第10話 戦国七雄考 ~宋の事例から考える、雄と雄以外の差とは~

中国史において、「春秋五覇」「戦国七雄」「五胡十六国」といった具合に数字を絡めた歴史用語はしばしば出てきますが、その際よく思うことの一つに「これらは何故この数字なのか?」という事があります。

大抵8人以上は紹介される五覇や、少なくとも20国以上、細かく数えれば八胡三十国はいけそうな五胡十六国などは言わずもがなだと思うので、今回はそれらのうち、七雄についての疑問を述べてみようかと思います。

ようは、何故商の系譜を引き継いだ中堅国家の雄・宋は、雄国に数えられないのだろうか、と…


かの国は、春秋時代は全般を通して諸国の中で常に「中の上」くらいの位置にいましたし、戦国期も時に合従に参加して秦を攻めたり、後期には王号を称し30年以上それを維持したりと、七雄以外の諸国では頭一つ抜けた国力と存在感を持っていたのは間違いないかと思います。

もし仮に「雄に数えるからには天下を左右するくらいの力が…」といった理由で入っていないのならば、基本常に強国とは無縁だった韓や、一度の狂い咲きを除けばこれまた基本弱国だった燕も「雄」から除いたって良いだろうに、 何故かの国々は「雄」であり、宋は違うのか?

正直、明確な理由があるのならば是非知りたいところです。



始皇帝は有力な敵国を次々滅ぼし、天下を統一した(すなわち、その前に滅んだ国は有力ではない)。

そんな本末転倒な理由で入っていないので無ければ良いのですが、さて…

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