403話 実験(神)と実験(巫女アレンジ)1
私は隣のスタジオに入り、中央まで誘導され…
「コレを完全浄化して欲しいんだ」
ゆる姉様が取りだした物。
それは直径20センチくらいの大きな魔水晶でした。
ただ、それは見た瞬間に『禍々しい』と分かる代物で、ゆる姉様は手には取っているものの、薄く結界を張って直接は触れないようにしているみたいです。
「ほら!前に邪神像の中にいた悪魔を消滅させた時みたいに!」
───ああ。
「ではやってみます」
結界の中にあるそれに向かって聖光を浴びせ、浸透していくように───
バジッ、バジジジッ
「「っ!?」」
意思のない魔だから…というよりも濃縮が過ぎた結果、かなり危険な代物になっているようで…
「これは、入る余地が全くないほど満たされているようです」
「無理かぁ…やっぱり無理かぁ…」
ゆる姉様はもの凄くガッカリされた様子でため息を吐いてます。
「あの、3つばかり試したい事があるのですが…同じ程度の魔水晶はあと2つ…それと同程度か少し小さい普通の水晶も必要なのですが」
「何をするの?」
「実験ですよ。移し替えと、強制摘出。あとは調理法です」
「「調理…」」
あ、目がスンッて…
まずは実験1です。
空間操作で隔離した中に魔水晶と水晶を入れます。
そして隔離した魔水晶に軽く聖光を浴びせながら…高速回転をさせます。
ボォウボォウボォウボォウ…
何か怖い音が中から聞こえますが無視します!
「えっ?いや、それは…うわぁ…」
「ええええ…少しずつだけど、水晶を汚染している?」
はい。まだまだ聖光を浴びせ続けながら回しますよー
遠心分離機よろしく高速回転をさせながらも魔水晶に聖光を少しずつ出力を上げながら照射し続ける。
───5分後───
フォゥフォゥフォゥフォゥ…
「音が変わりましたね」
「本当だ…」
「ぇえー?」
回転を徐々に落としながら隔離領域内を聖光で満たす。
そして更に5分思っていたモノとは違うモノが出来上がってしまった。
【陰陽宝珠】伝説級:混沌であり平等。かつて一度しか作られた事のない人のみが作る事の出来る神仙の到達技。神魔両方の攻撃と防御を成すことの出来る宝珠。
備考:現在この宝珠に関して担当部署が大混乱を起こしておりますので暫くお待ちください。
───うん。次の実験を…
「「待って待って待って!」」
「えっと…はい」
「いや、キョトンとした顔しないで!?暫くお待ちくださいって!」
「鑑定結果を横から覗くのは…駄目ですよ?」
「いや、なんで恥ずかしげに言うの!?僕まで赤面しちゃうよ!」
せお姉様の顔真っ赤で可愛いですね。
ただ、速やかに次の実験をしたいのですよ。
「時間が無いので次の失敗するであろうモノを行いたいのですが」
「失敗前提?」
「はい。ゆる姉様が私に依頼した完全浄化の少し荒っぽいやり方を…」
「「?」」
あ、コレは私が荒っぽいやり方が出来ないと思ってますね?
言葉の制御が楽になったので体の制御に余裕が出来て漸く。
漸く6割までは勘を取り戻せましたし、見取り稽古の記憶も確り思い出しました!
よぉーし私頑張っちゃいますよぉ!
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