38話 TS化した僕は夕飯を奪われる
「ほら、お母さんがあーんしてあげますから」
[伊邪那美さ「お母さん」…伊邪那美お母さんがちゃんと残さず食べてください]
「しかし貴方が食事をしていないと…」
[お母さんに食べて欲しいのに…]
「食べます。今すぐ食べます」
[食べ物がないわけでも、餓えているわけでもないのですから。
それにハンバーグのあんが少し残っているので溶き卵とあわせた後にご飯の上に掛けたら丼ものができるんで。あ、大根おろしも残っていたから上にのせれば…なんで皆さん唾飲み込んでるんですかね?]
「おいしそうなんだけど!?」
[裏メニューチックなだけなので]
「ハンバーグの肉汁とキノコやだし汁が混ざったあのあんタレを卵でとじるとか絶対おいしいでしょ…」
[せお姉様さっきハンバーグ食べたでしょ?]
「作り置きお願いしますぅ」
せおお姉様ェ…
「私もゆーくんのご飯無しは辛いよ…」
[あまり手の込んだ物は作れませんからね?]
そんな事を言いながら僕は自分のご飯を少し多めに作る。
どうせみんな食べたがるからちょっと多めでちょうど良いと思う。
どんぶりに白米を敷き詰めてハンバーグソースあんの卵とじを上に掛ける。
そして大根おろしを上にのせて、ポン酢を少々垂らして完成。
うん。簡単だ。
スプーンを4つ用意して食卓へと向かう。
───今気付いたけど、いつの間にキッチンに踏み台があったんだけど…
半分は食べられた。
どう取られても同じ意味になる不思議。
そして死屍累々な四女神
ミツルギ姉様はいつもの病気だからいいけど、イヤ良くないけど。
みんなどうして「あーん」して欲しいって自分で言い出したのに食べた後ダウンするのさ。
おいしい?って聞いたのに「おいちぃ」とか言って悶絶してるし。
まあ、そんな事よりお片付けだ!
元の姿に…元の?カジュアルモードに戻って……なんだろうなぁ…僕の本来の姿には戻れてないのに色々ありすぎて辛い。
まあ、そんな事よりお片付けだ!(二度目)
大きくなって一気に片付けをする。
今日も一日色々ありすぎて何が何だか…明日もこんな一日かなぁ。
数日前の僕にこの事言ったらどんな反応するかなぁ。
───そっかぁ、で終わりそうな予感がする!
なんだかんだ言っても普通に受け入れそうな自分がいるぞぅ!?
全ての食器を洗い終わり、キッチン清掃も終える。
[では、僕はこれで…]
「おかあさんといっしょに眠らないのですか!?」
僕いい年なので流石に親と一緒には…
「じゃあ私tぐぶぅ!?」
えっと、ミツルギ姉様。今、間違いなくゆる姉様の喉に地獄突きしましたよね!?
「今日は疲れているだろう。ゆっくり休んでくれ」
あ、これ完全に戦神モードだ。
[ではおやすみなさい]
僕は一礼して神域を出た。
部屋に戻ってパジャマにチェンジして一息吐く。
明日の予定は…お仕事行って、午後少し早退して和菓子を受け取って…
うん。明日もそこそこ忙しいや。でも、みんな喜んでくれるし頑張り甲斐がある。
ああ、そっか。明日は兄さん達に会える。
明日はきっと良い一日になる。だから今日に感謝。
明日も良い一日をみんなが迎える事ができますように───
僕はゆっくりと目を閉じた。
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