魔法使いと水の国の野望

魔法使いは憂鬱(5)




水の国の野望




この物語の主人公、拓実は平凡な男である、


会社員である拓実は会社勤めをしているが

実は、この男は本当は魔法使いである

しかし、この世界では、魔法は使えない、、

ウオーカに「俺達の世界では魔法はいらない」と言った、、


するとウオーカは魔法秘伝書に拓実はこの世界では使えないと記載されてしまった


今日は彼女の美幸とデート、博物館とは、、いまいち面白くないデート設定をする男だ、

拓実はあわてて家を出た、、

「さてと、博物館の前で待ち合わせと」


博物館の前にはもう、美幸がいた、、

「拓実さん、、遅いよ、、」

「ああ、ごめん、、」

一通り見終わると、軽く食事をするためお店に入った、、、


「ねえ、、最近拓実さん、少し雰囲気が変わったみたいよ、、何か、私に隠し事してないかしら、、、」

「何も無いよ、何か分からないけど、そんなに変わった」

「前と本当に雰囲気が違うよ、、意外と鈍い私でもわかるわ、、」


拓実は、魔法の世界の事は、、少し隠し事してるみたいで、後ろめたい気持ちになった、全て話しても、理解出来ないだろうなと、

思ったが、いつまで、このままでいいのか


デートの帰り拓実は美幸を家まで送った


すると、背後から黒ずくめの不審な男が、、

「お前、ウィーザード王国の魔法使いだな、お前の大事なもの奪ってやる、ウオーカに伝えろ、、、」


「えっ、、誰だ、お前は、、」

「きゃ~、、拓実さん、、助けて、」

するとあっという間に、美幸が男に連れ去られ異空間に消えた、、、


魔法が使えないこの世界では、拓実は何もする事が出来なかった、、

「異空間に消えた、、魔法の世界の者か」

拓実は呆然と立ちすくんでいた、、


「俺は美幸を、巻き込んでしまった、まして、魔法の世界の事を知らない美幸は何が起きたか全くわからないだろう」


拓実はしばらくそこから動けなかった、、、

「ウオーカとも、こちらからは、連絡は取れない、この世界では、魔法は使えないんだから、、、」


拓実は、焦っていた、、、

「待てよ、ミールから貰ったリング、あれは

魔法の国のウオーカと話しが出来ると言っていた、、」

拓実は通じてくれとリングに話かけた、、、

「なんだ、、拓実か、、どうした、」

「ウオーカ、、、俺の彼女の美幸が、何者かにさらわれた、、そちらの世界の人間だ、ウィーザード王国の者かと言っていたぞ」


ウオーカはあわてた様に、、、

「拓実、すぐに向かうが時間の流れが違うから1~2時間かかるぞ、お前だと一瞬なんだけど、その間にカズトと多摩美にも連絡してくれ、、、」


拓実が家に帰ると、もうカズトと多摩美は家の前にいた、、、

「2人共、すまない、俺の事で、、」

「大丈夫ですよ、美幸さんなら」

「みんなで助けにいきましょう」

「そう、大丈夫だよね~、カズト、、」

「何で俺に振るの、、」

多摩美はカズトの後ろから隠れる様に言った


拓実の部屋に行きしばらくすると、例の如く辺り一面真っ白になり、パチパチと静電気の弾ける音がした、、、


異空間から小さなおじさん、ウオーカが現れた、、、


「すまない、拓実、そいつは、ウィーザード王国から離れた、水の王国スプラッシュ王国の魔法使いらしいと情報が入ったぞ」

「スプラッシュ王国、、何でそんな知らない王国の奴がわざわざ俺達の世界に来て美幸をさらったんだ、、、」


「スプラッシュ王国は水源豊かな湖に囲まれた緑豊かな小さな国だが最近何か良からぬ指示出してる魔法使いがいるらしい」

「その者が、お前に接触したらしいぞ、、、詳しい事は、魔法の世界に行ってからだ」


