第18話 アヴちゃんと女性像。

 久々に、女王蜂にハマっている。

「え、虫に?」って言う人は、もうそんなにいないだろうな。いまや日本を代表する、個性的なバンドになったもんな。


 女王蜂と言えば、強烈な看板キャラであるアヴちゃん。性別謎、年齢謎、その他いろいろ詳細謎。……てことになっているが、歌声と外見からしてどう見ても男性、だと思う。うんまあ、美しければどうでもいいんですけどね。人は生まれ持ったものでは決まらん、生き方や。


 で。私は今年出た曲『メフィスト』のMVを見ていた。

 アヴちゃんはアイドルとして登場し、ステージで笑顔を振りまきながら歌っている。かわいいなあと眺めていて、ふと気が付いた。

「アヴちゃんの体形って、アイドルそのものじゃね!?」

 長い手脚、小さな顔、引き締まった体、ヒールに負けない筋力。

 どう見ても韓流女性アイドルじゃぁないかい。(韓流嫌いな方、逆に韓流好きすぎて比べるなボケ!という人はすみません)


 私が言いたいのはそうじゃないんだ。

 美の基準は時代でも国でも色々あって、例えばロシアの一部なんかでは、体重100㎏を超えちゃうような女性がモテる。あとお尻が大きい女性がモテるだとか、首が長い女性がモテるだとか、いろいろある。

 そのいろいろある中で、最近のアジアでは女性に丸みではなく『男性的な直線』を求めているのではないだろうか。ドラマを見ていても思うけど、日本でも最近は強い男性より強い女性が主人公のものが流行っている気がする。


 アジアは、強い女性を求めているんだろうか――と考えて、求めてるよなあと納得した。男女同権と言いつつも、社会が女性に求めるものが多すぎる。女性を優遇しろという声が強くなればなるほど、その分女性は強くなれという気配が強くなっていく。


 私は昔からドラァグクイーンの方が好きなんだけど、あれはきっと強くて美しいという私の『最強の理想』なのかも知れない。

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