第12話
嬉報!嬉報!やばい!星斗君がかっこよすぎる!!
もう私悶え死にそうなんだけど!!ほんっとにかっこよすぎない?
いや、あのね?顔がかっこいいのはもちろんなんだよ?そんなの当たり前じゃん?
違うの!そうじゃなくて。普通のイケメンってさ、大体性格終わってるってイメージなの!ド偏見だけど。
性格いいのってラブコメの中だけだと思ってた!
けど、違う。星斗君はまじのイケメン。顔も、性格も。
さっき、『はぐれないようにな』って言ってくれたとき、私思わず死んじゃいそうだったの!
言動がかっこよすぎて?なんか声までかっこいいし?どうなってんの星斗君。
しかも!しかもだよ?前々から思ってた敬語やめてほしいなぁ…ってのも一回お願いしただけですぐタメで話してくれて。
より、距離が近づいたなぁ…って、喜びを噛み締めてるの。
なんとなんと!星斗君、服まで褒めてくれて。『かわいいですね』だよ?やばくない!?
かわいいって言われちゃった〜!
星斗君のために気合い入れて服選んで良かった〜!
っと。やばいね。私。完全に星斗君に心を撃ち抜かれたな。
けど、反応を見てる感じ。少なからず私のことを意識してくれてるってのはわかるから。
あと少し、あとすこーし距離を詰めれれば。
前の彼女のことなんて、絶対に忘れさせるんだからね?――もう忘れてるかもしれないけど。
________
「うおっ!ジンベエザメってやっぱり大きいんだなぁ…。」
さっきの水槽は一通り見終えたので、今度はこの水族館で一番大きな水槽を見に来た。
で、めっちゃでかい。このジンベエザメ、すげぇでかい。俺が見たことないんだけど、本当、圧倒される大きさだ。
「なんか、6メートルくらいあるらしいよ?すご!星斗君の3倍くらい?」
「いや、俺2メートルもないけど?」
たしかに高身長なのはそうだが。2メートルもあったら逆に不便なんじゃないかなぁ…って思ったことあるし。
「けど高いよねぇ…」
「まぁ高身長ではあるな…?」
「いくつくらいなの?」
「180くらい…。これくらいだったらちょうど高身長って見られていいんだよ。」
「確かにねぇ…?私ももうすこーし身長ほしかったなぁ…。」
恋華は。小柄ではあるが。そんなに小さいとは思わない。大体160くらいなんじゃないか?
「恋華さ…。あ、恋華は、いくつくらいなんだ?」
「私はねぇ…、152とかなんだ?実は結構小さめなんだよ?」
……見えない。全く見えない。身長が大きく見えることってあるか?あ、スタイルがいいからか。スタイルがいいから高く見えるのか。
「……そうなのか?全く小さく見えないんだが?」
「えへ?そう言ってもらえると嬉しいなぁ…」
――だからかわいいんだって。
_______
ここは大きい水族館だ。だから日本で唯一ジンベエザメを飼っているし、水槽もいろいろある。
その中でも恋華が一番気に入っていたのはペンギンで。俺と好きな動物が一緒だー!と、喜びながら。ペンギンのコーナーに、なんと一時間もいた。
けど。恋華が疲れたぁ…。みたいな顔をしていて。
まぁここ人多かったしなぁ…。土曜日ってこともあり、カップルがめっちゃ多かった。
俺達だって同じように見られていただろうが。俺だって少し疲れたし。
「恋華、疲れたのか?なんか元気ないけど?休憩、するか?」
「する!もうご飯の時間だし、ご飯食べよ?」
ってことで。レストランにきた。いやー。水族館って、でっかいとこだとレストランまででっかいんだな。普通の店くらいある。
「星斗君は何にするのー?」
うーん。悩ましい。カツがあるなぁ…。揚げ物、いいよね美味しそう。
寿司……は今じゃあないな。別の時に食べるべきだろう。
お、これにしよう。
「俺はハンバーグにするぞ。恋華は?」
「私はパスタでいいかなー。少ないほうが嬉しいし。」
といって指さしたのは小盛りのパスタ。いや、ほぼないけど…?写真見た感じ。……え?そんなに細いのに?食べないと死ぬよ?ダイジョブなの?今にも腕折れそうだけど。
「え?少なくない?ダイジョブ?」
「この体型を維持する秘訣はこういう食生活だよっ!」
「健康に悪いからだめです。そうだなぁ……、俺のやつあげるから。今日はいっぱい食べなさい。」
流石に少なすぎるから。ちょっとくらい食べてもらわないと。充分スタイルはいいんだから。
「うん――え!?え!?」
「うん?俺何か言ったか?」
「ねぇ?間接キスってコト…?」
……あ!!やばい!!なんで俺のやつあげるとか言ってんの!?キモがられるよね!?まじで馬鹿だぁ!!俺!
_______
無意識に保護者みたいな気が出てる星斗の回。
次は砂糖の予感…。
ってかまだ星斗がタメで喋ってるの違和感でしかなくて書いてて詰まります……
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