「お前の彼女に危害を加える事はないと思うが何を考えているかまだわからない

とりあえず、ウィーザード王国にいくぞ」

「ああ、わかったよ、、」

白い霧、パチパチと静電気の弾ける音、拓実達はウィザード王国へ転移した、、、、





、囚われた美幸



ウィザード王国、王宮広間、、、、


広間の大きな窓から遠くの方に王都が見えた街はいつもと変わらず賑わっていた

拓実はいつもより、焦っていた

いつもなら、平然でいられるのに

今回は、美幸がさらわれた、この世界も

分からない、何も知らない美幸が、、、

どんなに、不安だろうか、拓実は気が狂いそうになった、美幸は絶対巻き込みたくなかった、、、


そんな拓実を見た多摩美が小さな声で呟いた

「本当、、、に、、大丈夫だ、、だよ、、、ね、、、」

カズトも多摩美も初めて見る拓実の表情に

どうすれば良いかわからなかった


すると広間の大きな扉が開いて、、拓実達の元に、ミールが来た、

「拓実さん、冷静になって、美幸さんは無事よ、、、」

「あっ、ミール、何かわかったのか」

「ミール、何か進展したのか」

「お父様、拓実さんスプラッシュ王国から伝令が来たわ、拓実さんの使った召還魔法に関する文献を渡せとそしたら、大事な人を解放すると、、」

「何でスプラッシュ王国が召還魔法の事を

知っているんだ、、、」


ミールは拓実を落ち着かせようと、ゆっくりと話した

「ヤーマンを知っているでしょう」

「彼の弟、スーラと言う魔法使いがどうも関わっているみたい、美幸さんをさらったのもスーラよ、、、」


「異世界転移魔法は高レベルの魔法だもの

普通の魔法使いでは使えないわ」

「そうだ、ワシぐらいの高レベルの魔法使いじゃないと無理だぞ」

「とにかく、とりあえず会議室で話しましょう、、」

拓実達は、会議室に着いた、、、

会議室には、王様、マリン王女、シン王子、各大臣、魔法使い達が全員揃っていた、、、、


「拓実殿、、又この世界の事で迷惑を掛けたな、、すまない、、」

マリン王女もごめんなさいと言った、


拓実は、少し、冷静になった、、、

「美幸さえ無事ならいい、、、」


みんなで、今後の事を話し合った

「あの魔法秘伝書はみんなには見えないのだろう、、、何で欲しがるの」

「あれに、ワシや拓実が、、誰でも見えると、書き込めば、見えるようになるぞ」


「レベルとか、適性とかは別だけどな、魔法が、発動するかは本人次第だ、、」

「えっ、じゃあ俺が、俺達の世界で魔法が使えると書いたら使えるの」


「それは無理じゃなワシがもう、使えないと書いたからな一度書いたら、直せないからな、、残念だけど、、、」

「えっ、、、やっぱり、そうか」

「え~、ウオーカ、私たち頼んでないよ」

「それは、後からお前達も書き加えたからな、、酔っていたし、記憶にないぞ」

「お前達も、拓実と同じだと思ったから良いだろう、、、」

「全然違うよ、、もう、、いやだ、、、」



その頃スプラッシュ王国では


「あの~すみません、ここはどこですか、私、、死んだの、あの~拓実さんは、、」

監守が美幸の檻の前に立つと、、、

「おい、、お前、うるさいぞ、、、」


すると、牢獄の扉が開いて女性が入って来た

女性の顔を見た監守は驚き、、


「あっ、王女さま」

「あの、この方と、お話をして良いですか」

「どうぞ、どうぞ、、、」

監守はそう言うと、他の牢獄に行った


王女は美幸の檻の前に立つと、、、

「あの~、大丈夫ですか、、、」

「えっ貴方は誰ですか」

「私はアイラといいます、ごめんなさい、、こんな所に閉じ込めて、、本当にごめんなさい、何てひどい事を、結界がかかっていて、私では何もできない、貴方の大事な人がかならず助けにくるはずです」

