第5話 竜の叫びと暗い朝
「」会話文
『』心の声
【】テレパシー
side 視点
no side
はぁ、というため息が聞こえる。
レ「……」
ルデ「はは…」
レ「…で?それで言い訳は終わりか?」
ルデ「えへへ…」
レ「はぁ…今日は俺が菓子作り当番だが、お前の分はつくらねぇ」
ルデ「えぇぇぇ?!ひどーい!」ガビーン( ´゚Д゚`)
レ「お前の分もこうちゃにやる」
ルデ「うあぁぁぁ…」
レ「ざまぁみろ」
こうちゃたちのグループには、当番制があり食事担当の料理は基本美味しい。
(まぁ、料理が作れる者が食事担当なのだが)
食事担当は、レイト、ロト、ディム、ルナ(ルーラ)のみである。
その中でもレイトの料理は絶品である。
基本全ての料理を作ることができ、レシピを見れば作れない料理などないと言われているほどだ。(仲間曰く)
もちろんその料理の上手さはお菓子等にも広がっている。
最近は(こうちゃが貰った)バレンタインデーのチョコで、チョコレートケーキ(ウエディングケーキ)を作ったりしたほどだ。
今日のお菓子作り(食事)当番はレイトである。
ルデ「ひどい…酷すぎる…」
レ「お前が俺にしたことに比べれば生易しいもんだろ」
ルデ「うぅ…レイトの鬼、悪魔、人で無しぃ…」
レ「残念ながら俺は鬼でも悪魔でも人でもないからな。狼だぜ?」
ルデ「こうちゃも狼だよね」
レ「おー確かにな」
そんな会話をしながらも2人は着々と何かの薬品を作っている。
ゴポポッ ジュワジュワ
見るからに怪しい色の液体が完成する。
色は、茶色と緑と青と銀色とピンクを足して、それを煮詰めたような色合いをしている。
…これが回復薬だそうだ。
ルデ「わぉ、すごい色合い」
レ「うえ…ヤベー色合いだな」
この回復薬を製作した2人も若干色に引いてる。
ルデ「で、どうやって試すの?弱って腐りかけてるドラゴンに対してこの薬品をかけて、どーなるかな?みたいな感じで、ぶっつけ本番でやるわけにはいかないんでしょ?」
一応、こうちゃに治してって頼まれてるわけだしと、ルデが付け足す。
レ「あぁ、ぶっつけ本番でやるつもりはさらさらねぇよ」
ルデ「じゃあどうやって試すのさ?」
レ「ふふ、お前で試すに決まってんだろ」
ルデ「はにゃ?」
ルデside
ちょーっと待って。
レイトはなにを言ってるのかな?
僕であの薬を試す?…いやいやいや、おかしいでしょ?
『僕の表情は変わらないけど、僕どこも怪我してないし』
ザシュッ
ルデ「?!」
レ「腐食化…」ボソッ
ドロッ
え?え?嘘でしょ?
それに切った腕に腐食化かけたよね?
ルデ「は?いやいやいや、僕の腕切ったよね?レイトくん?」
レ「あぁ、お前の腕切って腐食化もさせたな」
ルデ「あの〜、一応僕君の助手なんですけど〜」
レ「ん?なんか関係あるか?」
うっひゃー、めちゃくちゃ威圧感半端ない!
これは逆らえないパターンだな。
ルデ「イエナンデモゴザイマセン」
レ「だよな」
待って、腐食化進んできてるんだけど、最悪僕ゾンビになるくね?
ルデ「あのーそろそろ液かけてもらってもいいですかね?僕ゾンビになるんですけど?」
レ「あぁ、すまんすまん」
めっちゃ忘れてた〜って顔してますけど、アンタがめちゃめちゃ記憶力いいの僕知ってますからね?
しかも絶対これを作ることになった仕返しですよね?
ギリギリまで焦らしてたでしょ絶対!
レ「かけんぞー」
ルデ「ウィッス」
ドロッ…ジャババ
ブァァァァッ
眩しっ‼︎
レ「おお〜戻ったぞ」
ルデ「うわぁぁん!僕の利き腕!戻ってきたぁぁ!」
レ「うし、効き目もあるみたいだし、腐りかけドラゴンにかけるか」
ルデ「僕への労いは?!腕切られたんですけど!?」
レ「あーヨクガンバリマシタネー」
ルデ「むっちゃ棒読み!」
レ「バーカ。元はと言えばお前が回復薬作れる、なんて言ったからこんなことになってんだろ。寝言は寝て言え。」
ルデ「ひどい!でも的を得てるからなにも言い返せない!」
レ「早くしねーと置いてくぞ」
ルデ「えぇ?!待って、僕一応この中で(ルナも入れて)最年少なんですけど〜?!」
レ「知らねー」
ルデ「待ってよぉ〜。ってかレイト足早っ!」
トコトコトコトコ
レ「よし、ついたぞ」
ルデ「ええ?なんでドラゴン気絶してんの?」
レ「こうちゃが、手刀で気絶させたからな」
ルデ「こうちゃくんやばー」
そう言った途端ポンと肩に手を置かれる
?「おい…おm」
ルデ「ぴみぎゃあぁぁぁぁぁぁぁっ!!??!?」
レ「っ?!」(←ルデの悲鳴にビビった)
ロトside
ルデとレイトを見つけたので、声をかけることにした。
レイトに声をかけようかと思ったかが、近くにルデがいたのでルデに声をかけることにした。
肩に手を置く
ロ「おい…おm」
ルデ「ぴみぎゃあぁぁぁぁぁぁぁっ!!??!?」
レ「っ?!」(←ルデの悲鳴 以下ry)
うるっっっさ?!
