508話 先手、朝食準備 後手、幼女再降臨

 ただいま僕!お帰り僕!

 というわけで帰ってきたのですが、もう疲れたよ…

 明日の朝食の準備をして、今日は早めに寝ようかなぁ…

 ゆる姉様とせお姉様の分は決定しているから楽で良いなぁ…(暗黒微笑)

 おにぎりと、鶏天と、白身魚と塩昆布でカルパッチョを作ろうか…

 お味噌汁はキノコたっぷりのお味噌汁で。

 よし、作るぞぉ!


 兄さんが帰って来るなり「お前なぁ…」と呆れた顔された。

 そして指摘されて気付く。

 また服そのままだった。

 良い加減しようか僕…幾ら楽だからって。

 あ、でもでもエプロンでガードしているから!

 ───大きなため息を吐かれました。

「手伝おう。あとは何を作る予定だ?」

「あとはご飯が炊けるのを待っておにぎりにしちゃうだけ」

「…そうか。具は?」

「塩、海苔の2種類のみ」

 兄さんが首をかしげる。

「いつもならもう少し増やしそうな感じだが…疲れているのか?」

「まあ、アレだったから…」

「なんかスマン」

 兄さんが悪いわけでは…いや、兄さんが悪いか?

 そんな話をしながら兄さんと2人で炊けたご飯を握った。



 さて、お布団敷いて寝ようと思いますが…佑那は?

「兄さん。佑那は?」

「ん?アレは罰として白獅子達のストレス解消に付き合って貰ってるぞ」

「えっ?」

 あの子達って、ここに居てストレスあるの!?

「ちょうどさっき交代したから…ちょうど良かったよ」

「あ…交代したのか……」

「中、上位世界では色々ストレスもある。ずっと駆け回っていたとしても一体だけというのが多いからな…」

 集団vs佑那…戦うわけじゃないと思うけど。

「救命士が見ていたから問題無いだろ。寝るぞ」

「あ、うん」

 お布団に入って…あ、マイヤ達が来た。

『パパ!いっしょに寝る!』

『あの、お父様…一緒に…』

「はいはい。おいで2人とも」

 マイヤは僕の胸の上で寝るようだ。

 兄さんは僕の左側、リムネーは右側で。

 ………あれ?佑那は?

 と思いながらも僕は夢の世界へと誘われていった。


 おはようございます。

 色々と忘れたまま眠ってしまった。

 兄さんにリムネーのこと言ってない気がする。

 そして兄さんは普通にスルーした気がする。

 あと佑那がどうなったのか…うん。普通にリムネーの隣で寝ている。

「おはよう」

「兄さん。おはようございます」

 マイヤをそっと抱き上げ、リムネーの横に寝かせる。

 うん。少し大きくなってるな。

「ここの朝食はどうする?」

「昨日作った物で足りると思うけど…何かあったの?」

「リビングに邪神がいたぞ?」

「えっ?幼女姿の?」

「ああ」

「………大丈夫。食べても2人分くらいだし、ゆる姉様とせお姉様の朝食は別で用意してあるから」

「それなら大丈夫か…」

 兄さんは納得したように頷く。

「僕は神様方の朝食を並べてくるね!」

 僕はマンション神域へと移動した。


 扉を潜ると、邪幼女神様がソファーでグッタリしていた。

「あんな状態の時は声を掛けたり近付かない方が良いッスよ」

 タイムさんが後ろからそっと忠告してくる。

 それは…どうなんだろ。

 まあ、関係者がそう言うのなら…

 大人しく神様方の朝食を配膳していく。

 ゆる姉様とせお姉様の分は…レトルトカレーの箱を一箱置く。

 それ以外はおにぎりも何も置かない。

 うん。笹よりは…いや、笹以下か。栄養価的には異世界のあの笹化け物でしょ。

「ゆーくんおはよう」

「ミツルギ姉様おはようございます」

「………またやらかしたのか…」

 もの凄く呆れた顔でレトルトカレーの箱を見る。

「まあ、そんなところです」

「ゆーくん、無理はしないようにね?」

「最近は兄さんが僕を管理しているので早寝早起きですよ」

「それは良かった。もう少し不摂生が続いたら私が箱庭に行ってゆーくんの生活を管理しようかと思っていたくらいだからね?」

「それはそれで嬉しいですが…ご迷惑をおかけしてます」

「!?嬉しい?」

 アレ?なんか反応が違う?

 ミツルギ姉様を見ると、なんだか凄く照れてる?…うん。

「じゃ、僕は箱庭のみんなの食事を配ってきますので…」

「あ、うん…そうだ、一段落したらそっちに行っても?」

「はい。ミツルギ姉様でしたら大歓迎です」

 変な事しないし。

「大歓迎…うん。頑張って今日中に終わらせるわ」

「いや、無理はしないで下さいね!?」


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