第5話六甲山頂で愛を語る

「はい、牛乳100%のソフトクリーム。」茄子は入って無いからと笑いながら渡す。

「ありがとうヤツさん。」微笑み返しで受け取る。前歯がキラキラとしていた。

可愛い。脳裏にテロップが流れる。こんな可愛い彼女が出来たから幸せだ。窓際の妻や娘をもう忘れていた。

「行こうか?」黙ってコクりと頷いた。

裏六甲のワインディングロードは、厳しかった。カーブナンバーが若くなるにつれ緩やかなカーブになって行ったが、下りきると、左折した。

尚子は孝のハンドルに身を預けていた。

漸くしてファッションホテルが並ぶ沿道に出た。手慣れたハンドル裁きに尚子はドキドキしていたに違いない。

ホテル街の二番目に入りルームを撰ばせる。「・・・ここ。」迷った挙げ句、ファンタジー簿位ルームを選んだ。


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異邦人より愛をこめて しおとれもん @siotoremmon

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