「拓実さんの事ですか」

「ええ、たしかあの魔法使いがタクミと言っていたわ、、」

「この牢獄は魔法が掛けられていて私の魔力ではどうすることもできないわ、あなたを逃がす事も、、、」

「本当にごめんなさい、、私に出来る事があったら言って下さいね」、

「解放出来る様になるまで毎日会いに来ますから、、許してください」

「夢、、、夢なの、、現実なの、、拓実さん助けて、、、」





進化した拓実




ウィザード王国、、、


拓実は、魔法秘伝書を読み返した、、、、、今の拓実は魔法秘伝書はほとんど見えた、、何か役にたちそうな魔法がないかと、試して

みたい魔法がかなりあったが、、、

「ウオーカが魔法は、属性があって、魔力量があっても中には発動しない場合もあると言っていたな」

でも、試してみる価値はあると思った、、、


拓実は西の森に瞬間移動した、、

「さて、ここなら誰にも邪魔されない」

拓実は、魔法秘伝書で見た、魔法を色々

試してみた、ほとんどの魔法が、発動した


「えっ、全ての属性の魔法が、使えるの」

「それに、全然疲れない、確か使うほど

魔力が失くなり、体が疲れると」


「そう言えば、戦いの間、魔力が失くなった

事はなかった、俺の体どうなったの、、確か高レベルの魔法ほど、魔力が失くなるとも

言っていた、、、」


「瞬間移動の魔法などは、かなり魔力を使うらしいが全然疲れない」

召還魔法も幾つかやってみた、やはり

全て召還できた、、、

「ただ召還魔法は術者のレベルで召還された物もレベルが違うとウオーカが言ってたな」

「俺のレベルがどの程度か分からないし、それにやはりおかしい、ウオーカが召還魔法は

ひとつでも出来たら凄いと言っていたぞ」


確認したい、全ての魔法が発動できたので

拓実は瞬間移動で王宮に戻った


王宮会議室ではウオーカ達が美幸の救出の事でまだ、話し合っていた、拓実は申し訳ない気持ちになった、、、、


「俺が、ミールとやった入れ替わる魔法は

本人が見えなければ、出来ないし、魔神召還魔法を使うと、美幸も巻き込む恐れがある」


「どうしたら、美幸を無事に助けられるのか

わからない、、、」

多摩美が、カズトに小さな声で呟いた

「カズト、、私達でこっそり、忍びこもうよ、色んな魔法を使って、、」


それを聞いた拓実は思った、、

「やめてくれ、これ以上人質をとられると、打つ手がない」


拓実は、ひとつ試してみたい、魔法があった

上手くいけば、美幸を助ける事ができるかも

ウオーカにそれを話し、スプラッシュ王国に

連れて行ってくれと頼んだ

拓実達は、その日の内に馬車でスプラッシュ王国に向かった





新しい魔法



次の日の朝早く、、拓実達は、スプラッシュ王国の近くの森に着いた、、、

「ここからは、ワシと拓実は目立たないように歩いて行こう」


「拓実、カズト達に作戦を教えろ」

「俺とウオーカさんでスプラッシュ王国に侵入する、、、」

「えっ、すぐにバレちゃうよ」

「大丈夫だ、変化の魔法を使う、、スプラッシュ王国の近衛兵に化けるぞ」


「えっ、そんな便利な魔法が、あるの、コスプレやりたい放題だ、教えて欲しい」

「美幸を見つけたら、俺が入れ替わる」

「美幸が急に居なくなったら大騒ぎになる

安全なところに着くまでは俺が美幸に化ける、、」

「美幸にも、変化の魔法を掛ける

ウオーカさんと美幸は王国から脱出」

「カズトと多摩美は2人が戻って来たらウィザード国王に向かってくれ、俺は瞬間移動魔法で戻るから」

