第18話

「なぁ、お前らは、俺がSSSランクってこと忘れてるんじゃあねぇのか?」


「何を言っている!SSSランクだから何なんだ!」


 ここまで言っても気が付かないのか?コイツラは。なに?馬鹿なの?こんなにも俺がヒントを出してやってるというのに。


「俺さ、SSSランクキャラ、倒したことあるんだよな?」


「それがどうしたんだ、SSSランクならそんなこともあるだろう?」


「お前ら、SSSランクキャラのドロップアイテムに、体力全回復薬あるの、知ってるよな??」


「アッアッ………」


 ここまで言うとようやくこいつらも俺の言いたいことを理解したのか、顔は青ざめ、急に慌て始めた。


「今更慌てたってもう遅いぞ?なぁ、これが体力全回復薬だ!」


「待て!!!」


「待てと言われて待つ馬鹿がいるかよ!!!」


 ゴク、ゴク。


 はぁ~!回復した!これならもう一回『隕石』撃てるな!


 まじで、あの時あいつらが浮気してなかったら体力全回復薬、ゲットできてなかったかもだから、そこだけは感謝だ。


「さあさあさあさあ!!お前ら、最後に言い残すことはあるか?今なら聞いてやるよ。負け犬の遠吠えとしてなぁ!!」


 今さらなにを言ったところで無駄ではあるが、あんなに余裕ぶってたやつが追い込まれた時どういう反応するのかめちゃ気になるんだよ。


 と、急に相手は2体とも土下座して、か細い声で言い始めたのだった。


「助けて、ください。私達が悪かったのですが。命だけは、どうか。」


 はっはっ。やっぱり死が目前に迫ってくると命乞いをするんだな。


 けど、ここで放置したら一般の人々に危険が及ぶからな?そんな事はできねぇんだよ!


「そうか。それだけだな?まぁ、せいぜい地獄で俺をあんなにも煽り散らかしたことを恨むんだな。さぁ、ラスト!もう一回だ!『隕石メテヲ』!!」


 もう一度、上から隕石を降らせる。さっきので体力半分以上は削れたので、流石に今回ので倒せるだろう。




 さぁ!ようやく終わった。流石に、俺の勝ちだよな…?


 どうなったのか確かめるために、さっきまでギガントナイトたちがいた方向に行ってみる。


 すると、


「すげぇ!!なんだ?このアイテム。見たことねぇのが2つ。けど、これ、種類おんなじだよなぁ…?」


 恐らく、同じアイテムが2つ。というか!これゴブリンからも落ちたやつじゃん!!


 とりあえず、さっきのと一緒に協会長に渡してなにか調べてもらわないと…






 _______





 外に出ると、もう朝の6時になっていた。早く家に帰って寝たいという気持ちもあるが、先に報告しないといけないからなぁ…。


 なんて思いながら、協会に着き、中に入ると会長と、それ以外に見たことない人が4人。


「お!星斗君!無事に撃破できたかね?」


「はい。めっちゃ危なかったですけど…。」


 ……というか、この人たちは誰なんだ?めっちゃ強いオーラは出てるけど?


「そ、そうか。けど勝てたから良かったよ。そうだ、この人たちの紹介をしよう。この人たちが、私達以外のSSSランク探索者だ。さぁ、自己紹介をしてくれるかね?」


 と協会長に言われて、まず最初に口を開いたのはなんか明るい感じの女の人。え?髪色ピンクなんだけど?珍しい!


「ちゃーっす!鈴木愛でーす!一応東北の方でSSSランク探索者やってまーす!標準語話せるんで!お願いしまーす!」


 へぇ…。東北の人かぁ…。んじゃあ寒いのに強かったりするのかな?いや、偏見だが。


「あ!じゃあ次!田村瑛人です!関西の方で探索者やってます!いやぁ、ホンマにSSSランク探索者って6人もおったんやなぁ……。」


 おおすごい。ちゃんと語尾が上がってる…。ってかこの人もSSSランク探索者にあったことなかったのかな?あと、この人笑顔がかっこいい。


「じゃあ次は私かな?政村早紀でぇす!!イエイっ!!住んでるのは神奈川なんでっ!!よろしくぅ!」


 シーン………


 あ、なるほどそういうことですね。完全に理解しました。ありがとうございます。


 いやぁ。一気にしらけたなぁ…。けど、顔は確実に良い方だよな。それこそ恋華さんと張り合えるほどには。


 まぁ、陽キャすぎると浮いちゃうっていうのの典型例かな?


「えー、ゴホン。じゃあラストやんな?俺大阪住みの中原智久です!実は配信してたりすんねんけど、『ともチャンネル』って名前で。知ってたりする?」


「あ!知ってる!!」


 と言ったのは政村さん。へぇ…。俺も聞いたことあるけど、なかなかに有名だったよなぁ…。


「えぇ。俺も知ってますね。」


「お!じゃあコラボしてくれるか!?」


 まじ??初めてじゃん!同性の人からのコラボの誘い!!


「もちろんです!!」


「よし!!じゃあまた相談しよなー!」


 と、嬉しいコラボが決まったところで、全員の自己紹介が終わったな。


「よし、じゃあラスト!星斗君、やってくれるかね?」


 ……協会長。そんなことには気づかなくていいんですよ。







______







眠い。頭痛い。部活暑い。


の、三重苦に悩まされてます。しかも塾が多すぎるんです……やめてくれぇ…って思いますね。本当に。


ストックがじりじりなくなっていく恐怖感、なかなかいいですね(?)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る