お母さんの木
凪瀬涙
詩
僕はあの木に会いにいく
木に尋ねる
「僕は、どうやって自分を生きたらいいか、わからないよ」
木漏れ日が答えた
「君は、きっと 。」
僕は木に喋りかける
「過去が重いよ。捨てたいんだけれど、ついてくるんだ。」
木に留まる鳥が答えた
「それもきっと 。」
まだ木は喋ってくれない
「なんでこんなに生きづらいの。」
僕の声が風に靡いた時
とうとう木は答える
「僕は君を解れない。だからこそ君を美しく思うよ。」
どう言うこと
聞こうとした瞬間
虫の羽音に驚いて
言葉が転げ落ちた
お母さんの木 凪瀬涙 @namidachan
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます