第2話

「だめなら抵抗したらどうすっか?」

「……いじわる」


 小柄な美月がそこそこ筋肉質な昴にかなうわけない。それを分かった上で問いかけたものだから、更に顔を赤く染めてされるがままになっている。


 耳に舌を這わせながら、美月の腹を優しく撫でる。上から下へ、下から上へと繰り返していると、彼女はくすぐったそうに腰を反らせた。そのまま上になぞっていくと、緩やかなふくらみに続く。


「そ、それ以上は……あのっ!」

「言っちゃいますよ……?」


 なんでもするんでしょう、と耳元で囁く。これを言われたら美月は抵抗できない。自分が発した言葉の重みを分からせてやろう、とふくらみの上辺に触れた。下辺は下着の厚みで本来の柔らかさを堪能するには向いていないし、無理やり手を入れようものなら痛い思いをさせてしまうだろう。

 慎ましやかなふくらみを優しく揉んでいると、美月が掴んでいた左腕に加わる力が弱まった。鳴き声は我慢の限界が来たのか、次第に大きくなっている。


 そろそろ直に触りたいと思った昴は美月のシャツを持ち上げ、金具を外す。下着をずらすとふたつのふくらみと、その先端に突起が見える。生まれて初めて見るそれはとても綺麗で昴は頭がくらくらしはじめた。

 両手で左右のふくらみに手を重ねると、ちょうど昴の手に馴染むように収まった。そのまま全体を揉んでみると美月は恥ずかしそうに喘ぐ。下着に包まれて分からなかった、下辺の触り心地やすべすべの肌。一生触っていられる心地良さだ。


「ッ……うぁ……」


 人差し指と中指の付け根で突起を挟んでしまった。故意ではなかったが美月は一段と高い声を上げる。これが好きなんだ、と笑いながら刺激を与えてみると美月の腰がビクッと浮いた。腕の中で気持ちよさそうに喘ぐ美月。彼女の新しい弱点を見つけてしまったようだ。

 昴はほかの触り方を試してみる。指できゅっと強くつまんでみたり、ぐりぐりと押し込んだり、手のひらで転がすように触れる。美月はその度に喘いでいたが、ある程度強く触る方が好きなようだ。親指と人差し指でつまんだ突起を押し込むと、腰を仰け反らせた。


「うぁぁぁぁ!?……はぁ……んッ……」




 そろそろ美月の花園を触る準備できただろうか。濡れていないと摩擦で痛い思いをさせてしまう、と友人から聞いたことがあった。昴の友人の中で唯一高校から付き合っている彼女がいる奴である。真面目で彼女想いで、女性が求める理想像みたいな男だ。

 ふくらみから手を離し、太ももを撫でる。時々ふに、と優しく揉みながら付け根の方に手を持っていく。ショートパンツのボタンに手をかけながら、美月に囁いた。


「脱がせちゃっていいっすか……?」


 ふふっ、と美月の笑い声が聞こえる。昴の手に自身の手を重ねた。


「だめって言っても、やるんでしょう?」

「ってことは……」

「……いいよ」


 優しくしてね、と美月は付け加えた。


 昴はまず、美月のTシャツを脱がせた。先程金具を外したので、白くて小さな背中が露になっている。そのまま下着を脱がせようとすると、美月から止めが入った。


「……恥ずかしいから、電気消してもらっていい?」


 散々喘いでた人の発言とは思えないが、昴は言われた通りに天井灯を暗くする。完全に消してしまうと見えなくなってしまうので、柔らかい光の間接照明をつけた。

 美月から許しが出たので下着を外す。このまま触れてしまいたい気持ちを抑え、ショートパンツを脱がせる。ボタンを外し、チャックを下ろすと繊細なレースで施されたショーツが目に飛び込んできた。ブラと揃いのデザインで、ベージュ地に黒いレースで装飾しているそれは、色の薄い肌の美月によく似合っている。腰を持ち上げ、ショートパンツを下ろす。


「後ろ、全部レース……?」

「可愛いでしょ?下着のラインが服に響きにくいんだよね」


 官能的な上に、実用性も兼ねているらしい。つい口走ってしまったが、新しい知識を得ることが出来た。

 レースを指でなぞると、美月はビクッと反応した。昴は不必要なぐらいに美月の臀部に触れながらショーツをゆっくりと脱がせる。持ち上げていた美月の腰を下ろし、昴の足の間に座らせた。美月の衣類を端にまとめていると、意外と几帳面……と呟く声が聞こえた。


