682話 敗北の将兵
おはようございます。
軽食後に僕と兄さんの軽い運動をして…何故か皆にどん引きされた。
その後兄さんと一緒にお風呂に入って一緒に寝て…清々しい朝を迎えた。
で、協会へ行ったら…なんか凄いことになっていた。
「あっ!姫様、絶対にカウンターへは行かないでください!」
「お姉様!ご無事でしたか!」
会議室から出てきた僕に対して巽さんと有間さんが駆け寄ってきた。
「おはようございます巽さん、有間さん。何事?」
「現在カウンターに神の許しを求める人達でごった返しています」
「え?なんで今更?」
「えっと…お姉様、ご存じではないのですか?とある国が神国に喧嘩を売ってダンジョンの結界を解除され、壊滅した国がありまして…
壊滅直前の国営放送で将軍さんが神様方への恨み言を叫んで自決する映像が全世界に…お姉様?」
僕が腕を組んで唸っているのを有間さんが不安な顔をする。
「仕方ないことだと思うよ?正直なことを言うと神国を作った時点で神様方からの最後通告だと思った方が良いんだけど、理解出来ていないのがねぇ…」
「えっ?」
「…そう、でしょうね」
愕然とする有間さんと険しい顔で頷く巽さん。
「僕に対して謝ったり僕経由で神様にごめんなさいって伝えても意味ないし…むしろ僕の邪魔をする事で不興を買ってないかなぁ」
「「うわぁ」」
そんな事を話しながら自ブースへと行く。
有間さんは部署に戻り、僕はデスクに着く。
「おはよう岩崎…意気消沈しているな。聞いたのか?」
課長が僕の肩をポンと叩いてきた。
「課長、おはようございます。カウンターからですか?」
「ああ。直接近くの神社仏閣に行って謝るのが筋であってお前さんに対して謝るのはおかしいだろと言ってきたんだが…どうした?」
「やっぱり課長は分かっているなぁって」
巽さんと僕が苦笑すると課長は不思議そうに首をかしげた。
「あー…そう言う事ですか。それは流石に無理筋ですね…」
課長からの説明と詳細を再度聞き、ため息を吐く。
「どういう意味で無理筋だ?」
「今までは神様方も契約もあって仕方なく協力体制取っていましたけど…これからは上の人間が否定することで契約破棄と見做すと思いますよ」
神様方なら神国行き放題でしょうし、そのまま住むことが出来るでしょうし。
恐らく神様方にそのように通知している可能性あるからなぁ…
「ふむ…この国もそうなる可能性があるということか」
難しい顔で唸る課長に僕は頷く。
「せお姉様は見捨てる気満々ですし…まあ、完全に見捨てる気は無いと思いたいですが…うん」
「祓戸様はそ「岩崎っ!今すぐ部下を連れて逃げろ!」…」
突然カウンターの責任者が血相を変えて駆け込んできた。
「えっ?戸森課長、何事?」
「良いから急げ!時間が無いっ!」
「あ、はい。課長、済みませんが僕は早退します」
「ああ、分かったが…早退では無くて構わない。とりあえず急げ」
必死な様子に首をかしげながらも僕は救命師団の皆と共に会議室から箱庭へと緊急移動をした。
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