「よし、やるぞ、、」

「おうー、、、、」


拓実とウオーカは見つからない様に王国の門

に近付いた、、、

ウオーカが近衛兵2人を気絶させた、

拓実とウオーカは変化の魔法で近衛兵に化けて王国に侵入した、、、


拓実達は王都を抜けると王宮に向かった、、

王宮の中で他の近衛兵から上手く、美幸の情報を聞くことができた

地下の牢獄に閉じ込められていると


拓実は、込み上げてくる怒りを抑えた

拓実とウオーカは王宮の地下の牢獄の扉を開けると美幸の檻の前の監守に、、、

「この女に聞きたい事があるいいか、、、」


「どうぞ、どうぞ、私は他の囚人の所に行ってきますので、、、」

監守そう言うとはどこかにいってしまった

拓実は美幸の檻の前に立つと、、

「美幸、、美幸、、」

「えっ、どうして、私の名前を、、、」

「俺だよ、、、拓実だよ、、」


拓実は変化の魔法を解いた、、、、

「えっ~、、拓実さん、どうして」

「美幸、話しはまたあとで、助けに来た、、これから起こることに驚かないでくれ、、」

「この方はウオーカさんだ、ウオーカさんとここから脱出してくれ、、、」

「えっ何が何だか分からないわ」

「とにかく時間がない、やるぞ」


「拓実、結界がかかっているぞ」

「ああ、、こんな結界たいした事はない」

拓実と美幸が入れ替わった、拓実は変化の魔法で美幸に、美幸は近衛兵に姿を変えた、

「ウオーカさん、あとは宜しく」

「任せろ拓実、馬車で待っているぞ、、じゃあ、美幸さん、ワシの後について来てくれ」

ウオーカ達は王国の外に向かった


「あとは、2人が馬車に戻る頃に俺も

脱出しよう、、、」

すると牢屋の前に、男が、、

「スーラ様、まだウィザード国王は動きはないのですか、、、」

「うるさい、監守のくせに、、よけいな事を言うな、、、」

拓実はあの時の魔法使いと思い魔力を消した、、、


すると、スーラは檻の前に立つと、、、

「おい女、あの男が助けに来るなんて期待するなよ、お前さえいればウィザードも手は出せないからな、、」

「あの、魔法秘伝書さえ手に入れたら、色んな魔法が使える」

「ウィザード国王なんて、簡単に崩せる」

「この国の奴らも皆、馬鹿だ、だまされてるとも知らないで、王様は私が操っている、、思うがままだ、私は、スプラッシュ王国とウィザード国王を支配する」

「ヤーマンがなし得なかったことを、、」


拓実は、怒りを抑えた、、、

「こいつは許さないぞ、、自分の欲望の為に美幸まで巻き込んで、、、」


スーラが居なくなると、

拓実はリングでウオーカに話しかけた、

「おう、拓実か、もう、美幸さんと馬車に居るぞ、、、」

「わかった、、俺も戻るよ」

拓実は誰もいないのを確認して変化を解くと瞬間移動魔法を念じた、、

拓実は異空間から馬車に現れた、、、

ウオーカと美幸は元に戻っていた、たぶんウオーカが変化の魔法を使ったのだろう


美幸はとても驚いていた、、、

「私は、夢をみてるの、、」

多摩美が色々説明はしたみたいだ、、、、、拓実は美幸の横に座ると美幸が拓実にもたれて、「良かった」と呟いた


「私、、夢見ているみたいでも現実だよね」

「ごめん、美幸、驚かせて、、」

「うんん、、良いのよ、最近貴方の、雰囲気が変わったのが分かったわ」

「よう~お2人さん熱いね、、、」

美幸はニッコリと笑った、、、

「さてと、ウィザードに帰りますか、、」

拓実達は馬車ごと瞬間移動の魔法で移動させてウィザード国王に帰った





美幸は聖女、、、?




