第4話尚子のミニスカート

日曜日。

「行ってきます。」

日曜出勤が多い会社だから普通に出掛けられた。

窓から手を振る妻と娘。

「僕たち、始まったところだけど終わりにしよう。」娘の顔を見たら続けられないと鬼畜でない限り止められる筈だ。

待ち合わせの国体道路。三ノ宮駅寄りに停まっていた。

湿度は49%、文字通り日本晴れだった。

助手席が開いた。スラリと伸びた長い足が入り込む。ミニスカート、「鼻血が出そうやん。」おどけて見た。ダメだ終われない。尚子のフェロモンに負けた。

行き先は決まっていた。

「そうそう、お父さんは心配していたの?」

「寝てた。」こちらを見て笑う。笑顔があどけなく可愛い。先程から孝と尚子のパッションがぶつかり合い、パラパラとセンターコンソールに崩れ堕ちて山の様に溜まっていた。

ワインディングロードを危なげ無く、滑走する。

六甲山は、秋のマイナスイオンが充満していて、2人とも秋の六甲山を満喫していた。

このまま、2人だけで逢う時は集中して愛を育てよう。

浅はかな八束孝の考えは男の欲に負けていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る