32話 TS化した僕は模様替えを手伝う
一通りの確認をして従姉妹殿が追加書類をまとめて感謝を述べた後にいそいそと出て行った。
[僕、名前聞いてないなぁ…]
「ああ、彼女の名ですか。巽伊都子です」
イトコでええんかい!
「さて、彼女に残ってもらったのには理由がある」
ミツルギ姉様が雑談を止めさせる。
「…なんでしょうか」
巽さんも居住まいを正し、ミツルギ姉様の方を向く。
「うちの妹が、一定時間ショタ化するとしたら、どうすr「全身全霊を以て愛でます!!」良く言った!」
ヲイ?
「少年化・少女化両方に対応完了だ」
神力の無駄遣いやめい!
[あとそんな事できるなら元の姿に戻して!?]
「ん?戻れるぞ?ベースはその体だが、修道女・巫女衣装内で修道女賛美歌(性別選択)、巫女衣装神楽舞(性別選択)という項目が増えているはずだ」
───追加したんですね。って、その時だけしか元の姿に戻れないとか…
僕の話で盛り上がっている連中を放って僕は空間改装工事をしているゆる姉様とせお姉様の方へと向かった。
奥の部屋に行くとゆる姉様とせお姉様が虚空に投影されたスクリーンを見ながら話し合っていた。
「これで、第一段階の拡張は終わりかな?」
「だねぇ。あとは配置と入れ替えとかがメインになるとは思うけど」
と、せお姉様が僕を見て何か思いついたような顔をした。
「あ」
「どうしたの?」
「日本以外の神も来るなら時代劇とかの用意も必要かな?」
せお姉様の言葉にゆる姉様が挙手をする。
「アニメも!」
「中毒性のあるやつとかどうかな?」
「いいねぇ!ここを神域の一大オタク拠点にするんだね!」
「と言うわけだから買い付けの方、頼んだよ!」
神様方をおたくの沼に落とそうとしているぞ!?
[いや、頼んだよじゃなくてですね?何を買えと?]
「よさげな物を適当に?…ああ、予算はこれを換金して」
そう言ってせお姉様は金板とポーション2本を僕に渡した。
無茶苦茶反応に困る物を渡されてもなぁ…
「金板は昔僕に奉納されたヤツだし、ポーションは上級回復薬と上級快癒薬だからいい金額すると思うんだ」
[待って。上級回復薬も問題だけど、快癒薬!?]
「あれ、出回ってない?」
[データベース確認しないと分かりませんが、聞いた事ないです]
「あー、そっかぁ…回復薬は元通りになるだけなんだ。先天性の病気や状態異常固定の呪いやアイテムなどには無力。だけど快癒薬は状態を良くするからさっき言った類を全て無効化できるんだ」
[………下手すると、億行きません?]
「君も同じようなことできる側の人間だからね?」
えっ?
「さて、他に必要なものあるかな?」
「ベッドルームもOKだし」
[ちょっと!?]
説明を!説明プリーズ!
「どんちゃん騒ぎできる広間も、ゆったり飲むバーカウンターも用意したし」
「甘味処!」
「!?何故気付かなかった!?」
[どういうことか教えてもらっても良いですか!?]
「「え~?」」
[うぐぅ…あ、辛いもの好きな神様もいるかも?]
「それは食堂でどうぞって事で」
「マッサージチェアは?」
「必要?」
「大浴場の入口に置きたい」
…なんか対応が塩…
「提案提案!」
「今はこれを早く終わらせたいの!」
[…じゃあ、ちょっと確認なんですけど]
「なぁに?」
明らかに人手が足りませんよ?接客。
「「……どうしよう」」
[考えてなかったんかい!]
「…うちの神官呼ぶ?引退した神官長とかなら来ると思うけど」
「それ結構最終手段だよね!?」
[呼んだとしてどれくらいなんですか?少なくとも7~8名は必要ですよ?]
「「終わったわ」」
[……とりあえず、どの部分で人が必要で、どんな対応ができるか書き出してみましょう]
僕たちはリビングへと戻った。
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