411話 おにいさまといっしょ
「着ぐるみ、にゃんこ、ハイパーですか」
「着ぐるみにゃんこはいぱぁです」
「???」
うん。物凄く困惑しているのが良くわかる。
「…えっと、それはどういったものでしょうか」
「猫さんの着ぐるみパジャマ、と言えば良いのかなぁ」
「はぁ」
「それと、ちょっとアダルティックな猫コス?とか…まあ4種類あるんですが、この『着ぐるみにゃんこはいぱぁ』と銘打たれているものはアダルティックな衣装のほうですね。多分男性が着たら駄目な類です」
まあ、そんな事を言われても分かるわけが無いですよねぇ…
軍病院の院長室兼司令室に入る。
「巫女服は分かると思うので、件の着ぐるみにゃんこはいぱぁになりますが…」
うわ、なんか凄く恥ずかしい…
「恥ずかしがる主様、良い…」
僕が恥ずかしがっているのが感染したみたいに白城さんの顔が真っ赤になっている。
何か言ってたけど、うーっ!度胸!
手早く着ぐるみにゃんこはいぱぁに変身ッ!
変身をした瞬間、
「ん゛ん゛にゅうううっっ!?」
白城さんがテーブルに突っ伏した!?
いやどんな悲鳴なの!?
「やう゛ぁい…見目麗しすぎて尊すぎて愛らしすぎて辛い…黒ショートパンツと黒ニーハイとの間の白い素肌がエロス…脇も腰も素肌が眩しいし胸元も…全身パネルあったら差し出せるもの全部差し出すよぉ…推しに貢ぐとか推し事って意味がようやくわかったの…もぅ無理。尊すぎて消えちゃう…」
「白城さん消えないで!?」
「失礼します!白城司令のバイタルが乱れていりゅっ!?」
「えっ?」
凄い慌てて通信兵さんが入ってきた…けど、消えた?
「…尊死は、あったんだ…」
「待って待って!白城さん戻って来て!逝かないで!」
「───友紀。流石にその格好は、情欲を引き立たせてしまうか尊死させてしまうかのどちらかだぞ?」
軍病院が騒がしいと兄さんがやってきてくれたおかげで白城さんは致命傷で済んだ。
いや死んでないけど…死んでないよね?
「はい…お見苦しいものを見せて済みません…」
「見苦しくはない。お前はどんな服を着ても見苦しくはならないさ」
「兄さん…あの、僕運営本部に来るように言われたんだけど…」
「何故?」
「多分、魔水晶の完全浄化転用とアムリタ作成の件。で、服なんだけど、これか、巫女服が推奨になっていて…」
「推奨であって絶対ではないだろ?」
「あ」
「…今から行くか?その格好でも良いが、ラフな格好でも私服でも問題無いぞ?」
「えっと、えっと…じゃあ、白猫パーカーで」
僕は急いで白猫パーカーにチェンジする。
「……うん。そういった服を着ている神も居る。問題無い」
やった!兄さんのお墨付きだ!
「他に持っていくものは?」
「あ、川の水!」
「川の、水?」
兄さんが凄く不思議そうな顔してる…
「うん。ここの神域に在る川の水」
「───成る程。超高濃度の神気が溶け込んでいるからな…」
何か一発で理解されてる!?
「しかし、巨大魔水晶は三段階浄化をすれば問題無いんだが…これも説明しておくか」
なんですと?
「にいさん、浄化方法を、ご存じで?」
「ああ。魔結晶時に聖光で浄化して溶錬するんだが、魔結晶時は3割浄化をし、一次溶錬。そしてそれを47%浄化をして二次溶錬とやれば時間は掛かるが純度94%の神聖水晶が出来るぞ」
作れる人、居るじゃん!
「まあ、俺が作っていたのは数年前だしなぁ…」
そういうこっちゃ、ないんですよ…出来るって時点で凄いことらしいんですよ…
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