16話 TS化した僕に姉ができる
神の宴は続き、神域の圧が増し、特別強行班の人や巽さんでも辛くなってきたみたいなので協会へ戻ってもらう。
課長は帰らず僕に膝枕して貰ってます。
ゆる神様は「いーなー」じゃないの。
そして課長は僕の膝を撫でて面白いですか?
「いやー食べたし飲んだ。久しぶりに良い気分だよ」
[祓戸様、少し顔色良くなりましたね]
「…気付いてたのか」
[?ちょっとだけ顔色が悪いかなぁって思っていました]
「最近敬虔な信徒が一気に減ってしまってね。僕もそろそろ撤退すべきか考えていたんだけど、ここがあるならあと2年は戦える!」
「ゆーちゃんの手料理とかが偶に出たら更に?」
「ここの子になる!」
いやあーた神様でしょ。
「わたしはゆーくんにお姉ちゃんって呼ばれたらゆーくんが生きている限り頑張る」
酔ってません!?
「あ、私も!」
「あ!それ狡い僕も」
───あの、課長?神様方の発言の度にビクッビクッと反応するのやめて戴けません?ほろ酔いでテンション高めになっているだけですよ?だから僕の方を向かないで!
……テンション高い神怖い。
押し切られちゃったよ。ゆる姉様、ミツルギ姉様、せお姉様と呼ぶようにと。
あと、祓戸様が少しだけ大きくなって綺麗系の少女っぽくなった。
「これならお主喜ぶだろ?」って、当たり前じゃないですか!
───なんで僕今女性なんだろう…
課長も「藤ねえでも愽ねえでもいい」って呟きながら腰に抱きつかないでください。ちょっと幼児退行しかけてませんか!?
三神とも「新しい妹にカンパーイ」って更にテンションが上がってるし。
何このカオス。
神の妹で一般人?しかも神様呼び捨てに近い状態?(ゆる神様は除外)ないわー。
課長の頭をよしよししながら慈母の癒しを発動。
「元気になぁれ、元気になぁれ」
なでなでトントン、なでなでトン。
って、何故にビクッビクッて痙攣してるの!?
「あ、尊死してる」
「ああ、これがてぇてぇの過剰摂取ですか…話には聞いていましたが、納得です」
「ピンポイント直撃だからね…あれは、恥ずかしいけど経験したい」
「「後でやってもらおう?」」
…………えっ?
暫くして課長は起き上がりお手洗いへ。
僕は自由になったので空いたお皿と空き缶の片付けをササッとする。
三神とも満足げな表情で良かった良かった。
あ、課長が戻ってきた。顔色はちょっと熱っぽい?
「大丈夫、だ」
[なんかおかしくねぇ!?]
「いや、問題無い」
[大丈夫なら良いんですけど、無理しないでくださいね?]
「もう、ママと呼んでもいい…呼びたい」
ぜんぜんだいじょばなかった!
「「「あ~…」」」
ちょ!なんで納得しているんですか!?
僕が突っ込みを入れる中、ミツルギ姉様が課長に文箱を渡した。
課長は一瞬で跪き、恭しく文箱を受け取る。
「───今回の件に関してこちらの話した内容のうち、一部加筆修正をした書類です。これを開けると周囲に軽めですが神域の圧が展開されるので、中級以上の力を有していなければひれ伏してしまうので注意と警告するように」
鑑定眼が『神威の文箱:回数制限:7』って出てきたんですが…
「そ。あと七回開けたらこの文箱は消えて無くなるわ」
一回限りの使い捨てではないところにミツルギ姉様の優しさが伝わります。
「流石私の妹。後でたっぷりハグしちゃうわ」
なーんかミツルギ姉様がはっちゃけてきたなぁ。ストレスの反動かな?
そんな事を考えながら課長を玄関先までお見送りした。
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