第2話 さよならの音色を出さないで
「」会話文
『』心の声
前回のあらすじ こうちゃくんが4:30に起きる↓
レイトくんにオムライスをねだる↓
徹夜明け(?)のロトくんに会う↓
ロトくんを寝かせようとこうちゃくんが頑張る←今ここ
始まるよぉ〜
こ「ここだよ?」
ロ「…は?」
ガッシャーン‼︎
2人は一斉に音の鳴った方向に振り返った。
こ&ロ「?!レイト?!」
レ「すまん…皿落とした」
ロ「怪我してねーか?」
レ「今のところはな」
こ「よかった〜」
こ「ということで、ロト寝よ?ここで、ね?お願い」
再びこうちゃがロトを潤んだ瞳で見つめる。
ロ「どういうことだよ……(激しい葛藤)……わかった…」
遂にロトは折れ、渋々といった様子で頷いた。
こ「いやった〜♪」
ロトは自他共に認める懐に入れた人間には甘すぎるのだ。
(彼らは寿命で死なないため人間ではないのだが。)
それに、彼はこうちゃと行動を共にすることが多いためか、こうちゃにはさらに甘いのだ。
どれくらい甘いのかと言うと、砂糖×10と角砂糖×10、ガムシロップ×10を全てたしあわせ、あたためて液体状にしたものを
まぁ、
ロ「膝枕は断固としてしないがな」
こ「ちぇー…まぁいいや、いい子のロトくんには僕が子守唄歌ってあげようか?」
ロ「全く持って必要性を感じない、クソほどいらない心遣い感謝するよ、こうちゃ」
レ『ヤベぇこいつら…』
こ「まっとりあえず寝ちゃいな、ロト」
ロ「おー、すまんな」
静かな部屋にはレイトが作っている料理の音しかしなかった。」
しばしの沈黙の後
レ「おい、できたぞ、オムライス」
こ「やったー♪ありがとうレイト」
レ「おー…食い終わったら、皿シンクの中に入れとけよ」
こ「オッケー!…ん、うまーい♪」
そういいながらチビチビとオムライスを食べ進めるこうちゃをレイトは横目で見ていた。
『あれ、食い終わるのか?…相変わらず一口の小せぇこと。別にいいけどよ…俺がここにいたら、朝飯当番俺になるくね?嫌なんだが…俺も寝てぇよ。
ディムあたりは、心配してきそうだが…それ以外は俺に飯作れってせがむだろうな…
俺は母親じゃねーぞ…立派な男だし…』
こ「レイトはオカン力カンストしてるから、もう普通の主夫だと思うよ」
レ「誰がオカンじゃ」
心の中を見ているかのような発言だった。
徹夜明けで回らない頭を回しながら次にすることを考え始めるレイト。
こうちゃの発言のおかしさには気づいていないようである。
『…あぁでもそろそろ、“ラレイ“のやつを起こさないと。一生起きてこないだろうし
……いや、俺は断じてオカンではない。』
レ「ラレイの部屋に行ってくる」
こ「行ってらー」ボソッ 「やっぱオカンじゃん」
レイトの耳はとてつもなく良いので、その声は確実にレイトに届いている筈だが、レイトは完全無視を決め込んでいた。
食堂と呼ばれるダイニングルームから出て、長い廊下をただ無心で歩いていた。
何事もなく、ラレイの部屋に着く。
しっかりとノックをして声をかける。
レ「ラレイ〜起きてるか?起きてねぇなら起きろ」
ラ「んあ?…レイト、おーぼーだよ」
レ「お前、それ意味わかって言ってんのか?」
ラ「んーん?わかってないよ」
レ「…いいか?横暴ってのはな、わがままを言ったり、乱暴したりして自分の考えを押し通そうとするやつのことを言うんだ」
ラ「ほへー」
レ「で?俺がいつどこで乱暴したり、わがまま言ったよ?」
ラ「ちぇ…レイトにすら、口で勝てない」
レ「俺にすらってどういう意味だよ」
ラ「うわー怖…じゃあレイトの不健康体」
レ「早寝遅起きしてるお前には言われたくないな」
ラ「うげぇ…ブーメランだった」
レ「はん、日頃の行い考えろ、ラレイ…つーか早く出てこい、いつまで部屋にいるつもりだ?」
ラ「うへぇ…わかったよ出る、出る」
ラ「はーい、ラレイおきましたー」
レ「おー、おはよ」
部屋から出てきたのは、長身のイケメン。
髪は背中あたりまであるものを赤い紐で一つに結んでいる。
瞳は春の若葉のような鮮やかな黄緑色だ。
まつ毛も普通に長い。
頭の横には狐のお面がつけられており狐のお面も赤い紐で止められている。
ホワイトシルバーの髪がサラサラと揺れている。
長身な彼の身長は180を裕に超え、198.5というギリ2mを超えないぐらいである。
ちなみにレイトの身長はうちの平均182.3どころである。
こいつの服装はロトに似ていて和服である。
黒色の着物に、白い帯。
白い羽織ものはなぜか、両腕とも肘から手にかけての場所が切り開かれている。
帯にはロトと同じように日本刀がささっている。
『こいつの最大の難点は、なんでも馬鹿みたいに他人事みたいなのと、ねぼすけなところだな』
とひっそり思う。
レ「朝飯食うだろ?」
ラ「うん」
『ルーラも起こしに行かなければ…』
次に起こしに行くやつの事をぼんやり考え始めているレイト。
ポスン
レ「んあ?どーかしたか?」
ラ「んーん、別になんでもないんだけどめちゃめちゃ、難しそうな顔してるなーって思って」
『あーそーかよ、オメーが起きるの遅かったせいで俺が難しい顔しなきゃなんなくなったんだよ』
とは言わないでおこう。
レ「つーか俺の頭にお前の顎の乗せんのやめろよ、邪魔くせーし重い」
ラ「んーやだ、だってレイトいい匂いするんだもん、なんのシャンプー使ってんの?」
レ「知るかよ…て言うかシャンプー全員共通だろうが」
『ルーラ以外だけど…』
ラ「そーだったの?…初めて知った」
『…こいつどんだけ周りに興味がないんだ?』
周りとかの範囲じゃないと思うぐらいラレイは周囲に興味を持たなかった。
ラ「ねぇ、笛吹いていい?」
レ「勝手にしろ」
ラ「やったー♪」
ラレイが笛を吹き始めた途端にレイトは後悔した。
『この曲はあんまり好きじゃない…
「……ス」
笛の音にかき消されたこの声と名前は、多分ここでは一生聞くことはないだろう。
to be continue…
次回 新たな視点主?(メタい)
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