第四狐 これからは


「いきなり大声出してすいませんでした」


 私は四人に対して頭を下げる。

「いや、いいんだよ」


「そうね。それよりもなんで大声出しの?」


 どう説明しよう。とりあえず、元人間だというのは話すとして、他はどう説明するか。まぁ適当で大丈夫でしょ。


「あの……信じて貰えないと思いますけど、私……、皆さんと同じ人間でした……」


「そうか……。いきなり姿が変わったのなら、驚くのも無理はない」


「信じてくれるのですか?」


「今のあなたは一人でしょ? だったらあなたを信じてあげたほうがいいじゃない」


「アリサの言うとおりなのです。アーナもあなたを信じるのです」


「そういや、自己紹介をしてないな。俺はヘルズ。Aランクパーティ『酒坏の心』のリーダーだ。剣士をしている」


「私はアリサよ。魔法使いで、得意なのは、火と水それと雷」


「わしはバイソン。『酒坏の心』の重戦士だ。よろしく頼む」


「アーナはアーナだよ! こう見えて僧侶なんだ」


「次は君の番だ」


 どうしよう。今の私の名前は知らない。プロフィールみたいなのがあったらそのまんま言うんだけど……。プロフィール? あっ! そっか。私は小さな声でつぶやく。


「ステータスオープン」


 すると、目の前にステータスと思われるものが表示された。




ステータス

Lv4 名:レナ・グライシス

年齢:15歳 職業:未登録

称号:無し

スキル

火属性Lv10 氷属性Lv8 闇属性Lv5 空間属性Lv2 剣術Lv4 ユリウスの加護 




「レナ…。レナ・グライシス」


 私は速攻で見た自分の名前を呟く。


「レナか。これからレナを馬車に乗せてリフレシアに移動する」


「あっ、あの、ありがとうございます」


 私はヘルズ達にお礼をして、馬車に乗り込んだ。

 馬車に乗り込んだ後また、ステータスを表示する。


「どうやら私は、かなり強い子に転生してしまったのかもしれない」


 私は小さな声を零した。

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