拓実達はウィザード国王の正門に現れた


ウィザード国王に居ると、何か落ち着く

拓実達の馬車がウィザードの正門を通ると

王都の人々は歓声をあげた、、、

拓実はこの国が好きだ、拓実達を受け入れてくれる、、、、


拓実が、美幸を脱出させた事は王都人々も知っていて、拓実達の帰りを待っていた、

「ミユキさんお帰りなさい」

と歓声が上がった、、、美幸は感動した、「私の事をこんなに思ってくれるなんて」


馬車は王宮に向かった、、、

王宮では、王様、マリン王女、シン王子、ミール、各大臣、魔法使い達が待っていた


「ミユキさんお帰りなさい」

美幸は、みんな、私の事を気にしてくれていると思って嬉しかった、

「美幸、ごめん、信じれないだろう、こんなこと打ち明けられないよ」

「いいえ、拓実さんはここで大切な存在なのね、、私は全て受け入れたわ、みんな本当に嬉しそうだもの、、、」


ウオーカが、何気なしに美幸の魔力を感じると、、、

「美幸さん、あなたは不思議な魔力波動をお持ちだ、見たこともないぞ」


すると、拓実が険しい顔で、、、

「ウオーカ、美幸は巻き込みたくない」

ウオーカは、そのまま話しを続けた

「拓実、、本当に凄いぞお前と変わらないくらいだぞ、、異質な魔力波動だ」

「でも美幸はあまり関わって貰いたくないんだ、、美幸に何かあったら、、、」

「試すだけじゃ、美幸さんいいか」

「はい、拓実さんがよければ、、、」

その日は美幸の歓迎会で皆おさえぎみに

ウオーカ達もお酒を飲んでいた


その日は王宮、寝室で就寝、、、

多摩美が、美幸が慣れないだろうと、話しもあると同じ寝室で寝ると言ったので拓実も、安心して寝ることが出来た


次の日の朝、、

、ウオーカが美幸の魔力を確認すると拓実達全員、王宮の広場に向かった、、、広場にはマリン、シン、魔法使い達はもう待っていた


「美幸さん、ミールが教えた呪文を詠唱してもらうぞ、、、」

「はい、わかりました、、私に出来るかしら、心配だわ」

「美幸、、大丈夫よ、、昨日、教えた通りに心の中で思うと魔力が発動するからね」

「多摩美さん、わかったわ」


「美幸さん、まずは、ミールが教える防御魔法をワシに掛けてくれ」

美幸は呪文を念じた、

「えっ、うそ、タマミ、、、ミユキも無詠唱なの、、、」

「マリン、私は教えていないわよ、、緊張して呪文を忘れたんじゃないの」

「見てよ、タマミ、、魔法は発動してるわよ、、タクミと同じなの、、、私達の体に薄い透明の膜があるわ、、シールドの魔法のようだわ」

「あっ、、そう言えば、そうね」


「おっ、この魔力これは広範囲魔法じゃないかそれも、ここにいる全員に」

「考えられない範囲だな」

「じゃあ、結界の魔法」、、

美幸は教えられた呪文を念じた、

「何だこの結界は、、、王都全体に結界を張っている、こんな大きな結界見たことがない」、、、


ウィザードの上空の結界を見た、シンや魔法使いは驚いていた

「それに、少し幻影の魔法も発動してるぞ」

シンは叫んだ、、、


ミールは驚きながら、、次の魔法の呪文を言った、、

「回復魔法をやってみて」、

美幸は教えられた呪文を念じた、、

光の渦が王都全体に、広がった、、

王都の人々から、「俺の顔の傷が治った」

「私は、目のはれが引いたわ」

「俺は足が治った」

と全ての人々の傷を治した、、、


「ミールこれは凄い、もしかしたら聖なる呪文が発動するんじゃないか」

「美幸さん、私は発動しないけど、美幸さん呪文を教えるから聖なる魔法をやってみて」


「聖なる魔法はその時々で効果が違う今まで使える人を見たことがないわ、聖女と呼ばれた人もよ、、だから伝説上の事だと思っているわ、、、発動しなくとも普通なのよ」


美幸が呪文を念じた、、、

「聖なる、、気の魔法、、、」


すると美幸の体が輝き出して、体の後ろに大きな紋章が現れた、、美幸の体が浮きますます輝くと、、、

暖かい光りが王国全体に広がり、、

王国の負の気配、嫌な波動全て消えた、、、


ウオーカは、王都程度の広さの気はすべて感じる、、ウオーカは驚いた顔をした

「これは間違えない、、美幸さんは、古に伝わる聖女様だ、、あの紋章は聖女の紋章だ、これで美幸さんが使う魔法は全て聖なる魔法に変わるぞ、、、」


美幸は目を丸くして驚いた、、、、

それより、拓実、カズト、多摩美はもっと驚いた、、、





スーラ激怒、、、




スプラッシュ王国では、美幸がいなくなった

事に気がつき大騒ぎになった、、それを聞いたスーラは大激怒した、、、