レ「あ“?!突然どうしたんだよ。つか、うるせぇ」
ロ「すまん、ルデ…脅かすつもりはなかったんだ」
ルデ「あは、こちらこそごめんね。めっちゃびっくりしちゃったんだ」
ロ「すまん…」
ルデ「いやいや、ロトは悪くないよ!」
レ「ルデ、ここにきた理由忘れてんじゃねぇだろーな」
ルデ「あれ?なんだっけ?」
おうレイトが盛大な舌打ちしやがった。
ほんとルデには申し訳ないことをしたな。
レ「この
ロ「なるほどな…試実験はしたのか?」
ルデ「うん。レイトが僕の腕を切って、腐食化させて薬かけたから効果は大丈夫だよ」
ロ「は?いやいやレイト、なんで仲間の腕切ってんだよ?!」
レ「んー…試実験のためとか?」
ロ「いや、それだけで仲間の腕切らんやろ!」
レ「研究とか実験に仲間とか敵とか関係ねぇよ」
ルデ「うひーこれだからうちの化学班代表は…」
レ「カクカクシカジカー」コソッ
ロ「ふんふん、ほーん」
にししし、とレイトが悪い顔で笑っていた気がしたが、気のせいだろう。
ロ「あー…それは…途中途中自業自得だな」
ルデ「うげっ?!バレた?!」
レ「はん、俺がロトに事実をそのまま伝えた結果だ」
ルデ「ガビーん」( ´゚Д゚`)
レ&ロ「自分で
ロ「俺はここでお前らがドラゴン復活させるところ見ていこうかな」
レ「おー好きにしろ」
ルデ「レイトーこれかけるだけでいいの?」
レ「あー待て。今行くから」
…こうちゃに
・*:..。o○☼*゚・テレパシーを開始します・*:..。o○☼*゚・
ロ【あー…こうちゃ?聞こえるか?】
こ【うん。聞こえてるよ?突然どうしたの?ロト。もしかして書類の催促?】
ロ【そーじゃねぇ…つかお前に書類任せても結局は俺かレイトにまわってくるだろ…】
こ【あははーそうだったね!ところで要件は?】
ロ【レイトたちが腐食を元に戻す薬を作ったらしい】
こ【お!さっすがレイト!仕事が速いね。任せてよかったよ】
ロ【でも、ルデにキレてるようだったが?】
こ【知ってるよ。それぐらい見越してやんなきゃね。ルーラ曰く、レイトは一度引き受けた仕事は絶対に途中で終わらせない性格らしいからね。多分レイトもそれを自覚してるんだよ】
ロ【でも、ルデ引き受けてしまった】
こ【そう。僕たちは連帯責任もモットーだからね。だから同じ班のやつが引き受けてしまったものは、全員で手伝うそうなってるんだ】
ロ【なるほどな…そこでレイトの“一度引き受けたし仕事は必ず終わらせる”精神が炸裂したわけか】
こ【そういうこと!だから僕は食いついてきたやつを釣り上げれば勝手に同じ班のやつも連帯責任としてその仕事をやらざるを得ないわけになるんだよ】
ロ【あいつ、仲間内にはみせねぇけど、自分に対しては結構な完璧主義だからな】
こ【そゆこと、レイトは完璧主義だから仕事は完璧になるわけ】
ロ【うへぇ…ルーラの人を見る目にはほんと抜け目がないな】
こ【目だけに?まぁ僕今からそっち向かうから】
ロ【かけてねぇ‼︎】
こ【あははっ!どうだかね】
ロ【こうちゃテメーッ】
こ【あははっ。じゃあまたね】
ブツンッ……………
*:..。oƒ *:..。oƒ *:..。相手がテレパシー受け入れを拒否しました*:..。oƒ *:..。oƒ *:..。
途端に頭に無機質な声が響く。
『あいつ、テレパシー受け入れを切りやがった…』
・*:..。o○☼*゚・テレパシーを終了させます・*:..。o○☼*゚・
テレパシーを終了させ、前に向き直る。
その瞬間横にいるそいつに声をかけらる。
こ「すごいよね〜だってこんなに大きいんだもん」
ロ「うおっ?!こうちゃテメー…いつからそこに」
こ「ふふっ、いつからでしょうね」
ロ「……」
少し湧き上がった多少のイラつきを抑えるためにこうちゃを軽く睨んでおく。
だが、こうちゃはクスクスと笑って取り合わない。
『ほんと、こいつといるとペースが崩れる…』
レ「おし、今からかけんぞ」
ルデ「オッケー」
レ「ロトまだいたのk…こうちゃもきたんだな」
こ「やっほー⭐︎」
ルデ「行きます!」
ポチッ
ガコンッ
ジュワアアアアアアアアアッ
ブアアアアアッ
全員「眩しっ!」
……
こ「んー…目がチカチカする…」
ロ「目が…痛い…」
レ「……っ」
ルデ「うぅ…チカチカするよぉ…」
こ「でも、治ったんじゃない?」
ロ「どーだろうか」
?「きゅい?」
全員「きゅい??」
は?あれ…ドラゴンってこんな声だったけ?
もっと声、低くておどろおどろしい感じじゃなかったか?
なんかすげー高めの声でしかも“きゅい?”だぞ?
ルデ「うえぇぇ?!なんでドラゴンが…」
こ「うわぉ。かわいい」
to be continue…
次回 ドラゴンがかわいい?一体なんなんだこいつは…
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