第42話 お仕置きと教育

 レオニダス領を飛び立ち、俺たちは東方の国ジパングへと向かう。

 久しぶりの帰省だからか、オウカもいつもよりそわそわしていた。


 相変わらず飛竜の中は使用人たちが綺麗に整えてくれるし、設備もたくさんあって快適だ。

 

 ソファの前にはオシャレな果物の詰まった籠があり、そこから一口大のイチゴを含むと瑞々しい甘さがある。

 そんなイチゴを俺の口に運んだのは、隣に座り指を絡めるレオナだ。

 

「どう、美味しいかしら?」

「最高」


 ただ甘くて美味しいだけじゃなく、美少女に口に運んで食べさせて貰うのが最高だな。

 今度は俺が彼女の小さな口にマスカットを持っていくと、そのまま指まで口に含んできた。


「ん、ふ……」


 彼女の吐息とともに、口の中で唾液の音が小さくなる。

 うーん、色っぽいしエロい……。

 これが大国の王女なんだから、とんでもないなウチの国。


 そんな食べさせ合いを楽しんでいると、満足したのか腕に抱きついてきた。

 夏なのでみんな薄着で……うん、良い感じ。

 

「そういえばクロード。貴方、学園を卒業したらどうするの?」

「ん? そりゃ父上から領地経営を学んで継ぐ準備をしないとな」


 ズボンの上からスリスリとしてくる手を感じながら、俺は将来のことを思い浮かべる。


 正直、戦争さえなければこの世界の貴族は結構イージーだ。

 仮に俺の領地運営が下手でも、優秀な文官はたくさんいる。


 細かい部分まで最上位の領主が見る必要は無く、大抵の貴族は自由に楽しんでいた。


 リンテンス領の民の暮らしは決して裕福ではないかもしれないが、餓死するほど切羽詰まったものでもない。


 少なくとも俺一代で潰れるような領土でもないし、仮に戦争になったら俺が本気出せば大抵のことはなんとかなるからな。


「だからほどほどに、領民たちが少しでも楽出来るように案は出すけどそれくらいかな」

「欲がないわね……もっと上に行きたいと思わないの?」

「それ、行きたいって言ったらソルト王に叛逆しようとか言うんだろ? その手には乗らないぞ」

「もう……いい男は女の望みは叶えるものよ」


 強欲の塊みたいな少女だからな。


「まだ明るいが、ちょっと部屋に行くか」

「え?」

「どうやらまだ調教が足りてなかったみたいだからな」


 そのままお姫様抱っこをして、逃げられないように部屋まで連れ込む。


 俺はソルト王の恩人だが、同時に彼は俺の恩人なのだ。

 だから絶対に裏切らない。


「あ、あ、あ⁉ すご、待っ――」


 まあ、その娘を全力で調教しているのを裏切りと言わないかは、ちょっと怪しいなと自分でも思ってしまったが……。

 理性壊れてることにしてそれは忘れよう。




 夕方頃、理性を取り戻した俺はしまったと思う。


「レオナの部屋でやるべきだった……」


 布団がとんでもないことになってしまっている。

 いくら相手が婚約者じゃなく従者のミリーだとしても、これはさすがに申し訳なさすぎた。

 

 とりあえず彼女には風呂を浴びさせ、自分の部屋に戻って貰う。

 フラフラだから少し心配だったが、まあこの飛竜に敵はいないので大丈夫だろう。


 鐘を鳴らすと、メイドが三人やって来た。

 どれも王族に仕えるに相応しい所作で美しく、なにも言わずにベッドメイキングを行っていく。


 匂いも取れるように換気し、その後香を炊いてくれ、気付けば普段と同じ部屋に戻った。

 あっという間の出来事である。


 普段は部屋から出ていたからどんな風に作業していたのか知らなかったが……。


「凄いなこれ」

「お褒めにお預かり光栄です」


 そうして嫌な顔一つせず、三人はさっと帰っていく。

 プロの仕事を見た。


 そして三十分後、部屋がノックされる。

 

「入れ」

「失礼します」


 ミリーが入室すると、すぐ外にもう一人の気配を感じた。

 やっぱり来たのか……というかここまで来たら諦めて普通に入ればいいのに。


「ん? 今日はメイド服なんだな」

「はい。今日はご主人様もお疲れの様子でしたから、ご奉仕させて頂けたらと思いまして」

「……優秀なメイドは好きだぞ」


 そう言うと、嬉しそうに微笑む。

 さすが、入学してからすぐ俺の傍にいただけあって、よく気が利く。


 俺が疲れている、というのは建前だ。

 だって仮に恋人たちを全員相手にしたって平気だったのだから、レオナ一人としたくらいで体力が無くなるわけがない。


「それではベッドに座ってリラックスしてください」


 言われたとおり楽にしていると、彼女はそのまま俺のズボンと下着を脱がしていく。

 

「ご立派です……」


 股の間を見ながらうっとりした顔でそう言われると、なんだか興奮するな。

 

「ですが、もう少しだけこちらに」


 ミリーの言われるがままにそちらに向くと、彼女はそのまま横に座った。

 そしてそのまま、まるでどこかに見せるかのように手や口を動かしていく。


 扉の奥がガタッと鳴ったが、当然俺たちは無視。


 そうして扉の方に色々と見せるような動きを続けて、一時間。

 ミリーの息が荒くなり、さすがにずっと動きっぱなしで疲れた様子を見せる。


「あっ⁉ ご主人様……っ」


 俺はそんな彼女を抱っこし、そのまま少し空いた扉まで歩いて行く。

 

「っ……」


 扉を開くと、よほど体重をこちらにかけていたのだろう。

 そのままアリスがこけるように入ってきた。


「あ、クロード君……これは……あのね?」


 なにかを言い訳しようとするアリスの腕を掴み、立ち上がらせた。

 片手でミリーを支え、そのまま引っ張ると、彼女は抵抗なく付いてくる。


 俺がベッドに寝っ転がると、ミリーがまた上に乗った状態。

 もはやメイド服も乱れまくり、見えてはいけない部分がほとんど丸見えの状態だった。


「アリス、言い訳はいい。見たければ見たらいいから」

「そ、それは……」

「アリス様。ご主人様は貴方のすべてを知っていますよ……ん」


 ミリーが俺の上で動き出す。


「す、すべてって?」

「エッチをいつも覗いていたことも、それに貴方が平民の血を引いていることも」

「っ――⁉」


 今のはどっちに驚いたのだろうか?

 まあどっちでもいいか。


「俺は欲しいと思ったら全部手に入れる。だからアリス、お前も欲しい」

「そ、そんなこと言われても……私にはそんな資格は……」

「資格があるかないかを決めるのは俺だ。そしてお前には俺の傍にいる資格がある」


 真っ直ぐ、ベッドで寝転びながらアリスを見つめると、彼女はドギマギした表情をしていた。


「来い。わからないことは、全部俺とミリーが教えてやる」

「あ……は、はい……」


 そうして顔を近づけてくるアリスを受け入れ、そしてそのまま彼女にとってとても長い夜が始まった。


「わ、跳ねた⁉」

「こ、これを入れるの? むりむりむり……あぁ」

「ミリー、今はだめぇ……身体がぁ」


 初心な女の子にじわじわと教え込んでいく行為……最高に楽しい。

 ミリーも心なしかとても楽しそうで、俺も嬉しく思う。


「二人同時に行くぞ!」


 俺も気合いが入り、色々と頑張らせて頂きましたとさ。

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