第1話 何気ない日々
「」会話文
『』心の声
3月21日 午前4:27
ピピッ!ピピッ!ピピピピピピ! バンッ
?「んぅぅ…」
そう言ってベッドの上でもぞりと動く物体、否、人間に近い生物。
色素の薄いミルクティー色のさらりとしたウルフカットの髪。
まるでルビーとサファイアを埋め込んだかの様な赤と青のオッドアイ、
頭から生えたミルクティー色の伏せられた狼の耳、狼の耳にはイヤリングの様なものがついている。
二重の大きな目にスッと通った鼻筋、肌の色は雪の様に真っ白だ。
宝石の様な目の縁を彩る髪と同じ色のまつ毛はマスカラでもつけているのではないかというほど長い。
柔らかそうな唇も朱を刺した様に赤い。
つまり美人、(中性的ではあるが)イケメンである。(童顔)
この人間に近い生物が少しでも身長が低ければまるで美少女になっているだろう…。
しかし、この生物は170㎝を悠に超える長身の持ち主である。
声はソプラノに近いアルト声…まるで声変わり前の少年の様な声だ。
?「ふわぁぁ…」
そう言ってむくりと起き上がる長身の人間に似た生物
服装は中に黒のタートルネック、上に真っ白なパーカー。
フードの部分には猫の様ななんらかの生き物の顔と耳がついている。
彼の名前は”こうちゃ”
本当の名前はある様だが彼は決してその名前を口にしなかった。
こ「今何時だよぉ?」
…現在時刻は午前4:30。
馬鹿みたいに早い。
こ「ふわぁ、お腹すいた…そーだ!」
こ「
フンフフン♪と鼻歌が出そうな勢いで家の廊下を闊歩する。
お目当ての部屋にたどり着いたのか、彼はノックもせず、扉に向かった声をかけた。
こ「レイト〜!生きてる?返事してー」
まるで死人の様な扱いである。
レ 「あ”ぁ?… 生きてるわ…んだよこうちゃじゃねーか」
こ「そーだよ、お腹すいたのご飯つくって〜」
レ「はぁ?…ったくしゃーねーな…」
そう言って部屋から出てきたのは、炎の様な真っ赤な瞳を湛えた青年。(美形な童顔)
その瞳の下にはいっそ清々しいほど真っ黒く染まった
だが隈を持っていようとイケメンはイケメンである。
コチラもまた身長さえ低ければ美少女(声は低いが)になれるだろう。
頭の上には紅色の髪に綺麗に沿った狼の耳を持っており、赤いタートルネックのニットに下は長いジャージズボン。
腰のところには真っ黒いパーカーが巻かれている。
今は春先なのだがすごい厚着だ。
レ「おら、さっさと行くぞ」
こ「オッケー」
こ「ねね、今日は何作るの?」
レ「あ’’?…考え中だ。」
こ「ふーん… あっ、僕オムライス食べたい!」
レ「おー…材料あったらな」
こ「いやった〜‼︎オムライス♪オムライス♪」
レ「いや、喜ぶのはえーよ…材料あったらなって言っただろーが…それに今4:45だぞ…朝飯にしては重すぎだろ…いつも全部食いきれないくせして…少食め」
レイトのぼやきはこうちゃに届いていない様だ。
そうこうしてる間にダイニングルームに着いた
レ「おっ…材料はあるな…うし、オムライス作るから椅子に座って待ってろ」
こ「はーい♪」
こ「オムライス♪オムライス♪オムライs」
こ「うぎゃぁぁぁぁ?!」
レ「うおっ!?」(←こうちゃの叫び声にビビった)
こ「えぇ…ロト…こんなところで何してんの?…」
そこには死体…いや生きてるし死体ではないけど、テーブルの上で突っ伏してるやつがいる…そう、そいつが“ロト“
銀色の髪は左側の前髪のみ目を覆っている。
髪が長すぎて左側の前髪のみ鎖骨に届きそうだ。
そのクソ長い前髪に茶色いメッシュが入っている。
灰色の瞳に深緑の瞳孔。
目の下にはやはり隈。
顔はなかなかの美形っぷりで非常に美人。
俗に言うイケメン。
服装は深緑色の浴衣に帯のところにさした日本刀。
それに口許を隠し、鼻の頭にまで届く深緑のマフラー。
こ「ロト〜?大丈夫…? 生きてる?」
レ「お前それ、俺以外にも言ってんだな…」
ロ「んあ…?」 ガバッ
ロ「?! 俺、何分寝てた?!」
こ「いや知らないよ?」
ロ「さっき4:37だったから…今何時だ?と言うか今、何月何日だ?…俺の記憶だと2月20日で止まってるんだが…」
レ「寝ろよ」
ロ「お前もな」
こ「はいはい、2人とも人のこと言えないよ」
ロ&レ「誰のせいだt」
こ「なんか言った?」
ロ&レ「イエ ナニモ…」
こうちゃの圧に気圧されて何も言えない様だ。
こ「そー言えばレイト、僕のオムライスできた?」
レ「あ…ヤベ、すぐ作るわ」
こ「オッケー、待ってるからすぐ作ってね」
レ「ラ、ラジャー…」
レイトは台所に消えてった。
それではと、こうちゃはロトに小声で声をかける
こ「ねぇ、ロト寝なくていいの?」
ロ「あーまだ書類がな…」
こ「僕が膝枕してあげようk…めっちゃ嫌そうな顔すんじゃんw」
ロ「なんで、肉体年齢成人男性が肉体年齢少年期に膝枕されなきゃいけないんだよ…キモすぎだろ」
こ「まぁ確かに地獄絵図かもねw」
ロ「かもじゃなくて、一般的に見て地獄絵図だわ」
こ「キャ〜wロトのツッコミ徹夜でも冴えてるぅ〜w」
ロ「だ・ま・れ」
こ「おー怖い怖いw」
『なんかロト少し変…具合悪そう』
こうちゃの睨んだ通り、ロトは浅い眠りを繰り返していたせいか、頭痛が止まらない様だった。
『ヤベぇ…目眩までしてきた…こうちゃはいつも勘が鋭いからな…変な行動とらない様にしないと…』
クイッ 『?!』
こ「ねーロト…本当に寝ないとやばくない?フラフラしてるよ?」
ロトは、椅子から立ち上がっていないのだが、こうちゃにはわかるらしかった。
こ「僕、ロトが寝ないと泣いちゃうよ?」
瞳に涙を溜め、こうちゃが泣き真似をし始めると、ロトは途端にオロオロとし始めた。
ロトは泣き顔に弱いのである。
『やめろ…潤んだ眼で俺を見つめるんじゃない……あ、部屋で寝るって言って部屋で書類すれば良くね?』
ロ「わかった寝るから…部屋に戻せ」
こ「寝て欲しいけど、部屋には戻さないよ?」
ロ「は? なんで?」
こ「部屋で書類しはじめるかもしてないから ワーカーホリックダメ絶対」
と頷くこうちゃに、ロトは
『俺がワーカーホリックなのお前の性だろ…』
と思い、据わった目でこうちゃを見ていたたが、肝心なことを聞くために口を動かした。
ロ「じゃあ、どこで寝ろと?」
こ「このリビングルームだよ?」
to be continue…
次回 〜ロト『????』こうちゃくんとララバイ〜
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