監守に、「お前は何をしていた」、と詰め寄った

「スーラ様が女に話しかけた後しばらくして、檻を見たらいなくなっていました」

「何、俺が逃がしたと言うのか」

「ふざけるな、」

怒った、スーラは消滅魔法で監守を消してしまった、、


「使えない奴め、、、」

「これから、どうする、、せっかくスプラッシュ国王を操って、ウィザード国王の魔法使いの弱点を手にいれたのに、、全面戦争でも、させてその間に魔法秘伝書を頂くか、、」


スーラは空間保存庫から、禁断の魔法書をだすと、、、

「こちらにもヤーマンの、禁断の魔法書があるからな、あいつが、捕まる前に奪っていて良かったよ、、、禁断の魔法書があっても

勝てないとは、本当に恥さらしだヤーマンの奴め、、、」


王宮では大臣達が王様に、積めよっていた「王様、ウィザード王国に、これ以上余計な事をしない方が良いのでは、ウィザード王国には、優秀な魔法使いが大勢いる」

「それに、最近サファイア王国と友好を結んだといいます」


そこにスーラが現れた、、、

「何とも情けない大臣達だ、、、」

「王様こんな奴らの、言う事は聞かなくていい私に、考えがあります」

「そうか、、わかったぞ、、」

王様はうなずいた、、、

「もうお前達席を外せ」

と、、、大臣達を追い出した、、、



追い出された大臣達は后様と王女の元へ向かった、、

「后様、アイラ王女様、やはり、王様の態度はどこかおかしい、以前の王様ではない、、優しかった王様がこの様な事をするわけがない、、、」


「私もどうすれば良いか分からず、アイラを帝国クラウドから急いで呼びよせたのよ」

「王様は多分あの魔法使いに、操られているのよ、ウィザード王国と戦うのはやめさせないと、、、」


アイラ王女は決心した様に話し始めた

「私は直接ウィザード王国に行って謝罪して、助けて貰うようにお願いします」

后様と大臣達は反対したが、、アイラ王女は解決するには、これしかないと、2~3人の従者とウィザード王国に向かった





アイラ王女の訴え



一晩かけてアイラ王女達はウィザード王国に着いた、、、


正門の前で馬車は止まると、、、

アイラ王女は、大きく息を吸った

「頑張らないと、、スプラッシュ王国のため、、王国の人々のために、、、」

正門の入り口で門番に馬車は止められた

「おい通行証だ、どちらの国の者だ」

アイラ王女は、毅然とした態度で、、、

「私は、スプラッシュ王国の王女アイラともうします、ウィザード国王様に会わせて頂けないでしょうか、、、」

門番達は驚き、、、近衛兵は身構えた、

「おい、お前、王宮に連絡を、、、」


しばらくすると門が開き、ウオーカが来た、「スプラッシュ王国の王女様がどんな用事ですかな、、、」


アイラ王女は思い詰めた様に、、、

「私はどうなっても構いません王様にお話だけでも、お願いいたします」

「分かったぞ、良い覚悟だ、、、」

アイラ王女達を王宮に案内した、、、


王宮では王様の他に宮廷魔法使いや護衛兵が待ち構えた、、


「さあ、王様に話を、、、」

「はい、この度は本当に申し訳ありません

私が謝って済むとは思っていません」

「とにかくお話を聞いて頂けないでしょうか、、、」

「アイラとやら、申せ、、、」

「スプラッシュ王国にスーラと言う魔法使いが現れてから、スプラッシュ国王がおかしくなりました、、、」

「全てスーラが言う通りに王様が指図して、このようなことに、、、」

「私や、后、大臣達の訴えを全く聞きません

人質を使って、ウィザード王国を脅そう何て

本当の王様ではありません、、、」


アイラ王女は悲痛な思いを伝えた、、、

「このままではスプラッシュ王国の人々にも被害が及びます、、、」

「それだけは避けたい、私はどうなってもいいです、、スプラッシュ王国の人々を助けてください、お願いいたします」

「貴方の言う事を素直に信じろと、言うのか、、、これ程の事をして」


その時マリンと、ミールに連れられ美幸が現れた、、、

「王様、このアイラ王女は優しい方です、嘘は言わないと思います、、、」

美幸はアイラの近くに行った、、、

「私が責任持ちます、、、」

アイラ王女は「ありがとう」と涙を流した


「わかったぞ、ミユキさんがそこまで言うなら、貴方の言う事を信用しよう、、、後はそちらのウオーカに詳しい話をしてくれ」

「頼りになる男だ、、、」

「ありがとうございます」


ウオーカは話を聞く為、アイラ王女を別の

部屋に案内した、、、

そこには、拓実達と、シン王子、がいた、


