第16話 『キレる』という言葉を、封印しようと思った。

 今日、会社でモヤモヤする話を聞いた。

 その場では「そうなんですねー」と聞き流したけれど、家に帰る途中でふつふつと怒りが湧いてきた。相手の発言が考えれば考えるほど他人任せで、私の『自分のできる範囲で工夫する』という考えと真反対だったからだ。


 私の考え方は、おおよそ日本人的ではない、それは分かっている。

 理解してくれる人間が少ないのも、分かっている。

 でも、なんかやだ。なんでも上のせい、他人のせいにする人って嫌い。


 そのモヤモヤを、自称弟に「キレかけた」とLINEで伝えた。

 すると、奴は『アンガーマネジメント』の記事を送り付けてきた。

 ……いや5秒ルールて、もう1時間超えてるから。私その場でキレた事ないから。

 むしろ怒るべきことを飲み込みすぎて、病んでしまったのが私だからね?


 ていうかね。

 その場でブチ切れる人の気が知れないのよ、私。

 怒る前に話し合えばいいじゃん?話にならなかったら離れたらいいじゃん?

 誰かに期待して裏切られる前に、自分でさっさと片付けちゃえばいいじゃん。

 そんな私の思考が日本人らしくないのは分かってるけど、キレるにしろ遠慮するにしろ、自分から動かないのは本当に日本の悪しき思考。大っ嫌い。


 ――まあでも。

 この爆発しそうなモヤモヤを『キレる』とずっと言ってたんだけど、5秒飲み込めとか(私的に)明後日な指導が入る辺り、表現が適切じゃないんでしょうね。

 すんごいモヤモヤとか、じわじわイライラとか、別の表現を考えよう。うん。


 田舎はどうしてもこうなるだろうなっていうのは、想像していた。メインのプログラムは東京で終わってるし、その結果として努力する余地もないし。

 そんなわけで、少しでも都会に仕事を探しに行こうと思う。もしくは手ごたえのある業種のプログラミングを探そうと思う。

 正直、定時上がりで終わる現場って嫌いなんだよ。もともと終電徹夜当たり前の人だし。楽より達成感求めてる人間だし。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る