第二十九狐 旅の二日目の始まり


 朝になり、起き上がるといつもと違うのは、外で寝ていることと誰かを一緒に寝ていることだ。いつもより早く起きた私は、みんなのご飯を作る。街に出る前で準備をしていたとき、私の故郷ならではの、米が売られていたので、それを使って簡単に出来るおにぎりを1人2つ用意した。中身は使えそうなものがなかったので、塩で味付けです。


「おはよう、レナ」


「おはよう、ヘルズ。ご飯がもうできるからみんなを起こしてきて」


「分かった。ちょっと待ってろよ」


 ヘルズがみんなを起こしてくる前に残りのおにぎりを形をする。全てのおにぎりが完成したあと、木の皿にのせて、起きてきたみんなの前に出す。


「レナちゃん。これは?」


「朝ご飯」


「この白いのはなんだ?」


「おにぎり」


「材料は何なのだ?」


「確か、ユライト国だったっけかな。そこで作られた米」


 何故みんな当たり前のことを質問するのだろうか。


「この料理は、持ち運びがしやすそうな大きさだな」


「不思議な見た目だけど、美味しいわね」


 もしかして、この世界の食文化狭くない? いや、それはないはず。前に食べに行った。アオゾラ食堂では、煮物があった。となると、食文化に偏りが起きている?


「ねぇ、レナちゃん。もし時間があったらおにぎりとやらを溜め置きしておいてくれないかしら? 旅を短縮するためにさ」


 アリサが、私に詰め寄る。アリサの顔はまるで何かを恐れるようだった。確かに私にも、ご飯関連で恐れることが昨日のことであった。アーナの作るバフ料理だ。あの、味を思い出すだけで、吐き気がするぐらいに。私は二つ返事で了承し、休憩地点でおにぎりの溜め置きを作ることになった。


「朝飯も食べたし、出発するか!」


 馬車が動き出し、王都へ向かう旅二日目が始まる。今日は、曇り気味の空であるが問題ないだろう。


―――――――――――――――――

あとがき13

 いつも読んで頂きありがとうございます。私はまだまだなところがあり、無駄な部分や誤字脱字があると思いたすがこれからもよろしくお願いします。


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