657話 神国貨幣と、想定貨幣価値
神域に行き、ミツルギ姉様に通貨に関して確認することにしてみた。
「神国通貨?あー…硬貨と紙幣の予定よ。あとは電子マネーね。電子マネーの方はここと神国内のみでの流通よ」
ほーう…あれ?でもという事は1円=1神国通貨?
あっ…
「通貨単位って?」
「………言わなきゃ駄目?」
すっごく嫌な予感がするので聞きたくないけど…聞かないと後からもっと大変な事になる気がする。
「うん。お願い」
「…ゆー」
「うん?」
「ユーよ」
「それはどうなの?ユーロとかあるから間違われそうだよ!?あと何でユー!?」
「ゆーくんのゆー」
「oh…oh…」
嫌な予感が当たった!
もの凄く申し訳なさそうにしているミツルギ姉様がしているって事は主犯は別にいるな?
「ユーエルヴェってどうかな?」
「良いと思うわ。あとは…何かある?」
ミツルギ姉様に問われ少し考える。
「硬貨や紙幣の価値についてかなぁ」
「?どういうこと?」
「えっと、その国の貨幣の価値が世界的にどれくらいの価値に位置するかとか…国の信用度含め基準になる…で良いのかなぁ?」
言ってて混乱してきた。
「うーん、硬貨は1、5、10、50、100の5種で紙幣は500、1000、2000、5000、10000の5種よ」
こっ、細かい!
「1、5、10の硬貨は銅合金で、50、100は銀合金で作る予定よ」
「銀は高過ぎません?」
グラム240~280円だし。
「そこは少し話し合う必要があるわね。紙幣の方は?
「ただの紙幣なのか、特殊印刷や用紙に何か特殊処理をしているのか…とか」
僕の台詞にミツルギ姉様は5種類の紙幣を僕に見せてくれた。
「とりあえず作りはしたんだけど…どう?」
ユーロ紙幣より少し短い位の…んんんっ!?
「微かに神気を感じるんですけど!?しかも金額に応じて違う…」
「力を少し籠めれば力を発揮するわ!」
「深夜テンションで企画したんでしょ!」
思わず突っ込んでしまった。
「…ええ」
やっぱりぃぃぃぃっ!
「1万ユーエルヴェ5枚持った状態で一般人が力を籠めただけで周辺の悪霊から身を守れるレベルよ」
「もはやお札ですよね」
「聖水晶片を粉末にして紙幣に割合を変えて刷り込んだわ」
「えええええ…」
神技術…神様が作っているから神技術なのは間違いないけど!
「インクに蓄気処理をしているから高ければ高いほど長持ちよ」
そういう問題ではない。
「これで価値は間違いないわね」
「多分高過ぎます」
念のため1万ユーエルヴェを視る。
【1万ユーエルヴェ】神造(L1):大きさ116.8 ㎜× 72.2㎜
神国イ・ブラセルの最高紙幣。現時点で日本円で400万円を想定。
退魔結界(L2):人気を流した場合最大蓄積後であれば対悪霊、低レベル妖魔を退ける結界を2日は形成可能。ただし4回連続使用で回路はショートしランクダウンと同時に貨幣価値が書き換わる。
肖像画熱烈キボンヌ。
最後の一言で台無しですよ!
でも、1万ユーエルヴェ=400万って事は、1ユーエルヴェ400円?まずくない?
僕はちょっと頭を抱えてしまった。
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