第3話

 俺は返って今日のことを思い出していた。


 元カノはあんな風に言ってくれたけどやっぱりやり直す気はない。


 それに一つ疑問が残る。なんで連絡を急に返さなくなったのか


ーーーーーーー

 元カノ視点


 元カノは学校に残って、質問責めにあっていた。


 「どっちから告白したの?」


「私だよ」


「えっ、・・・そうなんだ。どんなところが好きになったの」


「今とは違って前は優しくて、明るくてそれに・・・」


「それに??」


「とにかく、色々沢山良いところがあるんだよ」


「えぇ、さっきのそれに、気になる!!」


「秘密!!」


「プー、じゃあ、なんで別れたの?」


「私から引っ越すから別れようって」


「なるほどね」


そんな風に質問責めにあっていた。

ーーーーー


 そして、田村くんに話しかけられる。


 「ねぇ、あんな奴より俺と付き合わない??」


「・・・あんな奴??」

姫宮は他に聞こえない声で呟く。


 「ごめん、私は優くん以外考えられない」


「おー」

とクラスの女の子から歓声が上がる。


 「でもさぁ、あいつインキャで暗いだろう。今と昔とは違うと思うぞ」


姫宮は気付いていた。さっきからたまに優に否定的なことをみんなが言っていることに、


 それに真っ先に優だけ帰ってることも気になっていた。


 そして、姫宮は考えた。


 「ごめん、私まだ引っ越し終わったばかりで家の片付けあるんだった。先に帰るね」


姫宮はそのままクラスを素早く去った。


 とりあえず言い返すのではなく、優のことを考えて様子見にすることにした。


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