13話 TS化した僕は饗応する
電話をしたら巽さんが1コールで電話を取った。
『どうかしましたか!?襲撃ですか!?』
襲撃よりも衝撃的な重要案件が起きたので課長がまd───
『課長!岩崎様から緊急連絡です!』ちょ、
『どうした!襲撃か!?それとも異界化でも起きたか!?』
[あ、はい。異界化というよりも、もっと凄い事が起きています]
『なにっ!?』
[その件も含めて説明してもらえるらしいのでお酒と食べ物を持って至急あの部屋まで来てください]
それだけ伝えて電話を切る。
あと、コンシェルジュさんに今から探索者協会の課長さんが来る旨連絡して再び神域へ戻る。
「あ、このチョコおいしい」
「本当に、この世界は素晴らしいな…無い物ねだりだぞ?確かに信仰は伴っていないかも知れないが、こんなおいしい物が沢山あるのだから」
「でもでも!僕達頑張っているのに人間達は一向に僕達の言葉を聞かないし!感謝も信仰もほとんど形だけでそれも欲まみれなんだよ!?」
「それは何処も同じだよ?」
「うちは…まあ、純粋な信仰を捧げてくれる者がまだ多いな」
「「良いなぁ…」」
ナンカ、フエテル。
「あ、お帰り~連絡した?」
[あ、はい。あの、そちらの御方は…]
水干姿の性別不明、恐らく少年の神様がテーブルに突っ伏していた。
「ゆーちゃんの国の神様の一人だよ」
「一柱と…まあ、僕自体大分ややこしい流れの神だしなぁ」
「他の所と比べてもまだマシな地域だからな。この国は」
[初めまして。いつも見守って戴きありがとうございます]
「ん。この子何!?すっごく心地よい畏敬の念を感じるんだけど!?」
「「うちの子」」
「違うよね!?あ、でももしかしてそのためにここを?」
「そだよ」
「色々手を回しているのは確かね」
仲いいなぁ…
[あ、ユグドラシル様。何か作りますか?]
「えっ?ゆーちゃんの手料理!?食べる!」
[僕の部屋と同じというのであればみたらし団子程度しかご用意できませんが]
「団子!?」
うわ、反応が凄い。
[ご期待に添えられるか分かりませんが、とっとと作ってきます]
餅粉しかないけど大丈夫!
お鍋に水を張って沸かしておいて、ボウルに餅粉を適当に入れて水を入れながら柔らかさを確認。
しっかり練って粉っぽさが無くなるようにして…お団子を形成。
そしてぐらぐら煮立ったお湯の中に次々投入!
おっと、次は小さな鍋に砂糖醤油のタレを作ろう!
少量の水と砂糖、醤油を入れてかき混ぜる。
とろみ用の片栗粉もほんの少しだけ入れて、焦げないように混ぜて…あ、お団子が浮いてきた。
どうしようかな。一旦氷水に潜らせようかな…うん。手間は惜しまない。
新しいボウルに氷水を用意して浮き上がって少し時間の経ったお団子を投入。
粗熱を取ってほんの少し硬くなるから軽く水を切ってタレを作っている小さな鍋へ投入。満遍なく絡めたら…作りすぎたし中皿にどんと入れて出来上がり!
「カワッ、カヒュ───」
「みっちゃん呼吸忘れてるよ…ゆーちゃん男の娘の状態でもこれやってたんだよね…破壊力はどっちも凄いわ」
「えっ?元から女性じゃないのにあんな違和感なく!?」
あの、みなさんどうしてそんなに僕をガン見してるんでしょうか。
まあ、タレの香り凄いですから気持ち分かりますけど。
[お箸は割り箸を用意して…串を刺さないタイプのみたらし団子ですけど、どうぞ召し上がりください!]
直後、三柱の神様によるバトルが勃発した。
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