386話 喧々諤々と茫然自失

 翌日、神様方に祝福とスキルについて確認したところ、予想以上の反応が。

「は!?今なんて!?」

「少し確認させてください…これ、は…」

「……巫女はみんなの巫女だから仕方ない」

「あ、スミマセン…上からのお願いで…」

「「「アディエーナお前か!」」」

「上位上級世界神様からのお願いなんてお願い(威圧)ですよぉぉ!」

 なんか、色々あったらしいです。

 ああ、昨日アシストしていただいた神様へ捧げ物の準備できたから…

 ───昨日はありがとうございました。これだけで申し訳ありませんがどうぞお納め下さい。

 手作り菓子パン数種類と綺麗に袋詰めしたクッキーを捧げる。

 すると薄い光の柱が立って捧げ物が消えた。

 うん。喜んで頂けたらいいなぁ…

「えっ?待って。今、なんか凄いことされたような」

「こちらから上位世界の……本邸へ跳んだ!?待ってゆーくん!何処に何を送ったの!?」

 なんか凄く慌てているミツルギ姉様が珍しく感じるなぁ…

「昨日鑑定でアシストしてくださった神様にお礼をと思って手作りの菓子パンとクッキーを…」

 アレ?何か、拙い事…しちゃった?

「…いや、転送されたという事は認められたという事ですけど…ぇえー?本邸?」

「えっ?本当に本邸だったの!?みっちゃん虚偽ってない!?」

「虚偽を言う意味がないでしょう!?本部と思ったら本邸だったとは…」

「一度行かなきゃいけないかなぁ…本部で一杯一杯なんだけど…」

「私だってそうだ」

「おのぉ…お二方、本邸というのは…」

 せお姉様がおっかなびっくり話し合っているお二方に声を掛ける。

「ん?ああ、上位上級世界に神々の運営本部があるのは?」

「あ、はい。一度だけ伺ったことが」

「あの本部の後ろに邸府…本部の上級職や統括含めたトップが暮らしているんだが…ゆーくんの捧げ物はそこに転送されたようなんだ」

 ………

 パタリ

「せお姉様っ!?」

「───うん。あの方々ならゆーくんの希望もそのスキルに反映させているはずだ。ゆーくんが自由に使ったら良いわ」

 なんか良い具合にまとめようとしてるっ!?

「───ちょっと、確認に行ってくるっ!」

「ゆる姉様。お願いします…」

 僕は出勤するので、何かあれば連絡お願いします。



「…は?今なんと?」

 あ、デジャビュ…

「慈母から更なる上位職になって、救命師団召喚という───」

「待て。岩崎。ここではなんだから部長室で話をしよう」

 課長に止められ、僕は部長室へと連れて行かれた。


「救命師団召喚…ですか」

「はい。コスト制の軍隊で軍として維持するのであれば恐らく最大でも3000名はいかないので…」

「「三千……」」

 あ、あれっ?なんか、思っていた反応と、違う…

 部長の騎士団ってかなりの数を出せた気がするんですけど!?

「───私の神聖騎士団はトータルでも500いきません。君からのロザリオの力を借りて3000近い兵団が出来ましたが…

 現在は底上げされたままであっても最大コストは1500です。正直に言えばこの軍勢は貴方の妹さんの部隊少数部隊を除けば世界最強だと自負していますが…三千」

「あ!コスト自体は一万です!」

「「いちまん」」

 あ、言っちゃ駄目なヤツだった!?

「詳細については司令武官を呼ぶので彼女と話を」

「「話せる!?」」

 ああもう!


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