Day10「ぽたぽた」(聖偲歌)
ボクは今日もお花さんに水をあげる。じょうろから、さーって水が出てきて、お花さんたちにふりそそぐ。ボクはそれを見るのが大好き! お花さんたち、よろこんでるかなって、そう思うだけで、すごい幸せなんだ!
「……ふふっ、きれいだね~」
ボクは思わずそう笑って、その花びらをやさしくなでる。水をあげたばかりだから、ゆび先がちょっぴりぬれちゃった。でも今は夏。ちょっとひんやりするくらいが、気持ちいいや。
だから葉っぱからぽた、ぽた、って落ちるお水を、ゆび先ですくって。それをお日さまの光に重ねて見たら、とってもきれい。
ああ、気持ちいいな。ボクもお花さんになったみたい!!
「偲歌。こんにちは」
「あっ、すぅちゃん!!」
大好きな声が聞こえて、ボクはそうさけんだ。今ボクはきっと、お日さまみたいな笑顔になってるって、かがみを見なくてもわかったよ。
花だんに来てくれたすぅちゃんの手をにぎって。ボクはお花さんの名前をおしえてあげる。
お花さんはあざやかな色の花をさかせて、ぽたぽたとたれるお水は光でキラキラしていて、すっごくきれいなんだよ!
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