「こちらがアイラ王女です、私に優しく声を掛けてくれた、それで、私は救われたわ」


それを聞いた拓実、深く頭を下げた、、

「アイラ王女、本当にありがとう」

「私は何もたいした事は、、していないわ」


「さて、話を聞こうか、、、」

アイラ王女が知っていることを全て話した


すると、拓実が、、牢獄での話しをした

「俺は知っている、スーラの企み、美幸に化けている時に牢屋の中で聞いた、奴はウィザード王国とスプラッシュ王国の両方自分の物にすると召還魔法さえ使えれば簡単だと」


「なんてやつだ、、自分の欲望為に、、」

「シン、、、本当よね、、、マリン、そんなやつ、許さないわよ」

「マリン、本当に、、嫌なやつね」

「やっぱり、、そうなのね」


拓実はアイラに言った、、、

「王様はスーラに操られているよ」

「タクミさん、どうすれば元に戻るの」

「ああ、良い魔法があるよ」

「拓実、、敵はスーラだな」





召還魔法使いの進化



拓実達はスプラッシュ王国に少人数で潜り込む事にした、、、

「スーラさえ倒せばスプラッシュ王国は元通りになるはずだ」、、、

拓実達はスプラッシュ王国に向かった、


拓実は美幸は置いて行きたかったが、どうしてもアイラ王女の手伝いをしたいと、ついてきた、、、

美幸は拓実の横に座りニッコリと笑い掛ける

「本当、いつもの、拓実さんじゃない」

「かっこいいわよ、、、」

「よっ、お2人さん熱いね、、、」


カズトはぶつぶつと、変化の魔法を唱えてるが、変わらない、、、

「おい、カズト、、お前、、属性がないと、発動しないぞ」


多摩美も変化の魔法を唱えた、、、

すると、セーラ服の美少女が現れた、

「あっ出来た、、、」

「おお、、多摩美は属性があったな」


多摩美は色んな姿に変化して自撮りをしてる

カズトも、多摩美の写メ撮っている

「いいな、多摩美、コスプレやりたい放題じゃないか、、、」

「多摩美もういい加減やめないと魔力がなくなるぞ、、、」


拓実が瞬間移動魔法で、スプラッシュ王国

近くの森に移動させたので1時間で王都に着いた、、、

拓実は全員を変化の魔法でスプラッシュ王国の従者に変えた、、、

アイラ王女がいるので、王都にすんなり入れた、、、


王国に入ると直ぐに、王宮に向かった時間を掛けると怪しまれる、、、


王宮に着くと、、、

アイラ王女の案内で王様の元に向かった

拓実達は護衛兵としてついていった


王様を見た、ウオーカが、、、

「やはり、何か魔法が掛けられてる」

「嫌な魔法波動がまとわりついているぞ」


すると、後ろの部屋からスーラが出てきて「お前達何か用か、、、」

「私が、お父様とお話をするのに、用がないとお話しできないのですか、、、」


スーラは、王女の後ろの、護衛兵の異常な魔力に気がついた、、、

「後ろの奴、なぜ、そんなに、魔力が高い

お前は何者だ、、、」

拓実は、聖なる女神の召還魔法を念じた、、、

淡い光の渦が部屋中に広がり女神が現れた、、

スーラの時間が一瞬止まった、、、


女神は祈った、すると王様の回りに光の渦が、、次の瞬間嫌な魔法波動が弾け消えて

王様の魔法が解けた

「私はどうしたのじゃ、、、」


王様は、アイラの顔を見ると、、、

「アイラなぜ、ここに、お前は帝都クラウドに行っていたのに」

「お父様元に戻ったのですね」

アイラは嬉しくて涙を流した、、、


「お前達は、誰だ、、、」

拓実達は変化の魔法を解いた、、、

「王様が元に戻ったのなら化けなくてもいいな、、、」

「残念だな、スーラ味方はいないぞ、、、」


スーラはまずいと瞬間移動魔法を唱えた、、

「逃げられるぞ、、拓実、、」

「大丈夫だ、炎の魔犬の召還魔法魔法」

現れた魔犬はスーラの後を追った

「あいつらに任そう、居場所を見つけるはずだ、、、」


しばらくすると、、魔犬は拓実に魔力波動でスーラの居場所を教えた、、

「美幸をさらったスーラは許せない俺が、決着を、つける、、、」

「拓実さん、私も行くわ、、、」

「何が起こるか分からないから、ワシ達も行こう、、、」

「タクミさん、、私もいきます」

「アイラ、、大丈夫なの、、」

「ミユキ、あなたこそ大丈夫なの、、私は、自分の国の事だから、少しでも役に立ちたいわ、、」

拓実は魔犬の魔力を辿って、全員に瞬間移動魔法を念じた、、

草原の真ん中に怪しげな城が、、拓実達が現れたら魔犬は消えた、、、

「スーラ、出てこい」





スーラとの激戦





禍々しい魔力が辺りを包む、、スーラが現れた、、、

「私は、逃げたのではない、お前達はここで終わりだ、、」

