってなってるのに…何で?』
『時代に逆行したい奴等がいるのさ』
『わけがわからないよ』
『そんな事よりも巫女様の容態を教えてください!』
「…僕たちもそれを知りたいよ…」
「ゆーちゃんは現在お兄さんが僕たちでも手を出すことの出来ない本部で療養中らしいよ」
「行くことすら大変なのに面会謝絶とかね…」
「「はぁ…」」
『ホント巫女様早く無事帰ってきて…』
『巫女様の平癒祈願』
『神様仏様巫女神様。何卒巫女様を』
『巫女様=巫女神様では?アップグレード的に』
『は?巫女様は神になったらもっと素晴らしくて家庭的で可愛い神様になるだろ!』
『ええええ?』
『巫女様の兄者は?』
『武神』
『絶対神』
『超級絶対武神』
『唯一神兄者』
「…ねえ、本当にあの人が神になったらどうなるんですかね…」
「え?神の枠組みに入るの?」
「なんでそんな驚愕の顔されるんですかねぇ!?」
「本部どころか本邸の神と殴りあいする人間が何処にいるの?神でも無理だよ?」
「あー…うん。僕、聞かなかったことにします。暫く大人しくしておきます」
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