702話 HOT CAKE!
さて皆で仲良く───奪い合いだった。
まあ、ゴーサイン出して獅子達が食べている中、兄さん達が来たわけだからね。
あっ、ちーくんがクッキーから杏仁豆腐に…食べた。
「!!!」
耳と尻尾でてるよ!?その反応は何!?
えー…現在パンケーキを作っています。
全員ができたてを目の色変えて食べ尽くすからあっという間でしたわ。
加減して?
もう面倒だから神様方の分もここで作っちゃおう。
パンケーキ作るよ!
直径27センチ、厚さ6~7㎝のパンケーキを。
───まあ、いつものパンケーキですね!
メープルシロップも蜂蜜もある。ジャムもある。
そして何より…攪拌係の兄さんがいる。パンケーキ30枚位作って保管しておこうかなぁ…20枚は保管。10枚はここで食べると。
「…なあ、いつも以上に大きくて、厚くないか?」
「1人1枚食べたら満足レベルじゃない?」
「………1枚で3~4人分じゃないのか?」
「そうとも言う」
「そうとしか言わない…が、食べるだろうなぁ…更に進化したらどうするんだ。あと、他の奴等がごねるぞ」
それは、大量作成フラグ…それはご勘弁を。
流石にこの大きさのパンケーキを100近く作るのは…
作った。僕のボックスの中には20枚入っている。
そして兄さんのボックスの中には80枚入っている。
更にテーブルの上には10枚のタワーが出来ている。
……作りましたよ。ええ。
フラグ回収早過ぎィ!
兄さんが無言で材料を用意するし、式神さん含めマイヤまでもが期待の眼差しでこっち見るし!
作るしか、なかったよ…
「ドーナッツも、杏仁豆腐も、パンケーキも、凄い」
「おやつのかみさま!」
「はぐはぐ!」
「んっ、んっ!」
「いや、本当に…これ一枚でここまで満たされるかぁ…蜂蜜も神気が濃すぎてあの場所で過ごしていなかったら食べられなかったですね」
「美味しいぞ、友紀」
『パパ!ふっくら美味しい!』
うん。皆の反応が好評で良かった。
マイヤは半分に切って取り置きしているんだけど…
「マイヤ、全部食べて良いんだよ?」
『これはリムネーの!マイヤおねーちゃんだから』
あ、娘の成長に泣きそう。
「リムネーのは1枚確保するから」
…いや、みんな「えっ!?」って顔しない。
1枚取っても残2枚。3等分にすれば6片で皆食べられるでしょうが。
というかまだ食べるんか。
マイヤが首を横に振る。
『リムネーと一緒に食べるの。ひとりぼっちで食べるのは駄目』
可愛くない?健気じゃない?うちの子
全部リムネーの分確保しているマイヤ良い子過ぎる…
良い子にはご褒美です。
「兄さん兄さん」
「どうした?」
「ここに2つの容器があります」
「……あるな」
「1つは一般用。もう1つは箱庭耐性者用です」
「…友紀。その一般用ですら並の悪霊を吹き飛ばすような神気が籠もっているが…神米をベースに作っているヤツもあるんじゃ無いのか?」
「兄さんよくご存じで…」
密かに米水飴で作った飴のこと気付いてらっしゃるぅ…
「まあ、その箱庭耐性者用もここに居る全員大丈夫だ。死にはしない」
ひとのお菓子を劇物扱いして欲しくはないんだけど…うん。ここの食材だし……仕方ないかぁ。
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