「禁断の魔法だ、魔界のゴーレム」

大勢のゴーレムが現れたヤーマンの時とは違う、、、

ウオーカ達は身構えた、

「ウオーカ、美幸を宜しくな、、」

拓実はゴーレムに向かった、、、

「召還魔法聖騎士軍団アクアの魔法」

「そちらが大勢で来るならこちらも大勢でいかせてもらう」

聖騎士軍団アクアの光の槍でゴーレムを粉々に打ち砕いた、、、


「これはどうだ赤い流星群魔法」

空から小さな火の玉が降ってきた、

「これはまずい、、」

多摩美とアイラ王女が、結界魔法をかけたが

激しく結界は揺れた

「私も結界の魔法をかけるわ」

「えっ、ミユキも魔法使いなの」

「ええ、でも、まだ初心者よ、、、聖なる、結界魔法、、、」

美幸の体の後ろに紋章が現れた、、、

美幸が魔法をかけると結界の中は、揺れも音もしなくなった、、、

「本当に凄いな全て聖なる魔法が発動してるぞ、、」

「ミユキさん聖なる魔法が使えるの」

「何か、そうみたい、、」


スーラがこれが最後と自ら巨大なドラゴンに

化けた、、、

「結界何てムダだこの体で踏み潰してやる、お前達はここで終わりだ」

見たこと無いくらいの大きなドラゴンだ、、

「へえ~大きければいいのか、それならば」


「暗黒の巨人の召還魔法、、」

辺りの景色が消え真っ暗になった

そこに上が見えないくらいの大きな巨人が現れた、、巨人はスーラが化けたドラゴンを

捕まえて、ひと飲みにした、、、


巨人は消え、辺りは普通の景色に戻った

「スーラの魔法波動が消えたぞ、、拓実、、終わったな、、、」

「拓実、、終わったのね」

「ああ、スーラは消えたよ、、、」

「タクミさん、、、本当にありがとうございます、、、」

「これで、スプラッシュ国王の人々も救われます」

拓実達はスプラッシュ国王に戻った





新しい仲間




スプラッシュ王国では、、王様や后様、大臣達が待っていた、、、

王都の人々も不安がなくなりほっとしていた

拓実達は王宮に案内された

王宮では歓迎されみんなに勇者扱いされた

宴が始まったが、ウィザード国王みたいに

ハチャメチャにはなら無い、ウオーカも

セーブしているみたいだ、

翌日、拓実達はウィザード国王に帰る事にした、、、

お別れの時、アイラ王女は、、、

「やっと私は帝都クラウドに戻れるわ」

「そう言えば、マリンとシン王子は帝都クラウドの魔法学院に行っていたのよね~」

「えっ私も魔法学院に行っているのよ」

「じゃあ、どこかで、あっているかもね」


美幸の手をとると、アイラ王女が、、

「またどこかであいたいわ、ミユキとは本当の友達として、、、」

「大好きだよ、、ミユキ、、ありがとう」

「アイラ、私も、、、ありがとう」


拓実達はウィザード国王に戻った

王国では、スプラッシュ王国との戦いがなくなったことで王都は賑わっていた、拓実達は

王宮に戻った、王宮は少し騒がしかった


「ミールどうしたんだ、、、」

ミールが、シンのサファイア王国が何かあったみたいで、シンとマリンがサファイア王国に行ったと話した、、、

「心配だわ、、マリン、、、ちゃんと出来るかしら、、」


「ウオーカ、俺は美幸を、自分たちの世界に戻したいから1回帰るぞ、、」

「わかったぞ、、また迎えに行くぞ」


「異世界転移魔法、、、」


拓実の部屋に戻った、やはり、時間も日にちも進んでいない、、

「これって拓実さんの部屋よね」

「私達帰って来たのね、、、」

「初めての人はそう思うよね~」

「俺もそう思った、もう帰れないと思っていたから、、、」

「俺は美幸を送って行くから、解散」

「本当、魔法が使えれば、瞬間移動でお家に

帰れるのに」


美幸はまだ夢心地だった、、、

「私も凄い体験したわ、魔法って凄い」

「気持ちいい、スカッとするでしょう」

「でも、この世界では、使えないのよ」

「そうなのね、、」

「美幸さんやってみて、、全然、発動しないから、、」

美幸が結界の魔法を念じたすると、手のひらに小さな光の渦がができ、透明な膜の様なものが出来た、、


「えっどうして小さいけど、魔法が使えてるよね、、、」

「いいな、、どうして美幸は、魔法が使えるの、、、」

「わからないわ、、、、でもこれじゃ使えないわ」

「じゃ解散だぞ、、」

次の日の夜又集合になるとは、、、

いくらこの世界と魔法の世界の時間の流れが違うと言っても、いつ休めるの、、、、




END

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る