第2話

次の日。


風呂にも入らず、着替えもせずに眠ったので不快感が凄い。先ずは風呂に入ろう。


風呂からあがり、部屋着に着替える。


エンドルさんが言うには身体が異世界に適応するようになっているらしいがそれらしい感覚はない。


歯を磨き、食事を摂る。

焼いた食パンに目玉焼きとベーコンを乗せて粗挽き胡椒をかけたものだ。コレが美味しい。


異世界行きのチケットを得たものの、考え無しに2日と書いたが、バイトの休みを取らなければならない。

今日のバイトは何時からだったか。

確か、山田さんが休みで竹内さんが早い時間にしてほしいと言っていたから……。


あぁ、スマホのカレンダーを確認したほうが早いな。


スマホをみる。


今日は17時から22時までだ。


因みに私がやっているバイトはコンビニだ。チェーン店の、家族的なお店だ。


さて、食事は済んだ。何をするか。

食器を洗う。洗濯をする。この2つは確実にやろう。今洗えば、夕方までには乾くはずだ。


後は、掃除……はいいな。明日で良い。


そうだ。異世界に行くための準備をしておこう。どのような場所か分からない。だからこそ念入りな準備が必要だ。


この世界だって国によってはスリに遭ったり、言いがかりをつけられてお金を奪われる事がある。もしも異世界がこの世界よりも治安が悪く、危険な場所なら大変なことになる。


だから準備が必要だ。


よし、洗濯をしよう。


◆◆◆◆


大まかにやることをやり、洗濯機が鳴るまでやることがない。なので準備を始めることにする。


先ずは、この世界の治安が悪い国に行くときのオススメな方法を調べてみよう。

多分だが、コレとあと簡単な防具を着れば大丈夫な気がする。


えぇ、調べてみたが、必要なのが暗証番号式の南京錠と小さいバッグ、現金を小分けにするための小さい袋をいくつか、セーフティベルトという薄型のポーチ。


セーフティベルトは貴重品やパスポートを入れてジャケットの下などの服の下に着けておくと防犯になる道具らしい。


パスポートは多分入らないので、現金の一部と貴重品を入れて使おう。次に暗証番号式の南京錠と小さいバッグ。バッグは斜め掛けのバッグで良いらしい。

それのファスナーに南京錠をつければ勝手に開けられて中身が盗まれるということが少なくなるそうだ。


現金を小分けにするというが、持つ場所は、靴の片方ずつ、バッグ、セーフティベルト、ポケットで良いのだろうか。思いつく所がそこしか無い。


バイトまでは時間がある。セーフティベルトと暗証番号式の南京錠を買いに行こう。


◆◆◆◆


買ってきました。


合計5320円。意外と安かった。


しかし思うが、お金は日本円を持っていけば良いのだろうか。

現地のお金をどうやって手に入れよう。


………うむ。そうだな。あれだ。なにか売ろう。現代的な何かを。

防犯ブザーでも転売してみようか。自分の中のイメージ通りならばきっとお金になるはずだ。


たしか、酒によった勢いで何故か買っていた物があったはず………あぁ、あった。


青色の卵型の防犯ブザー。紐を引っ張って金具を取ると大きい音がなる奴だ。音の止め方は金具を戻せば止まる。


さて、準備をきっちり始めよう。


バッグに暗証番号式の南京錠をつける。番号は自分が好きな4桁にした。

バッグの中には非常食であるブロッククッキーのチョコ味を二箱と分ける用の小さいポチ袋を6袋。未開封の防犯ブザーと一応日本円を500円2枚、100円5枚、50円4枚、10円10枚、5円10枚、1円10枚を裸で入れてある。


日本円の紙幣はおそらく、異世界では価値がない気がするので持っていかない。


服も用意した。ジーパンにシャツとジャケットを用意した。靴もロングソックスに履き慣れた運動靴にする。


準備は一応コレでいいだろう。


あとは、バイトの時間まで時間を潰そう。



◆◆◆◆


そろそろ時間だ。ジーパンと薄手の長袖シャツに着替えてバイトに向かう。


◆◆◆◆


バイト終了後、店長に休みの相談をすると、再来週に2日とれた。


行くのはもう少し後になりそうだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る