また君に会いたい

@AI_isekai

また君に会いたい

 一か月前に、自殺した彼女。





 愛おしい、また君に会いたい。

 なんで、僕の前から消えたのか、考えたくもない。


 だめだ、もう何も考えられない。


 僕は君に何かしたかい?


 君の――全てが忘れられない。思い出す度に、胸が苦しくなる。

 

 なぜ、君はそんな選択をしたのか、理解できない。もしも、君が苦しんでいたならば、僕に話して欲しかった。


 今までも、ずっと君に寄り添ってきたつもりだったのに。

 今まで、君を離したことはなかったのに。

 一緒にいて楽しい思い出も作ったのに。


 もしも、僕が何か悪かったのならば、許してほしい。

 少しでも君を傷つけたのならば、謝りたい。それでも、君の笑顔が見たい。君の声が聞きたい。 

 

 これは傲慢な考えだろうか?

 いや、そんなわけない。


 だって、僕たち二人の間には特別な意味があったんだから。

 君がいなくなってしまったこと、それは僕にとって大きな喪失だから。

 

 君の黒い瞳を君の漆黒の髪を君の赤い唇を君の紅の血を君の白い肌を君の笑顔を君の無邪気な心を君の表情を君の声を君の手を君の爪を君の腕を君の胸を君の脚を君のあの顔を君の愛を

 

 君の全部を失ったなんて、信じられない。

 

 次は外にも出してあげるから。

 そうだ、遊園地にでも連れて行ってあげよう。

 部屋で二人きりもいいけど、君は僕と外に出たかったのかも。


 だから、君のことを修復もどしたら許してほしいな。そして、その時は、君を離さない。絶対に離さない。もう二度と離れたくない。

 

 だから、もっと鎖で縛って

 だから、もっと愛で縛って

 

 もう、君が僕の目の前から消えないようにするから。

 君を退屈にはさせない。

 君から目を離さない。

 

 だから「許してよ?」








 暗い地下室で、男はそう呟いた。

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