第二十七狐 王都へ向かう旅

すいません投稿遅れました。

それといつも読んでくれてありがとうございます。

あとがきは次回に回します


―――――――――――――――――

「はぁぁぁぁぁぁ……」


 大きなため息。私はこれから王都へ向かうのだが、私は前世から乗り物酔いをしやすい。だから遠出は嫌なのだ。


 しかも、現代とは違って道はでこぼこしていて、揺れやすいのだ。前にヘルズ達と会ったときの馬車では、休憩地点で隠れて滅茶苦茶吐いた。少しの我慢は出来る。けど今回は無理だ。3日間の旅だから……。


「大丈夫か? レナちゃん」


「あ、アーナさん……。私、馬車じゃなくて歩いて行きます……」


「いやいや、歩くともっと日数かかるよ!」


「大丈夫です。私、足が速いので」


「も〜。仕方ないな……。えい!」


 次の瞬間、私の視界は暗くなった。



✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼



「んぐ……。ふあぁぁぁぁぁ」


 目を覚ます。起きた場所は森の道の馬車の中。あたりを見渡すと酒坏の心のみんなが馬車の中にいた。そしてなぜか、アリアさんとアーナさんがニヤニヤした顔で私を見ていて、私の頭をヘルズが撫でていた。


「おっ、レナ。起きたか」


「うん。ところでヘルズ。何やってるのかな?」


「レナを撫でているが」


「このやろ……」


 ちょっと苛ついてヘルズの顔に拳を向けたとき起こった。


 ガタン


 揺れによって、瞬間的に気持ち悪くなり、馬車の窓から顔を出し


「オエェぇぇぇ」


 盛大に外に吐きました。



✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼✼



「レナちゃんごめんなのだ。嫌がっていたから気絶させて乗せていたけど、まさか乗り物酔いしやすいとは思わなくて」


 落ち着いたあと、休憩にして、私に酒坏の心のみんなが謝罪をしてくれた。自分がはっきり言わなかったのが悪いが、強引に連れて行く向こうも悪いと思う。

謝罪が終わった後、話し合った結果。アリサが私に身体強化を施し、速くして、その分馬車のペースを上げることになった。


「さっきよりもペースが上がったから、半日ぐらい短くなるんじゃないかしら」


「ああ、旅は長いほうが楽しいが、短いほうが安全のときが多いからいいことだ」


「ヘルズ〜。遊ぼ〜」


「アーナの今回の相手は俺か、いいぞ受けて立つ!」


 自由人しかおらんやんけ。


「ツ……、ヘルズ。多分ゴブリンが左側から4体、右か側から5体来てる」


 音と気配。ただ、今までとは違い馬車の音なども聞こえるから断定できない。それでもこちらに来ることが分かった。みんなは武器を構え、馬車から降りる。私も刀を構え迎撃の体制に入る。


「【挑発】」


「グギャギャ!」


 バイソンが技を使うと、隠れていたゴブリンが全員バイソンに襲いにかかる。


「【アイスランス】×4」


「【ダブルスラッシュ】」


「【ライトボルト】」


 私達は防御ががら空きのゴブリンに攻撃を仕掛け、周りに被害が出ないように丁寧に倒す。こうして見ると、手慣れているなと思う。


「よし! もう少しで森を出る。そしたら今日は野宿しよう」


「了解」


 そうして、日が完全に落ちかけてるころ、森を抜け出した。

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