594話 ゆるふわお菓子作成と、早朝配信
なんだか食事のスピードが心なしか速い?
神様方は静かに、けれどもいつもより速いスピードで食事をしている。
「ゆーちゃん、明日は全員夕食だけで良いから」
突然ゆる姉様からそんな事を言われた。
「大丈夫ですか?」
「うん。明日で島の全域の建造物とか作るからみんな居ないんだ」
───みんな?
僕が首をかしげるとゆる姉様がミツルギ姉様を見る。
「みっちゃんは別だよ?」
「私にこれ以上別の仕事を振らないで。ただ明日で私も終わらせるからちょっと身動き取れないわ」
皆さんラストスパートだと…
「じゃあ、明日のお夕飯は気合いを入れて多めに作りますね」
僕の台詞に神様方の食べるスピードと量が増えた。
『ごまだんごー』
『美味しいですねぇ』
箱庭に戻るとマイヤが胡麻団子を幸せそうに食べていた。
そしてその隣でリムネーがのんびりお茶を飲んでいる。
『パパお帰りなさい』
『お帰りなさいませ』
「ただいまです。神様方にも胡麻団子、好評だったよ」
一口食べて悶えてた神様が多いこと多いこと…
ミツルギ姉様に至っては「尊い味がする」とちょっと良く分からない感想をいただいた。
『やった!』
『喜んでいただけて幸いです』
嬉しそうな2人にもう一仕事お願いしなければいけない。
「これから明日のお祝いの準備をしようと思うんだけど…2人とも手伝ってくれるかな?」
『お手伝いする!』
『勿論お手伝いさせていただきますが…何を作られるのでしょうか』
「バウムクーヘン第二弾、だよ」
『『!!!』』
2人の顔が笑顔になった。
「2人ともバウムクーヘン作るのも食べるのも好きだねぇ…」
『うんっ!』
『想いを籠めて育てているような気持ちで作れるので好きです』
こぼれんばかりの笑みを浮かべて言う2人に3種総合計9本のバウムクーヘン作りを依頼した。
僕はクッキーやとアップルパイ、シュークリーム、エクレアでも作ろうかな?
ご飯は明日の午後から作ろう。
「さあ、みんな気合い入れて作ろう!」
『『おー!』』
「あ、兄さん!あの学生さん、無事祓えたって」
───うん。良かったね。でも、タイミングが悪いよ佑那…
朝です。おはようございます。
気合い入れすぎて夜中まで作っていました。
バウムクーヘンは9本予定から12本になったし。
クッキーなんて300枚以上あるし…アップルパイやシュークリム、エクレアも予定の倍は作っちゃった。
それらは箱庭の保管庫に入れてロックを掛けた。
さてさて…現在時刻5時なんですけど、朝食は作らなくて良いので…1時間くらい配信しようかな。
「おはようございます。ということで配信します」
『何がということでなのかな?』
『巫女様?配信通知が来たからビックリしたんですが?』
『当方仕事終わりと同時の配信助かる』
『私は寝る前助かる』
『俺戦闘中』
「戦闘中や作業中の方は無理に見ないでくださいね?ただの雑談なので」
『巫女様の場合ただの雑談に爆弾が混ざっているから』
『今日は爆撃犯居ません?居ません?』
『怯えている奴が居るぞ!晒せ!』
『許してやって!?』
「僕はそんな爆弾なんて無いですよ?あ、そう言えば結界外待機していた学生さんは無事に祓えたそうですね。又聞きですが」
『らしいけど、無事?』
『無事っちゃ,無事だろ』
『自業自得だろ?』
「え?何か不穏なやりとりなんですが?」
『報道カメラの前で術者3人掛かりで祓いの儀式やってたけどさあ』
『出てきたのは4メートルの大ムカデ。学生発狂』
『警官が咄嗟に学生を引き込んで大ムカデは結界の外…で、協会に通報』
「えっ?また?」
『またです。で、協会の人がお札で一撃で倒した後、学生を見てため息』
『あの協会の人、凄かったねぇ…』
『学生に「余罪あるな。自白しておかないと今度は憑依だけじゃ済まないぞ」って』
「お札…うちにお札使い?ああ!非常勤してるってきいたなぁ」
『あ れ で 非 常 勤』
『ファー!?本部戦力過多ですぜ!?』
『うちにも回して!?』
『戦力過多かぁ?鬼とか他ではほぼ見ないぞ?』
『当方岡山。鬼出るんだが、別の妖怪が退治してくれている』
『は?』
『平安貴族のような格好のお犬様が巡回してる』
『あ!その方鳥取でも見た!』
「犬神様頑張ってるなぁ…あれ?犬神様だよね?たぶん」
僕の呟きにコメント欄が突如加速した。
───── 業務連絡 ─────
現在近況ノートにてアンケート?リクエスト?企画を行っております。
もしよろしければコメント等にてご参加を宜しくお願い致します。
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