365話 配信と直送
「124万通のメッセージを受け取ったんだけど、2114通はサブアカウントだったよ。そしてそこから悪意判定に掛かったのが303通あったから弾いたよ!」
『ステッカー欲しいからね』
『悪意は転売ヤー?』
『まあ、ねぇ…』
『同じメールからは駄目だと思って別のアドレスからメールを送りました』
『俺はメルアドすら入れてない…』
『フォームから送ったのか』
『gyhaqr』
『何事?』
『スマン。グループで送ったんだがと書こうとしたら前線で爆発があって焦った』
『戦闘ニキマジで仕事して?』
『神様に怒られろ』
「まあまあ…悪意判定のものだけ却下だと言うだけだから。例えメールアドレス無くても大丈夫だからね!」
スタジオではせお姉様が配信を続けている。
あれ?こうなると僕要らなくない?
それならお夕飯を作って───
『ゆうくんお帰りなさい!さあ入って入って!』
アナウンスが流れた。
ゆる姉様横でメッチャ苦笑してるし。
「失礼します…」
仕方が無いのでスタジオに入る。
と、
『復活おめ!』
『巫女様復帰!』
『祝え!祝砲だ!』
『可愛い!綺麗!巫女様最高!』
『前列一斉射撃!巫女様復活の祝砲である!』
『巫女服でお願いします!』
「うわぁ…」
欲望ダダ漏れのコメントも結構散見される。
「センシティブな発言の人は弾いとくね」
せお姉様が即反応をする。
「あの、皆さんありがとうございます」
「ん?ゆうくん突然どうしたの?」
せお姉様が少し不思議そうな顔で僕を見る。
「みんな大変な時に、自分の事で精一杯な時にこうして見に来てくれるから…」
ちょっと恥ずかしくなっちゃったけど、正直に答える。
『』
『』
『』
『これが、浄化の力…』
『ワァァァ…』
「ま、あ…そうだね。この配信にうつつを抜かしすぎて戦線に穴を開けかけたりする人もいるみたいだけど」
「それはちょっと…あ、そう言えばさっきの応募の件」
「ん?どしたの?」
「プレゼントってどうやって発送するのかなぁって」
「え?直接本人のアイテムボックスかメッセージに添付して」
『メッセージ添付!?』
『何新しいシステム!?』
『ステッカーが郵送で送られてくると信じて疑っていなかったわ』
『ステッカー到着予定までここで待機は流石に辛かったから助かる』
「あー…説明してなかったね」
「せっちゃんおっちょこちょいだなぁ」
「樹神殿も一緒でしたよね!?」
掛け合いが始まる。
「とりあえず、200枚に関しては今送ったから送られた人は『メッセージがあります』なんて出ていると思うんだけど」
『無茶苦茶ビックリした!』
『事故りかけたw』
『ふおおおおおおおおお!』
『可愛い…尊い』
『メッセージが来ない…外れたのか』
「あと、応募してきた数が凄かったからあと200枚追加で送るから期待していてね!」
「えっ?面倒…」
「樹神殿…作るのほぼ僕じゃ無いですか…今回のステッカー、僕オンリーでしたし」
「他の連中にも依頼しようよ…」
「あ、では僕が」
「「君は休んで!」」
「あ、はい」
「君は本当に休んでよ!?」
「いくら何でも働き過ぎだからね!?」
───ゆる姉様とせお姉様に注意されてしまった…忙しくしているの、大体お二方のせいですよね?
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