【800万PV感謝】ダンジョンのある現代でTS化した僕は全力で癒やし要員となる

147話 私刑〜力こそパワーな理不尽祭りへようこそ

　巽さんに見送られ、神域へ入ると、

「おっ！？我らが巫女殿のご帰還だ！」

「あはははは！おかえりー！」

「母は貴女のことを一日千秋の思いで待っていたのですよ！？」

　…ナニコレ帰りたい。

　一升瓶が6本ほど転がっている。

　この神（ひと）達はぁ…

「酒が美味い！作り手たちは研鑽を続けているんだな…良い事だ！」

「僕等好みのチョイスだね！あの店員わかってる！」

「この砂糖醤油のような味の日本酒も懐かしさを感じますね」

　日本の神様お酒がお好き。僕覚えた。

「ゆーちゃん、どうすんのコレ」

［ゆる姉様、そのまま放置ですよ。これは］

「いやぁ、ちょっと迷惑かなぁ」

［ゆる姉様は飲まないんですか？］

「飲みたいけどね、おつまみが欲しくなるから」

［作りますよ？］

「！？」

「「「！？」」」

　あ、ロックオンされた。

［とりあえず適当に作りますので、ご自身でお願いしますよ？］

　僕はキッチンに入る。

「師匠。自分が持っていくっす！」

［お願いね…さてと］

　まず一品目は…揚げ出し豆腐で、2品目はチーズとカラスミのサンド。続いて、椎茸の砂糖醤油焼き、胡瓜の味噌和え。そして…前にも作ったみたらし団子。

　あ、念のため炊飯器のタイマー解除してはや炊きモードにしておこう。

「タルティーネを！」

　あ、はい。カナッペに似たものだったような…軽く焼いて…さっきのチーズとカラスミを乗せてもいいかな。

［って、みんな集合している！？］

「美味しいおつまみがあってお酒があるのなら集まらない理由がない」

［ミツルギ姉様･･･片手に酒、片手につまみでのキメ顔だと威厳ないです…］

「疲れているのよ。少しくらいハメ外してもいいじゃない…」

［お疲れ様です…］

「ダンジョンが妙な動きを見せているのよ…他の世界でもね」

　他の世界のお仕事もやっているとか…働き過ぎでは？

［ここだけではなく？］

「突然の侵攻に崩壊したところもあるわ」

［…辛い、ですね］

「崩壊と言っても完全崩壊じゃなくて防衛線の崩壊だから大丈夫よ」

［それでもですよ…ん？］

　ベルがなっている。

［お客様ですか？］

「イエローカードの来客だけど、彼しかいないから分かりやすいわ」

［イエローカードいたんですか！？］

「伊邪那美様にボコられた」

［ああ、大山祇神様かぁ…］

「俺の扱い雑ぅ！おい大物主神テメェ！呼べよ！」

「飲み干すだろうが！嫌だぞ！？こちとら自腹切って買ったんだよ！」

「捧げさせろよ！」

「「は？」」

　あ、せお姉様と伊邪那美お母さんが反応した。

「あ゛…」

　学習能力のない神様はボコられる運命なのですね…

「いやぁ、お酒が入ると動きたくなりますね！」

「ちょうど良いボコスカフレンズが来てくれて嬉しいなぁ！」

　ボコスカフレンズってなに！？

「「ちょっと表出ろ（黄泉下れ）」」

　出禁どころかブッコロ宣言じゃないですか…

「一対八雷神とか良いわねぇ！」

　お母様、瞳孔開きまくりぃ…

「僕レフェリー！」

「…止めなくてもいいのか？」

［大物主神様…諦めが肝心ですよ］

「…そうか…さらば大山祇神。今杯分だけ忘れないぞ」

「あ゛ッーーーーー！」

　伊邪那美お母さんとせお姉様に引きずられて大山祇神様は消えた。

　…さて、焼きおにぎり作ろうかな！醤油と味噌で！

　たくさん作っておけば後で締めのお茶漬けとかできるし！