284話 2dayAM(昼前)~モンブランと緊急会合
「…できた」
無茶苦茶大変だった。
栗モンブランとスイートポテトモンブラン。
芋と栗二層クリームモンブラン。
芋栗クリームモンブラン。
気が付くと昼前だったよ。
慌てて法蓮草とキャベツのシチューとペペロンチーノを用意。
パスタはこれで打ち止め。
800gの袋を3袋…だいたい24名分かぁ…足りないけど、まあ、うん。
昼過ぎには何とかシチューが出来たので食べて貰おう。
───うん。24名分もなかったよ。
そりゃあペペロンチーノ1人前で1.5人前分くらい盛っているからなぁ…
それでもあっという間に無くなった。
邪幼女神様も普通に食べていたので安心です。
なんせ本当に省エネモード…でもギリギリで動いているから省エネモードといった雰囲気だったから。
うん。美味しいのは正義ですよ。
SIDE:国際通信会議
「で?日本としてはどうするつもりかな?」
この会合を主催する議長国が一声を発す。
総理も吊し上げを受けることは分かってはいた。しかし逃げるわけにも行かない。
更に言えばその議長国が誹謗中傷の煽動をし、誘拐しようと動いているのも分かっている。
それでも言う事は出来ない。
言ったとしてもその後はそれ以上の圧力が来る。
「───現在状況確認中ですが、少なくとも二カ国の介入の結果、現在の事態に陥っているという事までは確認出来ています」
「我々はどうするつもりなのかと聞いているのだが?」
「日本が神々と話の出来る巫女を誹謗中傷し冤罪に陥れた結果が今回の騒ぎだ。全世界に迷惑を掛けているのだよ。他国が介入しての誹謗中傷なんて馬鹿馬鹿しい」そしてその台詞に賛同するように各国が日本を非難する。
「…確かに、日本は悪手を打ってしまった。護衛は確り動いていたようですし、二件とも下らないでっち上げ…それに対しての政府見解は無い。これは如何なモノかと思います。
ただ、情報拡散を依頼したという情報が私の所にも入ってきているんですが…とある国のメディア関係者の指示だと。ああ、これは確証の取れた情報ですので」
「………」
「私からも…今回の問題を機に自国へ巫女様を…という誘致はやめておいた方が良いでしょう。下手をすると神々の闘争の余波を受ける可能性もあります」
「…と、言いますと?」
「現在巫女がお住まいの建物一階に食堂が出来ているとのことですが…普通に神がいるとのことです」
『はぁ?』
参加国の代表達は「何を馬鹿なことを」といった表情をする。
「あれは事実だったのか…」
「ええ。ウェスタ神との事で確認のため、神託を受けることの出来る第三者経由で確認をし、事実である事が分かりました」
「何故日本に…」
「それに、下手な事をしてあの白獅子達を敵に回すのは恐ろしい。私としては日本のトラブルは日本が責任を持って解決して欲しい…」
「そう言えば、教祖が巫女様を担ぎ上げて誘致しようとしていた件は、その後どうなりましたか?」
突然話を振られた国の代表者はまさかのキラーパスに慌てて側に控えていた者に確認を取る。
「ぅえっ!?あっ、ああ…教祖が行方不明でして、現在捜索をしているのですが、あのダンジョン侵攻のせいで遅々として進まない現状ですな」
「巫女様誘致の前にそれからが先だとは思いますが…ああ、失礼」
「……休憩を10分ほど挟もうと思うが、如何かな?」
主催者側の提案に全員が頷き、会合は僅かな休憩に入った。
「───なんか、面白い状況だね」
「いや、これ重要な会合だよね?映して良いの?」
「人の国家機密なんて神には関係ないし?」
『うわぁ……』
『うわぁ……』
『うわぁ……』
『うわぁぁ……』
『この映像は、アメリカ側と、連邦側のトップの背後から…だよな?』
『うわぁ……』
『首根っこすぐに捕まえることが出来るよと言う暗示ですね分かるとも!』
『流石善神のガワを被った小悪魔神!』
『おまっ、消されるぞ!?』
「まあ、ゆーちゃんがずっと僕たちと楽しく暮らしてくれたら最高なんだけど…あ、皆に聞きたいんだけど!最高の乳牛ってどの品種?」
『いきなりだな!?』
『何目的かによって違う』
『ご乱心?』
『日本はほとんどホルスタイン品種やぞ』
『詳しい人複数いる!?』
『お偉いさんの話を聞きながらまったく関係ない話をぶっ込み神様w』
神の緊急配信によって国際通信会議は悲しいほどダダ漏れだった。
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