第15話(裏)叶える者
広場についた時、綾くんが気を利かせて女子二人と共にホテルヘ戻っていった。先にロビーで待っていると連絡してくれた。
ついにこの時が来たのだ。廉ちゃんに告白する日。三人が完全に見えなくなったところで、廉ちゃんが先に口を開いた。
「この広場、綺麗な星がたくさん見えるな。」
「うん、朝来る時もこの広場見えたし、廉ちゃん星るの好きでしょ?」
「さすが美奈だな。よく分かってるじゃん!」
「廉ちゃんの好きなものなんてすぐに分かっちゃうから。」
「なぁ、美奈…」
「ん?どうしたの廉ちゃん?」
「………好きだ。俺はお前のことが好きだ。俺と、付き合ってほしい。」
好き?廉ちゃんが私のことを?嬉しい…私から告白はできなかったけれど、それはもういい。
「廉ちゃん、こんな私でよければ、喜んで。」
私は目を閉じた。彼は私の意図を分かってくれたのか、顔を近づけてくれた。
そして私たちは唇を重ねた。
それは初めてのキスだった。私たちは抱きしめ合って泣いていた。お互いに願いを叶えたのだから。
それから私たちは最高の親友に感謝しようと決めた。
そうして私たちは手を繋いで三人のいるホテルへと向かった。
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