2022 12 30 聖徳太子の一万円
今年も、そろそろ終わりです。今年も大したことも無く、残念なことも無く、過ぎてゆく小さな幸せを送っています。年末ジャンボ宝くじがあるかもしれませんが、宝くじも買ってないので大きな幸せはありません。
宝くじと言うと、昭和43年、宝くじが初めて一等が1000万円になった時、私の伯父が当たったのです。当時、伯父は農協に勤めてましたから、農協の定期貯金に宝くじがおまけで付いていたのです。定期と言っても、1万円で1枚ですから、10万円で10枚です。叔父は「あの頃は1万円の定期がやっとで、10万円とかある訳ないやろ、月給2万円の頃やしな」と云う事で、1枚の宝くじでした。それが当たったのです。昭和43年ですから、日本人の平均年収60万円あたりでしたので、1000万円と云うと、現在では8000万ぐらいの価値だと思います。私も1万円をお裾分けで貰いました。聖徳太子の一万円札です。10歳の子供にとって初めての一万円札です。毎日、学校から帰ると一万円札を眺めていたことを思い出します。
三年ほど前、伯父に「あの1000万どうなったんや」と訊くと、「あれな、どうしたこうしたはないけど、ちょっとだけ贅沢してもらったわ。軽四のところがカローラやったり、台湾旅行がハワイになったり、サントリーのホワイトが角瓶やったりな。そんで、20年ほど前にきれいに無くなってしもたわ」と云う事でした。
私の一万円もどうなったのか記憶にありません。
ともぞうエッセイ NO.03(2022 09 ~) かわごえともぞう @kwagoe
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