561話 再会と、再開
あーさーあーさー
…まあ、仮眠レベルだったんですが。
だって、今から神域へ行った時、絶対何か起きますよね?
神様方がスルーして『ああ、おはよう』って言ってくれれば万々歳ですけど!
ああ、気が重い…でも、自分が撒いた種だから仕方ない。
朝食を作って行きますか…
箱庭のみんなと神様方の分を作って神域へと向かう。
そしてテーブルに並べていき…あ、邪幼女神様が…こっちを見て目を見開いた。
「ハヴァスターイ様、皆さんに朝ご飯って伝えてくださ~い」
微かに頷いて走っていった。
……初めて邪幼女神様が走る姿を見た気がするぞぅ?
「みんなー!ゆうねぃちゃ、おきたー!」
あら可愛い呼び方…待てい。僕今男だからね!?身長も伸びたし!伸びたし!
一分と経たずに全員が転移してきた。
そんなにご飯が───何で全員僕に抱きついてきてるんですかねぇ!?
あ、違う。ミツルギ姉様とアディエーナ様は苦笑している。
「あの、おはようございます。朝ご飯が冷めちゃうので早く食べてください!」
数分経って漸くみんなが開放してくれたけど…後でまたお風呂に入らないと…涙と鼻水が…
伊邪那美お母さんもゆる姉様もせお姉様も泣いていたなぁ…
ウェスタさんも、大宜都比売様も宇迦之御魂様まで。
というより伊邪那美お母さんの目が怖かった。無茶苦茶怖かった。昏い目してた。
他の神様方は1階の別神域の食堂に居るはずだから、うん。一安心。
───そんな事を思っていた時もありました。
お風呂に入ってフロアに行くと、部長、課長、巽さん、ロアステーアさん、フィウヴェさん、ミシェルさんまで……って、あれ?
「若菜お姉さん、久しぶりです!」
「~~~~!!」
なんで泣きながら膝から崩れ落ちるの!?
「よかっ、良かった…ご無事で…良かった…」
「……あー…うん。無事です。皆さんも心配して戴いてありがとうございました」
僕はそう言って頭を下げる。
みんなの目元には隈が出来ていて心なしか…ではなくやつれているように見える。
『慈母の癒し・改』
素早くスキルを起動させる。
みんなの顔色が少し良くなったのを見計らい一度スキルを止める。
気を抜いてしまったのか、課長以外全員がその場にへたり込んでいた。
課長も少しフラフラしているので何とか立っていると言った感じだ。
「皆さんは少し休んでから出勤やそれぞれのお仕事をしてください。僕は先に出勤済ますね」
「待て岩崎」
課長に止められた。
「?どうかしましたか?」
「お前さんの無事は既に伝えてあるが、大事を取って明日まで休め」
「えっ…?」
「いやなんでそこで絶望した顔になる!?」
「下手すると今日明日ずっと神様方にもみくちゃにされかねないんですけど…」
それだけは何としても避けたいんですけど…
「特務休暇という事で協会長の承認も得ているぞ」
なん…ですと…?
「じゃあ、今協会は…」
「西脇と香也君がゾンビ状態で回している」
「西脇さん、ごめんなさい…」
香也はあと…51時間は普通にイケルイケル。
168時間ぶっ続け耐久ゲーム(合計睡眠3時間)とかしていたし。
「じゃあ、せめて僕は…今日明日出勤代わりの8時間配信します!」
『いや休んでよ!』
もう休むのに疲れているんですってば!
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