作・物

 「はあ・・・はあ・・・はあ・・・どうだ?」


 「大丈夫です逃げ切りました」


 「そうか・・・ちょっと休憩しよう」


 俺その場に座り込む。


 「それにしてもやりましたね・・・分身を身代わりにするなんて」


 そう、俺は分身にぴったり重なるように俺の後ろを走らせ、カワナミに2人いることを気づかれないようにして欺き、分身の足が打たれる瞬間に全速力で走ることで何とか逃げ切ったのであった。


 (分身に気を取られて視界が狭くなっていたから使えることだった。次はそうはいかないだろう)


 「さて・・・休憩終わり!早く帰ってごはんでも食べよう」


 「ですね!行きましょう」


 



 「くそっ!くそくそくそくそくそ!」


 (完全に騙された、まるで子供だましの手に!よく見れば分身に入れ替わっていることも気づけたはずだ!)


 「カワナミ!落ち着け!今はもういい!それに足跡を追っていけばいずれ見つかる、もどるぞ」


 「はい・・・」


 (やられてばかりで黙ってられるか!居場所が分かったら強制的に戦わせてやる!)







 1ヶ月後


 「さぁ~てエレシアもう少しであれができるんだが何かわかるかぁ?」


 俺のテンションは最高潮に達していた


 「やめてください、気持ち悪いです」


 「正解はもう少しで植えていた作物が収穫できるんだよ~」


 「やけに早いですねまだ植えてから2ヶ月そこらあたりでしょう」


 「収穫の喜びを味わいたくて少し味は劣るが成長が早い品種を買ったからね!もう一週間後には収穫できると思うよ!」


 俺はこれがやりたかったスローライフだと実感する、働くこともなく、くそ怖い元上司もいない、この事実を喜ばずにいられるだろうか!


 「ああ待ち遠しい!」


 ドォォオン!!!!!


 「「!!?」」


 家の外から急に爆発音が聞こえてくる。


 (たのむ嫌な予感よ、的中しないでくれ!)


 俺は急いで玄関に向かい靴も履かずに家を飛び出す。


 俺は言葉を失った


 そこには・・・爆発が畑に直撃したのだろう、見るも無残な姿になりぐちゃぐちゃになった収獲をまじかに控えた、


 いや


 控えていた野菜たちの姿があった。


 畑の奥側にはこんなことをした元凶であろう女が立っていた


 「見つけたぞ、まさかこんなところに隠れていたとはな」


 「レキレス・・・」


 俺は畑を荒らしたこの女の名を知っている、こいつは魔王軍4幹部の一人、レキレス、人が嫌がる戦い方をする、蒼髪の戦闘女

 

  「あ・・ああ・・うっああああ!!!!」


 「ふざけんなよおおおおおおお!!!!!!!てめーの血は何色じゃあああああ!

!!!!!!」


 決めた、こいつは絶対に殺す。


 

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