「……指、入れますね……」

「……いちいち聞くなよー?さっきまでの藍田くんはどこに行っちゃったのかなあ」

「……うるさい」


 首の付け根にキスをして、そのまま強く吸い付け痕を残した。


「藍田くん、どこに入れるか知ってるの?」

「そりゃもちろん……」


 へその下に手を置いた昴は、ゆっくりと下に滑らせていき、割れ目の前で手が止まる。薄くて柔らかい毛を撫でることしかできなかった。


「……わかんないです。知識不足なもんで」

「ふふ……手、貸して」


 そう言うと美月は昴の右手を取り、花園の入口へと誘う。触れた中指に、湿り気を感じた。


「……濡れてる」


 昴が小さく呟くと、美月は体を震わせて小さく喘いだ。


「恥ずかしいから、そういうこと言わないでよ……」

「……いや、だって。感じてるんだなって……」

「うるさいうるさい」


 昴は美月のおしゃべりな口を手で塞ぐ。むぐ、と鳴いているが気の所為だろう。

 彼女に案内してもらった入り口からは、とろっとした蜜が溢れている。そのまま指を入れると、鳴き声が大きくなった。昴の指をきゅうきゅうと激しく締め付けてくるので、ゆっくりと奥に移動させる。指一本、入るか入らないかギリギリの狭さだ。指が届かない場所まで来たので、今度はゆっくり抜き出していく。

 ここに自分のものを入れるのか、と考えると体が熱くなってきた。それを誤魔化そうと指の動きを少し早め、中を執拗に掻き乱す。鳴き声が激しくなったので、もう話す余裕はないと判断し、塞いだ手を退ける。解放された口からは荒い息遣いと、指の動きに合わせて鳴く可愛らしい声が聞こえる。


「松本さんってひとりでもこういうこと、する?」

「んッ、うるさ、いぃ……ひぁッ!?」


 喘ぎながら質問に答える美月の肩にかぶりつく。反応が可愛いのでつい意地悪をしたくなってしまうのだ。

 花園からは蜜が溢れ出してぐぽ、ぐぽ、と音が聞こえる。美月は欲しがるように腰をくねらせながら喘ぐ。夢にも見なかった光景にくらくらしながら昴は手を動かしていた。


 


「んぁっ……そこ、だめ……」


 ただ指を出し入れするだけでは物足りなくなるかも、と思った昴が指先を彼女のお腹側に曲げたときだった。

 痛がらせたかと思った昴は慌てて指を引き抜く。中指に絡みついた蜜が月明かりに照らされて艶めいている。


「ごめん、痛かった?」

「あ、えっと違うの……」


 昴に体を預けている美月は、荒い呼吸をしながらさみしそうに腰を動かしている。わざとなのか、昴のものに当たるように。


「……すごく気持ちよくて……うぁー……おかしくなっちゃいそう……」


 恥ずかしそうに縮こまる美月の姿に、昴は自分のものが更に大きくなるのを感じた。彼女の体を持ち上げて自分の方に向ける。そして彼女の手を取り、いつ爆発してもおかしくないそれを服の上から触らせる。


「……!?」

「松本さんのせいだから」


 昴は美月の手を退けて服を脱ぎ、露わになったそれを彼女の顔の近くにやる。

 自慰の時とは比べ物にならないほど硬く、大きくなってしまったのは、想像だけだったものが現実になったからだろう。


「気持ちよくしてほしい」

「……どう、やればいいの……?」


 赤面しながら目を逸らした美月は小さく呟いた。


「松本さん、もしかして……しょ……あ、なんでもない……初めて?」

「処女だけど……なんか文句あります?」

「いや、むしろ初めてが俺でいいんすか……」

「……ここでやめちゃったら……やだ……」


 そう言いながら恥ずかしそうに昴のそれを優しく握る。震える指でつうっ……と裏筋を撫でた。


「触り方、教えて?」


 潤んだ目でこちらを見つめてくる美月。昴はベッドに腰を下ろして彼女に体を近づけた。


「手、貸して」

「はい……」


 昴は震える美月の手をやや強引に掴み、自分のものを握らせる。ひゃ、と彼女が小さく声を上げたが気にしない。自分の手を彼女の手に重ね、一緒に動かす。

 最初はぎこちない手つきの美月だったが、途中から感覚を掴んだのか昴の好きなところを何度も攻めてくる。その度呼吸が乱れるのを自覚した昴は、重ねていた手を美月の慎ましやかなふくらみに移動させる。触れるか触れないかギリギリの距離を指で這うと、美月はくすぐったそうに体をよじらせる。

 

 学校の人気者と、付き合ってもないのに互いの体を触り合っている。その事実が更に昴を興奮させるのだ。


 しばらく触れているとふくらみの先端が触ってほしそうに主張してきたので、口に含み舌で転がすように舐めずる。


「んいッ!?」


 美月は初めての感覚に驚いたのか鳴き声を上げた。昴のものを慰める手が止まっている。


「手、止まってますよ……そんなに気持ちよかった?」


 もっとしようか、と笑いまた口に含む。ぷっくりとふくらんだ突起を吸い上げたり舌で転がすと、美月は昴の頭を抱きかかえながら喘いだ。急に抱えられたので、昴は彼女のふくらみを頬張るようにしゃぶる。


「もっと……ほしいッ……」


 無意識に昴を興奮させる言動ばかりの彼女が、自分から求めるのは珍しい。そんなに気持ちいいのか、と思いながら昴はふくらみの上辺に口付けを落とす。痕が残るように、柔らかい肌に唇を強く押し付けた。唇を離すと突起のすぐ近くが紅く染まっている。




 「そろそろ、入れたいっす……」


 昴のものは爆発寸前だし、美月の花園も準備万端だろう。蜜が太ももの内側までつたっている。

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