第1話

???「...ろ........きろ.....」




ん...?




アズマ「起きろ!!」




...え?




ナオト「ん、あぁ、、なんだ?ここは」




アズマ「いや、俺も知らねぇよ!ただ、覚えてるだろ?変な仮面に襲われて、それから...!」




......考えが追いつかない...




アズマ「おい!なんでお前そんな落ち着いてんだ!?」




ナオト「あ、いや、びっくりしすぎて逆に落ちついちゃったよ...」




アズマ「なんだそれ...」




ふとアズマの顔を見ると、首輪らしきものがついていた。




ナオト「てかアズマ、なんだよその首のやつ?」




アズマ「え、首?」




アズマ「......うわ!?なんだこりゃ!てかお前も!」




ナオト「え?」




自らの首に手をあてがった。




..........あった。


俺の首にも、おそらくアズマと同じものがついてる...




アズマ「おい直斗、ちょっとヤバいんじゃねーか?ここ...」




ナオト「...いや、確かにヤバいはヤバいけど、とりあえず調べた方がいいかもね」




アズマ「なんでそんな落ち着いてんだかほんとに...」




ナオト「いや、落ち着いてないわけじゃないよ。俺だって、かなり動揺してると思う。でも、なんか、そうしてたって無駄だと思っただけだよ」




アズマ「......」




俺は、アズマをよそに、とりあえず部屋を見渡してみた。


本当に何も無い部屋だな...


あるのは、俺たちの名前が書かれたタブレット端末と...




ナオト「......入場口......?」




“入場口”


と書かれた扉がひとつだけあった。




アズマ「何だこの扉?」




ナオト「何か書いてあるな」




アズマ「“端末ヲ翳セ”.....って書いてある」




ナオト「端末...これの事か?」




俺は、さっき見つけた、“神木カミキ アズマ”と名前が書かれたタブレット端末を渡した。




ナオト「もしかして、そのタブレットを扉に近づければ、開くんじゃないか?」




アズマ「ありそうだな!じゃあやってみるか!」




俺たちは、タブレット端末を扉に押し当てた。




ナオト「...?」






(......ガチャリ。)






アズマ「お!?」




ナオト「開いたようだな、入ってみるか?」




アズマ「入んないと始まんないっしょ!」




ナオト「始まるって何がだよ...」




俺たちは、扉を開けた。





???「うわっ!!また人が出てきた!!!」




???「今度は2人ですね...」




???「2人ということは、これで10人ね。」





なんだ...?こいつらは...





そこには、見ず知らずの人間がいた。




それもひとりじゃない。ざっと数えて、8人...




いったい何が始まるっていうんだよ...




アズマ「...とりあえず俺、みんなと話してくるわ!」




あいつはほんとに、どこまで外交的なんだか...


ほんとにみんなの所へ言ってしまった...





???「ねぇ、あなた。」




ナオト「はい?」




知らない女の人に声をかけられてしまった。


たぶん俺より年上だ。


見たところ、賢そうな人だな...




ナオト「...?」




???「あなた。名前はなんていうの?」




ナオト「あ、えっと...東雲 直斗です...」




???「そう、東雲くんね。」




ナオト「あなたは?」




アカネ「私は、桐江キリエ アカネ。大学の1年生よ。よろしくね。」




ナオト「は、はあ...よろしくお願いします」




アカネ「それで、さっきまで東雲くんと一緒にいた子は?」




俺は、アズマのことを桐江さんに話した。




アカネ「...なるほど、素直でいい子なのね。」




ナオト「声が引きつってますよ...」




アカネ「そうかしら?まぁいいわ。」




アカネ「おそらく東雲くんたちで最後でしょうし、ここら辺でみんなを集めて話すべきね。是本コレモトさんの所へ行ってくるわ。あなたは、このロビーの真ん中あたりに行っておいて。そこら辺に集合がかかるわ。」




ナオト「わ、分かりました...」





俺は、言われるがままにロビーの内側に移動した。




しばらくして、男性の声がした。




???「ここらでみなさん一度、自己紹介でもしましょう。このロビーの真ん中あたりに集合してください。」




その言葉を合図に、全員が集まってきた。

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